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§ 一家人
愛你の二
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薬缶を火にかけ、お茶の支度をしてからご飯をよそい、ほどよく煮上がった魯肉を乗せる。
たくあんが見当たらなかったので、冷蔵庫にあった林媽媽の作り置き、キュウリの和え物を添えた。
さすがは林媽媽。ちょっとつまんでみたが、いい感じに味が染みていて、箸休めにピッタリだ。
「口に合うかどうか、わからないけど……」
テーブルで待つ林媽媽の前に、魯肉飯とキュウリの小皿を並べた。
「なに言ってんだい? 小鈴が作ったもんが口に合わないわけないだろう?」
林媽媽は、不安げにしているわたしを豪快に笑い飛ばして、魯肉飯を口へ運ぶ。
キッチンに戻りお茶を淹れてからテーブルを挟んで向かい合わせに座ったころには、茶碗の魯肉飯はもう半分になっていた。
林媽媽の挙動を見守りながら、フーフーと息を吹いて熱いお茶を冷ます。人が食べているのを見ていると、お腹が空くのはなぜだろう。
誘惑に負け、やっぱり食べようと腰を浮かしかけたところで林媽媽が茶碗と箸を手から離した。
「ごちそうさま。やっと一息ついたわ」
飲みごろになったお茶を啜り、満足げに笑う。
「家に帰ったら嫁の作ったおいしいご飯が待ってるなんて贅沢だね」
「……え?」
一瞬、なにを言われたのか、わからなかった。頭のなかで林媽媽の言葉を反芻する。
林媽媽は少し顔を俯けて苦笑したあと、顔を上げて正面からわたしを見つめると、ゆっくりと言葉を続けた。
「おいしかったよ。そりゃ、ウチの味とは違うけど、小鈴らしい優しい味だね」
「わたしらしい味?」
「そうさ。作ってるときに味見をしただろう? おいしいと思わなかったのかい?」
「おいしい……うん。思った」
そうだろうと、満足そうに林媽媽が頷く。
「自分が作って食べて、おいしいと思った。それがあんたの味さ。いいかい? 小鈴。たいていの人はね、努力すればそこそこなんでもできるようになるもんさ。だけどね、そこそこを超えようと思ったら、やっぱり好きじゃなきゃできないんだよ。料理も同じさ。手本があって練習すればある程度は作れる。そこで一番大切なのは、自分が食べておいしいと思える味を作り出すことなんだよ。わかるかい?」
わたしの味。わたしがおいしいと思う味。
いままで作ってきた料理はすべて、既存のレシピの真似をしただけ。
月老に納得してもらえる魯肉飯作りもそう。月老においしいと言わせることが、正解なのだと思っていた。
林媽媽に言われ、はじめてわかる。
月老を納得させるためだけに、他人のレシピを真似て作った魯肉飯では、並以上になれるわけがなかったのだ。
「こんなにおいしい魯肉飯を作れるあんたが嫁に来てくれて、あたしゃうれしいよ。ありがとう、小鈴」
嫁。林媽媽がわたしを、嫁と呼んでくれた。
うれしくてなにを言えばいいのか、わからない。わたしは林媽媽を見つめたまま呆けた。
「ばかだねぇ、泣くことないだろう?」
「あ?」
指摘され頬に触れれば、濡れている。
林媽媽はそんなわたしを笑いながら、テーブルの端にあるティッシュボックスからサクサクとティッシュを数枚抜いて押しつけてくる。
受け取ったティッシュでゴシゴシ拭い、鼻を啜った。
「小蓉から聞いたよ。阿海があんたと一緒にあの子を支えて病院まで行ったんだってね? 産まれたばかりの寶貝が阿海を見て笑ったって、うれしそうだったよ。阿海は、本当にあんたと一緒にいるんだねぇ。もしかして、いまもここにいるのかい?」
「うん。そこに……」
テーブルの角。ティーポットのすぐそばに、カイくんが立っている。
林媽媽がカイくんのいるほうを見て「あたしにも見えたらよかったのにねぇ」と呟いた。
「媽……」
カイくんだって林媽媽に姿を見てほしいし、話しもしたいに決まっている。けれど、その望みは、林媽媽に届かない。
悲しげに顔を歪めていたカイくんが、なにを思ったのか、ティーポットに手をかけた。ポットが傾き、ほんの少しお茶が溢れる。
溢れたお茶で、カイくんが一文字ずつゆっくりとテーブルに文字を書く。
その文字を凝視している林媽媽の顔が、一文字増えるごとに歪んでいった。
『媽 愛してる』
林媽媽が大粒の涙をぽろぽろと零しながら、嗚咽と一緒に声にならない言葉で囁く。
「阿海……媽媽もおまえを愛してるよ」
わたしも堪えきれず、林媽媽と一緒に声を上げて泣いた。
気の済むまで涙を流してしまえば、所詮、いつまでも悲しみに浸れる性格ではないわたしたち。尽きぬ話の方向は、自ずと変わっていくわけで。
「つまり、あれだ。阿海は、あんたに取り憑いてるってことだろ? 霊魂に取り憑かれたりして大丈夫なのかい?」
カイくん——林媽媽に憑依霊扱いされています。
「理由があって離れられないだけで、取り憑いてるっていうのとは違うと思うんだけど?」
「そうなのかい? だったらいいんだけど、相手は霊魂だからさあ、やっぱり心配だろう?」
「うん」
「ホントのこと言うとね、あたしゃ、あんたが娘だろうが嫁だろうが、どっちでもいいんだよ。ただね、小蓉に言われたのさ。阿海が四六時中へばりついてちゃ、好い人見つけて幸せになれって言っても、無理だろうって。だったら、嫁にするしかないじゃないか。そうだろ?」
「林媽媽……」
「違うだろ? 小鈴。媽だよ、媽」
「媽……」
慣れない呼び方をするのは、少々照れくさく、どうしても小声になってしまう。
「まあ、でもそのうち、本当に好い人が現れたら、ちゃんとこの家からあんたを嫁に出してやるからさ」
それがあんたの親になるあたしの使命だ、と、林媽媽が豪快に笑う。
わたしはわたしで、横で苦虫を噛み潰したような顔をしているカイくんから顔を背けて、苦笑するしかない。
あれ? でもわたし?
「カイくんと結婚してるんだよ?」
「わははは! なに言ってるんだい。あれは、冥婚だよ? 本当に結婚したわけじゃあるまいし。もっとも、本当の結婚だったとしたって、離婚って手があるからねぇ。あたしがちゃんとしてやるから。小鈴は、余計な心配しないで、あたしに任せときゃいいさ」
ガチャン!
突然、大きな音を立てて弾んだティーポットにぎょっとして、顔を見合わせた。
「阿海だね?」
「うん」
眉間に皺を寄せた林媽媽が、ティーポットの向こうの空間へ顔を向けた。林媽媽には見えていないはずなのに、ふたりはちゃんと睨み合っている。
「阿海! このポット、あたしのお気に入りだって知ってんだろ? 壊したら承知しないからね!」
怒鳴られたカイくんが「うわぁ相変わらず……」と呟き、額に手を当てた。
どうやら、霊魂になってもカイくんの待遇は、生きていたころと差はないようだ。
たくあんが見当たらなかったので、冷蔵庫にあった林媽媽の作り置き、キュウリの和え物を添えた。
さすがは林媽媽。ちょっとつまんでみたが、いい感じに味が染みていて、箸休めにピッタリだ。
「口に合うかどうか、わからないけど……」
テーブルで待つ林媽媽の前に、魯肉飯とキュウリの小皿を並べた。
「なに言ってんだい? 小鈴が作ったもんが口に合わないわけないだろう?」
林媽媽は、不安げにしているわたしを豪快に笑い飛ばして、魯肉飯を口へ運ぶ。
キッチンに戻りお茶を淹れてからテーブルを挟んで向かい合わせに座ったころには、茶碗の魯肉飯はもう半分になっていた。
林媽媽の挙動を見守りながら、フーフーと息を吹いて熱いお茶を冷ます。人が食べているのを見ていると、お腹が空くのはなぜだろう。
誘惑に負け、やっぱり食べようと腰を浮かしかけたところで林媽媽が茶碗と箸を手から離した。
「ごちそうさま。やっと一息ついたわ」
飲みごろになったお茶を啜り、満足げに笑う。
「家に帰ったら嫁の作ったおいしいご飯が待ってるなんて贅沢だね」
「……え?」
一瞬、なにを言われたのか、わからなかった。頭のなかで林媽媽の言葉を反芻する。
林媽媽は少し顔を俯けて苦笑したあと、顔を上げて正面からわたしを見つめると、ゆっくりと言葉を続けた。
「おいしかったよ。そりゃ、ウチの味とは違うけど、小鈴らしい優しい味だね」
「わたしらしい味?」
「そうさ。作ってるときに味見をしただろう? おいしいと思わなかったのかい?」
「おいしい……うん。思った」
そうだろうと、満足そうに林媽媽が頷く。
「自分が作って食べて、おいしいと思った。それがあんたの味さ。いいかい? 小鈴。たいていの人はね、努力すればそこそこなんでもできるようになるもんさ。だけどね、そこそこを超えようと思ったら、やっぱり好きじゃなきゃできないんだよ。料理も同じさ。手本があって練習すればある程度は作れる。そこで一番大切なのは、自分が食べておいしいと思える味を作り出すことなんだよ。わかるかい?」
わたしの味。わたしがおいしいと思う味。
いままで作ってきた料理はすべて、既存のレシピの真似をしただけ。
月老に納得してもらえる魯肉飯作りもそう。月老においしいと言わせることが、正解なのだと思っていた。
林媽媽に言われ、はじめてわかる。
月老を納得させるためだけに、他人のレシピを真似て作った魯肉飯では、並以上になれるわけがなかったのだ。
「こんなにおいしい魯肉飯を作れるあんたが嫁に来てくれて、あたしゃうれしいよ。ありがとう、小鈴」
嫁。林媽媽がわたしを、嫁と呼んでくれた。
うれしくてなにを言えばいいのか、わからない。わたしは林媽媽を見つめたまま呆けた。
「ばかだねぇ、泣くことないだろう?」
「あ?」
指摘され頬に触れれば、濡れている。
林媽媽はそんなわたしを笑いながら、テーブルの端にあるティッシュボックスからサクサクとティッシュを数枚抜いて押しつけてくる。
受け取ったティッシュでゴシゴシ拭い、鼻を啜った。
「小蓉から聞いたよ。阿海があんたと一緒にあの子を支えて病院まで行ったんだってね? 産まれたばかりの寶貝が阿海を見て笑ったって、うれしそうだったよ。阿海は、本当にあんたと一緒にいるんだねぇ。もしかして、いまもここにいるのかい?」
「うん。そこに……」
テーブルの角。ティーポットのすぐそばに、カイくんが立っている。
林媽媽がカイくんのいるほうを見て「あたしにも見えたらよかったのにねぇ」と呟いた。
「媽……」
カイくんだって林媽媽に姿を見てほしいし、話しもしたいに決まっている。けれど、その望みは、林媽媽に届かない。
悲しげに顔を歪めていたカイくんが、なにを思ったのか、ティーポットに手をかけた。ポットが傾き、ほんの少しお茶が溢れる。
溢れたお茶で、カイくんが一文字ずつゆっくりとテーブルに文字を書く。
その文字を凝視している林媽媽の顔が、一文字増えるごとに歪んでいった。
『媽 愛してる』
林媽媽が大粒の涙をぽろぽろと零しながら、嗚咽と一緒に声にならない言葉で囁く。
「阿海……媽媽もおまえを愛してるよ」
わたしも堪えきれず、林媽媽と一緒に声を上げて泣いた。
気の済むまで涙を流してしまえば、所詮、いつまでも悲しみに浸れる性格ではないわたしたち。尽きぬ話の方向は、自ずと変わっていくわけで。
「つまり、あれだ。阿海は、あんたに取り憑いてるってことだろ? 霊魂に取り憑かれたりして大丈夫なのかい?」
カイくん——林媽媽に憑依霊扱いされています。
「理由があって離れられないだけで、取り憑いてるっていうのとは違うと思うんだけど?」
「そうなのかい? だったらいいんだけど、相手は霊魂だからさあ、やっぱり心配だろう?」
「うん」
「ホントのこと言うとね、あたしゃ、あんたが娘だろうが嫁だろうが、どっちでもいいんだよ。ただね、小蓉に言われたのさ。阿海が四六時中へばりついてちゃ、好い人見つけて幸せになれって言っても、無理だろうって。だったら、嫁にするしかないじゃないか。そうだろ?」
「林媽媽……」
「違うだろ? 小鈴。媽だよ、媽」
「媽……」
慣れない呼び方をするのは、少々照れくさく、どうしても小声になってしまう。
「まあ、でもそのうち、本当に好い人が現れたら、ちゃんとこの家からあんたを嫁に出してやるからさ」
それがあんたの親になるあたしの使命だ、と、林媽媽が豪快に笑う。
わたしはわたしで、横で苦虫を噛み潰したような顔をしているカイくんから顔を背けて、苦笑するしかない。
あれ? でもわたし?
「カイくんと結婚してるんだよ?」
「わははは! なに言ってるんだい。あれは、冥婚だよ? 本当に結婚したわけじゃあるまいし。もっとも、本当の結婚だったとしたって、離婚って手があるからねぇ。あたしがちゃんとしてやるから。小鈴は、余計な心配しないで、あたしに任せときゃいいさ」
ガチャン!
突然、大きな音を立てて弾んだティーポットにぎょっとして、顔を見合わせた。
「阿海だね?」
「うん」
眉間に皺を寄せた林媽媽が、ティーポットの向こうの空間へ顔を向けた。林媽媽には見えていないはずなのに、ふたりはちゃんと睨み合っている。
「阿海! このポット、あたしのお気に入りだって知ってんだろ? 壊したら承知しないからね!」
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