吸血鬼と異世界人

ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ

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第2章  二人の旅人

ⅩⅣ

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「一応、礼は言っておきます。しかし、少佐。俺達は明日、キルヒベルク国行きの午前十時半発の列車に乗るんで、早めにエルザさんに渡しておいてくださいよ」

 ボーデンは有難く行為を受け取った。



 寮は、軍の本部から数百メートル歩いた場所に設置されている。

 全方位に警備員を設置し、徹底的に安全なセキュリティーをしており、外部からの侵入を許さない高い壁の上には、電気線を張り巡らせている。

 この寮は男女問わず、それぞれ個室があり、バルトとエルザの部屋は、何かあった時の為に二階の隣同士の部屋にしてある。

 そして、ボーデン達が泊まる部屋は、その隣にある空き部屋だ。

 空き部屋と言っても、軍の寮であり、部屋の中は綺麗にしてあった。ベットも二つ用意されており、トイレと風呂も付いてある。一階には、大浴場があり、そっちを利用する人もいる。

「それにしても本当にこの部屋には、誰も住んでいないのか?」

 あまりの綺麗さに驚いているボーデン。

「住んでいませんよ。寮母りょうぼさんが、誰が来てもいいように手入れをしていますからね。しっかりと清潔さは保たれていますから……」

 エルザが部屋の中を案内して、二人に説明をする。

「それにしても良かったの?」

「何が……ですか、エルザさん?」

「二人が同じ部屋って事よ。せめて、二部屋用意出来たら良かったんだけれど……」

 心配そうな表情で、二人を交互に見る。

「大丈夫よ。私とボーデンに間違いが起きる事なんてないわ。吸血鬼と人間よ。格の違いがあるわ。それとも貴方は、何かを期待しているのかしら?」

「いえ、そ、そんな事は……!」

 エルザは顔を真っ赤にして否定する。

 ラミアは、その反応を見て意地悪そうに笑っていた。

「んっん……。とにかく、明日の七時頃には起こしに行きます。それと、これが寮の通行許可証です。外出する際には、持って行ってくださいね。一応、警備の人には話をつけておきますけど、くれぐれもお忘れのないように……」

 二人に通行証を渡し、念に念を押してくる。

「分かってますよ。無くしませんって!」

 ボーデンは縦に首を振りながら、少々怖い顔をするエルザに困っていた。

「それでは、私は一度、軍の方に戻るので、後はごゆっくりしてください」

 そのまま扉を閉めて行った。
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