吸血鬼と異世界人

ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ

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第3章  闇の奥底

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 ボーデン達のいる三号車内は、指定席であり、人は混雑していないものの、席はびっしりと埋まっている。

「それにしても後何時間で乗り換えの駅に着くの?」

「後七駅先だな。それから乗り継いで、十駅先が、今日の目的地だ」

 渡されたメモを読みながら言う。

 こまめに書かれたメモには、日程の他にもその地で有名な店などが書かれてあった。

「長いわね、列車での旅っていうのも……」

「まあ、国際魔法師になってから国と国を行き来しているから当たり前になっているけどな。でも、体を動かせねぇーのが、一番のストレスだけどな……」

「貴方、国際魔法師よりも戦場で戦う軍人になった方が良かったんじゃないの?」

「いやいや、そんな面倒な堅苦しい世界にだけは入りたくないね。絶対に団体行動なんてできない自信がある」

「貴方が、自信満々に言うと、なんだか言い返す言葉もないわ」

 食べ終えて、箸を中に入れ、袋に包む。

 眠気と疲れが、溜まって行く。到着まで、二時間もある。

「はぁ……眠いわ。時間が来たら起こして……」

 と、ラミアは目をこすりながら長椅子で横になって眠り始めた。

 吸血鬼《きゅうけつき》である彼女にとっては、昼間に眠くなる事もあるのだろう。もしくは、体力の回復をしているのかもしれない。

「結局、寝るのかよ……」

 ボーデンは、肘当てに肘を置き、手の上に顎《あご》を乗せて、外の景色をじっと眺める。

 退屈そうにしているこの時間が、唯一の平和だ。

(それにしても、さっきから妙な気配がするんだよな……。一応、警戒はしているんが、向こうから仕掛けて来ない以上、こっちから何もしないでいいだろう……)

 ボーデンはさっきから気になっていた気配は、こちらの様子を伺っているようだ。

 だが、周りの空気は変わっていない。

「ラミア……」

 ボーデンが小声で呼びかける。

「分かっているわ」

 寝ながら問いに答える。

 ラミアは仮眠を取りながらも、相手の放つ小さな殺気に気づいていた。

 いつ、どこから仕掛けて来るのかも分からない。

「どう思う?」

「ま、気にする程ではないけど、準備だけはしておいても損はしないわ」
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