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§ 不穏の兆し
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『次の連休に旅行しよう』
旅行、それはそれは素敵な響き。しかも行き先はなんと、お、ん、せ、ん! 想像するだけで心が躍る。
私の日々は仕事漬け。ごくたまに遠出をすれば、悲しいかなそれ即ち出張で。休みの日は小夜に叱られながら惰眠を貪り、小夜に引き摺られて諦めの境地でデパートを彷徨い歩くのが、精々なのだ。
「ああ、そういえば」
近頃朝はスッキリ目覚めるし、休日も寝ずに活動しているな、と、生活ペースの以前との違いに思い当たる。これが、あの亮が私に課す健康増進プロジェクトの賜かと思うと、少々、ムカつくけれど——。
しかし、今現在の私たちにとって、温泉旅行の実現は、遙か遠い未来の夢だった。
プロジェクトもいよいよ山場を迎え、ふたりともに多忙を極めている。亮は、自分の席を温める暇もなく、あちらこちらと打ち合わせに飛び回り、私も毎日のように、ここ常駐先のオフィスと自分の会社を行ったり来たり慌ただしい。自身の作業も大量にあり、当然のように残業時間も増えている。
平日は、双方の出勤時間と行き先がバラバラなため、お泊まりは無し。連絡手段は、メールと就寝前の電話がせいぜいと、寂しい限りだ。お互いの顔が見られるのも、ほぼ会議中のみになってしまった。
倒れ込むようにベッドに横たわり目を閉じれば、三分とかからず落ちる自信がある。いよいよ意識を失うその瞬間に、その電話は鳴った。
朦朧としたまま、機械的に通話ボタンを押して電話を耳に当てる。これが夢なのか、それとも現実なのかすら、疲れ過ぎていてよくわからない。
『俺。寝てた?』
「うん。起きてた」
大丈夫。頭はまだ正常に機能しているつもり。
私の返答は、寝ていました、と、白状したのと同じだった。電話の向こうから、クスクスと笑い声が聞こえる。
『いいよ、寝て。起こして悪かった』
ベッドサイドの目覚まし時計は、もう十二時を回っている。
「ううん、本当に大丈夫。どうしたの? なにかあった?」
すぐに仕事へと結びつけてしまうこの色気の無さは、どうしようもない。
『いや。ただ……ちょっと声が聞きたかっただけ』
「……うん?」
この人にもそんな感情があったのか。と、夢現で思う。けれど、改めて声を聞きたいと言われても、寝惚けた頭では話題すら浮かばない。電話の向こうからも聞こえてくるのは息づかいのみ。暫しの沈黙が流れた。
『ばかだな』
「うん?」
『なんで電話なんかしているんだろう。待っていて』
「ン?」
突然、通話が途切れて、はたと気づいた。亮は、家に来る気だ。まずい、と、眠気が一瞬で吹っ飛び、大慌てでベッドから這い出た。
明かりを点け、なにか支度を、と、部屋の中を歩き回っているうちに、さすが徒歩三分、もうインターフォンが鳴った。慌てて返事をしてロックを解除する。ふと、玄関脇の鏡に映った自分の姿を見ると——。
「げ……」
帰宅して化粧も落とさず着替えもせずに、ベッドへダイブしたのをすっかり忘れていた。
ドアの開閉すらもどかしそうな勢いの亮が、玄関先ですぐさま私を抱き締めた。こうして触れられるのは、何日ぶりだろう。とっくに慣れたはずの心臓がなぜかどきどきしている。
亮の腰に腕を回してぴたりと上半身を密着させた。外気に冷やされたスエット越しに、亮の温かさを感じる。だが、ふと、違和感を感じた。
「……!」
ちがう。熱いのは久々の抱擁だからではなく亮の体だ。手のひらを額に当て両手で頬にも触れて確認。間違いない。この人、熱がある。
「どうした?」
「亮、あなた熱がある。上がって。いま体温計保ってくるから」
手を引いてソファへ座らせ、キッチンへ急ぐ。
救急箱を手に戻り、怠そうにソファに背を預けている亮に体温計を咥えさせ、暖房のスイッチを入れた。
「大げさだな。ちょっと風邪気味なだけだ。寝れば治る」
「黙って」
ベッドルームのクローゼットから取り出した予備の毛布で、亮を包む。ぴぴっと鳴った体温計の液晶画面には、三十八度二分と表示されていた。
「ほらやっぱりこんなに熱がある! 自分で気がつかなかったの?」
「そうか、どうりで……」
なーにがどうりで、だ。私には日々口煩く健康健康と指図するくせに、自分は後回しなんだから。
「いつからこんななの?」
「さあ? ここ二日くらいか」
「熱だけ? 咳は? 頭痛とか、喉が痛いとか」
「咳が少しだけ。他は無い」
「病院へは行ったの?」
「いや、そんな暇はない」
「具合が悪いんだったら、ちゃんと休まなきゃ」
「休むほどのことじゃない」
「こんな時間に外をほっつき歩いていないで、早く寝ればいいのに」
「さっき帰ったばかりだ」
「こんな薄着で……」
「普通だよ」
「なんで来たのよ」
「顔が見たかったから」
「……まったくもう」
この減らず口が。
キッチンへととって返し、グラスに水を注ぐ。リビングへ戻ると、ソファに座っていたはずの亮が、玄関で靴を履こうとしていた。リビングテーブルへグラスを置き、靴を履き終えた亮を確保。強引に連れ戻して、ソファに押さえつけた。
旅行、それはそれは素敵な響き。しかも行き先はなんと、お、ん、せ、ん! 想像するだけで心が躍る。
私の日々は仕事漬け。ごくたまに遠出をすれば、悲しいかなそれ即ち出張で。休みの日は小夜に叱られながら惰眠を貪り、小夜に引き摺られて諦めの境地でデパートを彷徨い歩くのが、精々なのだ。
「ああ、そういえば」
近頃朝はスッキリ目覚めるし、休日も寝ずに活動しているな、と、生活ペースの以前との違いに思い当たる。これが、あの亮が私に課す健康増進プロジェクトの賜かと思うと、少々、ムカつくけれど——。
しかし、今現在の私たちにとって、温泉旅行の実現は、遙か遠い未来の夢だった。
プロジェクトもいよいよ山場を迎え、ふたりともに多忙を極めている。亮は、自分の席を温める暇もなく、あちらこちらと打ち合わせに飛び回り、私も毎日のように、ここ常駐先のオフィスと自分の会社を行ったり来たり慌ただしい。自身の作業も大量にあり、当然のように残業時間も増えている。
平日は、双方の出勤時間と行き先がバラバラなため、お泊まりは無し。連絡手段は、メールと就寝前の電話がせいぜいと、寂しい限りだ。お互いの顔が見られるのも、ほぼ会議中のみになってしまった。
倒れ込むようにベッドに横たわり目を閉じれば、三分とかからず落ちる自信がある。いよいよ意識を失うその瞬間に、その電話は鳴った。
朦朧としたまま、機械的に通話ボタンを押して電話を耳に当てる。これが夢なのか、それとも現実なのかすら、疲れ過ぎていてよくわからない。
『俺。寝てた?』
「うん。起きてた」
大丈夫。頭はまだ正常に機能しているつもり。
私の返答は、寝ていました、と、白状したのと同じだった。電話の向こうから、クスクスと笑い声が聞こえる。
『いいよ、寝て。起こして悪かった』
ベッドサイドの目覚まし時計は、もう十二時を回っている。
「ううん、本当に大丈夫。どうしたの? なにかあった?」
すぐに仕事へと結びつけてしまうこの色気の無さは、どうしようもない。
『いや。ただ……ちょっと声が聞きたかっただけ』
「……うん?」
この人にもそんな感情があったのか。と、夢現で思う。けれど、改めて声を聞きたいと言われても、寝惚けた頭では話題すら浮かばない。電話の向こうからも聞こえてくるのは息づかいのみ。暫しの沈黙が流れた。
『ばかだな』
「うん?」
『なんで電話なんかしているんだろう。待っていて』
「ン?」
突然、通話が途切れて、はたと気づいた。亮は、家に来る気だ。まずい、と、眠気が一瞬で吹っ飛び、大慌てでベッドから這い出た。
明かりを点け、なにか支度を、と、部屋の中を歩き回っているうちに、さすが徒歩三分、もうインターフォンが鳴った。慌てて返事をしてロックを解除する。ふと、玄関脇の鏡に映った自分の姿を見ると——。
「げ……」
帰宅して化粧も落とさず着替えもせずに、ベッドへダイブしたのをすっかり忘れていた。
ドアの開閉すらもどかしそうな勢いの亮が、玄関先ですぐさま私を抱き締めた。こうして触れられるのは、何日ぶりだろう。とっくに慣れたはずの心臓がなぜかどきどきしている。
亮の腰に腕を回してぴたりと上半身を密着させた。外気に冷やされたスエット越しに、亮の温かさを感じる。だが、ふと、違和感を感じた。
「……!」
ちがう。熱いのは久々の抱擁だからではなく亮の体だ。手のひらを額に当て両手で頬にも触れて確認。間違いない。この人、熱がある。
「どうした?」
「亮、あなた熱がある。上がって。いま体温計保ってくるから」
手を引いてソファへ座らせ、キッチンへ急ぐ。
救急箱を手に戻り、怠そうにソファに背を預けている亮に体温計を咥えさせ、暖房のスイッチを入れた。
「大げさだな。ちょっと風邪気味なだけだ。寝れば治る」
「黙って」
ベッドルームのクローゼットから取り出した予備の毛布で、亮を包む。ぴぴっと鳴った体温計の液晶画面には、三十八度二分と表示されていた。
「ほらやっぱりこんなに熱がある! 自分で気がつかなかったの?」
「そうか、どうりで……」
なーにがどうりで、だ。私には日々口煩く健康健康と指図するくせに、自分は後回しなんだから。
「いつからこんななの?」
「さあ? ここ二日くらいか」
「熱だけ? 咳は? 頭痛とか、喉が痛いとか」
「咳が少しだけ。他は無い」
「病院へは行ったの?」
「いや、そんな暇はない」
「具合が悪いんだったら、ちゃんと休まなきゃ」
「休むほどのことじゃない」
「こんな時間に外をほっつき歩いていないで、早く寝ればいいのに」
「さっき帰ったばかりだ」
「こんな薄着で……」
「普通だよ」
「なんで来たのよ」
「顔が見たかったから」
「……まったくもう」
この減らず口が。
キッチンへととって返し、グラスに水を注ぐ。リビングへ戻ると、ソファに座っていたはずの亮が、玄関で靴を履こうとしていた。リビングテーブルへグラスを置き、靴を履き終えた亮を確保。強引に連れ戻して、ソファに押さえつけた。
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