67 / 67
七つの大罪
最終話:リセット
しおりを挟む
くそくそくそ!!!
雪!!
「白!時戻しはもう使えないのか!!」
俺は目の前のクロノスを警戒しながらそう言う。
「あの時で最後だぁあ!!もう一度使うと時空が歪み過ぎてこの世界ごと壊れるぞぉ!」
くそ...!あの時、ともはると雪を救った時戻しは使えない。
つまり...もう雪は...。
「そのような女一人死んだくらいでなにをしている。久しぶりの世界だ。もっと楽しませろ。」
「雪を殺しておいてなにが楽しませろだあ!?」
横から金色のなにかが俺の目の前にいたクロノスをはじき飛ばした。誰だ!?
「黒!お前は考えろ!俺がその間時間稼いどいてやるからよ!」
ともはるだ。
ともはるがクロノスに斬りかかっていったのだ。
金色のオーラのようなものを身にまとっている。
なんだあれは..?
「『金色夜叉』じゃ。たかだか人間が神の領域に足を踏み入れたか。神格すら持っていない人間があれを使ったら命を削るとわかっておるのか!」
俺の中にいるバハムートがそう言う。
なに...?命を削る?
「だめだ!ともはる!お前まで死んだら...」
「うるせぇぞ!黒!雪の仇はお前にしかとれない!俺はこれを使っても一太刀すら浴びせられねぇ!」
ともはるの刀を片手だけで防ぐクロノスの姿が目に入る。
こんなにも差があるのか...。
「『金色夜叉』か。だが興がそがれた。死んでよいぞ」
クロノスはそういい、雪を殺した時のように腕をともはるの胸に突き刺した。
「がはっ!」
ともはるは血を吐きながらも俺の方を向き
「あとは頼んだぞ。親友...。」
おれを雪とともにずっと支えてくれた親友は息絶えた。
「がぁあああああぁああ!!!!!」
苦しい。
心臓が痛い。
もう嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
やめてくれ...。
「終わらせてやる。さらばだ黒。」
クロノスはそういい、俺を雪やともはるのように突き刺した。
「ごめんな...。雪、ともはる。俺勝てなかった...。」
「じゃねぇだろうがああ!!諦めてんじゃねぇぞぉ!」
俺の中で白がそう叫ぶ。
いや、無理じゃね。もう。
俺の心臓潰れてるし。
「俺がぁ!助けてやんよぉ!お前が絶望したときに助けるのは俺の役目だからなぁ!!」
「どうにかできんのか。」
「俺の命と引換にやってやんよぉ!時空の歪みを起こさずに時戻しをなぁ!」
「それじゃ、お前が...」
「俺だってなぁ!死にたくねぇがよぉ!『託された』のは黒ぉ!お前だろうが!」
こいつは最初から最後まで俺を救うつもりかよ。
『次は』こんなヒーローになりてぇな。
「時間がねぇ。これで最後だ。あばよ黒!」
白はそう言い俺の中から消失した。
なんとも言えない喪失感が俺の体を支配する。
だが、その喪失の後俺の見ている世界が廻る。
時が戻っている...のか?
それだけが何となくわかるなか俺は意識を手放した。
------------------------------------------------------------
「...ろ!黒!起きて!」
誰だ..?まだ眠いんだが...?
「起きろって!」
...?なんだ?
「黒、起きろ!」
なんとも野太い声だ。
「うるさいぞともはる。」
俺を起こそうと大声を出していたともはるにそう言う。
...?ともはる?
その隣には雪がいる。
「戻ったのか..?」
「何寝ぼけてるの?黒、大丈夫?」
「そうだぞ黒!ここが何処かわかるか?」
そういわれ辺りを見回した。
一面に広がるのは草原だった。
「戻ってきた...?しかも三年前に..?」
「黒、ほんとに大丈夫?」
「あぁ。大丈夫だ。俺は大丈夫。ここから鍛えろってか?白?」
俺は笑いながらそう呟く。
「あぁ。やってやるよ。あいつに必ず復讐してやる。
お前を失った痛みを必ずあいつに返してやる!」
かつてない程の怒りが俺を包み込む。
その時、頭に声が響く。
「二つ名『憤怒』を取得しました。」
ははは。
そうか。なるほどな。
七つの大罪共はこうやって増えていくんだな。
クロノスを復活させたかった理由がわかったよ。
まぁクリスは利用されただけみたいな だがな。
あぁ。いいぜ。やってやる。
必ずクロノスを復活させてこの手で殺す。
俺の二度目の異世界生活はこうして幕をあけた。
雪!!
「白!時戻しはもう使えないのか!!」
俺は目の前のクロノスを警戒しながらそう言う。
「あの時で最後だぁあ!!もう一度使うと時空が歪み過ぎてこの世界ごと壊れるぞぉ!」
くそ...!あの時、ともはると雪を救った時戻しは使えない。
つまり...もう雪は...。
「そのような女一人死んだくらいでなにをしている。久しぶりの世界だ。もっと楽しませろ。」
「雪を殺しておいてなにが楽しませろだあ!?」
横から金色のなにかが俺の目の前にいたクロノスをはじき飛ばした。誰だ!?
「黒!お前は考えろ!俺がその間時間稼いどいてやるからよ!」
ともはるだ。
ともはるがクロノスに斬りかかっていったのだ。
金色のオーラのようなものを身にまとっている。
なんだあれは..?
「『金色夜叉』じゃ。たかだか人間が神の領域に足を踏み入れたか。神格すら持っていない人間があれを使ったら命を削るとわかっておるのか!」
俺の中にいるバハムートがそう言う。
なに...?命を削る?
「だめだ!ともはる!お前まで死んだら...」
「うるせぇぞ!黒!雪の仇はお前にしかとれない!俺はこれを使っても一太刀すら浴びせられねぇ!」
ともはるの刀を片手だけで防ぐクロノスの姿が目に入る。
こんなにも差があるのか...。
「『金色夜叉』か。だが興がそがれた。死んでよいぞ」
クロノスはそういい、雪を殺した時のように腕をともはるの胸に突き刺した。
「がはっ!」
ともはるは血を吐きながらも俺の方を向き
「あとは頼んだぞ。親友...。」
おれを雪とともにずっと支えてくれた親友は息絶えた。
「がぁあああああぁああ!!!!!」
苦しい。
心臓が痛い。
もう嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
やめてくれ...。
「終わらせてやる。さらばだ黒。」
クロノスはそういい、俺を雪やともはるのように突き刺した。
「ごめんな...。雪、ともはる。俺勝てなかった...。」
「じゃねぇだろうがああ!!諦めてんじゃねぇぞぉ!」
俺の中で白がそう叫ぶ。
いや、無理じゃね。もう。
俺の心臓潰れてるし。
「俺がぁ!助けてやんよぉ!お前が絶望したときに助けるのは俺の役目だからなぁ!!」
「どうにかできんのか。」
「俺の命と引換にやってやんよぉ!時空の歪みを起こさずに時戻しをなぁ!」
「それじゃ、お前が...」
「俺だってなぁ!死にたくねぇがよぉ!『託された』のは黒ぉ!お前だろうが!」
こいつは最初から最後まで俺を救うつもりかよ。
『次は』こんなヒーローになりてぇな。
「時間がねぇ。これで最後だ。あばよ黒!」
白はそう言い俺の中から消失した。
なんとも言えない喪失感が俺の体を支配する。
だが、その喪失の後俺の見ている世界が廻る。
時が戻っている...のか?
それだけが何となくわかるなか俺は意識を手放した。
------------------------------------------------------------
「...ろ!黒!起きて!」
誰だ..?まだ眠いんだが...?
「起きろって!」
...?なんだ?
「黒、起きろ!」
なんとも野太い声だ。
「うるさいぞともはる。」
俺を起こそうと大声を出していたともはるにそう言う。
...?ともはる?
その隣には雪がいる。
「戻ったのか..?」
「何寝ぼけてるの?黒、大丈夫?」
「そうだぞ黒!ここが何処かわかるか?」
そういわれ辺りを見回した。
一面に広がるのは草原だった。
「戻ってきた...?しかも三年前に..?」
「黒、ほんとに大丈夫?」
「あぁ。大丈夫だ。俺は大丈夫。ここから鍛えろってか?白?」
俺は笑いながらそう呟く。
「あぁ。やってやるよ。あいつに必ず復讐してやる。
お前を失った痛みを必ずあいつに返してやる!」
かつてない程の怒りが俺を包み込む。
その時、頭に声が響く。
「二つ名『憤怒』を取得しました。」
ははは。
そうか。なるほどな。
七つの大罪共はこうやって増えていくんだな。
クロノスを復活させたかった理由がわかったよ。
まぁクリスは利用されただけみたいな だがな。
あぁ。いいぜ。やってやる。
必ずクロノスを復活させてこの手で殺す。
俺の二度目の異世界生活はこうして幕をあけた。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(35件)
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
続きないんですか~!!!???
ご愛読ありがとうございました!
無事終わることができてほっとしています!
第2部は内緒です笑
ありがとうございました!