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出発
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出発する時が来た。今回はオーガの里のトンネル村とは反対側の山から越えてみる事になっている。
ハルー村から出発して順番に合流して行く事になった。
私、ワーガ、ナナガで車に乗る。自衛隊の車にして、荷物も山の様に積んである。
ルイ君とダンドンさんでもう一台に乗る。
私は荷台に乗せてもらい、ひたすら物資を出し続けていた。
病院村で降ろし、レッド村で降ろしを繰り返していく。運ぶのはその村の人達に任せてある。
次にいつ来れるか分からないから、腐る物以外は沢山出しておいた。
1日かけてオーガの里まで行く。
それぞれ車に荷物が山積みだ。8台の車が連なって走る。
山裾に到着。今夜はここで休む事にした。
3階建てのシェアハウスを出して、必要な物を出していく。
その間に、ハゼドンがご飯を作ってくれている。それぞれ部屋を決めて布団を運んだり、明日の着替えなどを準備したりする。
初日から疲れるわけにはいかないから、早めに休む事になった。
朝起きると、ハゼドンが朝ごはんの準備をしてくれていた。
やっぱりハゼドンは良い男だ!こんなに気がきくのに、なぜモテないのだろうか……。
ルイ君に頼んでドローンで山の少ない場所を探してもらったが、この近くは山を越えても海になっているようだ。
山裾に沿って進んで行く事にした。
グリーン村辺りであろう場所で、ドローンで確認すると山を越えると砂浜が見えた。
一応トンネルで繋いでみる事にして、ワーガに背負ってもらい山を2つ越えてトンネルを出した。
もちろん道路も出してある。
今度は砂浜の方の山に沿って進む事にした。
ブルー村辺りまで走ると、砂浜は見えなくなり、それなりに広い土地になった。
今日はここに一泊する事に決めて、シェアハウスや必要な物を出して後を任せて、ルイ君とワーガと一緒に外でドローンを使って確認する。
まずは海の方を見てみると、海の近くに家の様な物が見える。
山の方の確認は後にして、海まで行ってみる事にした。
道路を出しながらルイ君の言う方向に進む。
2時間ほどかかって家の様な物が見えてきた。
近づくと急いで家の中に入って隠れている。
「あの、すみません!!食べ物を持って来たのですが要りませんか?」
声をかけてみた。
「…………………ほ、本当?」
「はい。本当です。私は人間です。安心してください。」
「……え、人間?」
「はい。人間です。」
そーっと戸の隙間から覗いてから、戸を開けてくれた。
獣人族だった。猫の獣人族のようで耳が可愛い。
「こんにちは。私は陽菜です。こっちがルイ君で、こっちがオーガのワーガ。」
「お、オーガ……!!食べられるーーー!!!」
「オーガは獣人族も人間も食べない!」
ワーガがムッとして言った。
「オーガって、優しいですよ。力は強いけど乱暴な事はしないから大丈夫。」
「本当??」
「あぁ本当だ!!」
「そっ、そっかぁ。」
「一緒にご飯食べない?」
弁当箱に詰めてあったおにぎりを出して見せると、小さな小屋のような家から5人の小さな子ども達が出てきた。
「ごはん??」
「おいちぃ??」
「食べる~!」
「お腹すいた。」
「ちょーだい!」
皆んな5歳くらいだろうか。最初に出てきてくれたのも中学生くらいの女の子だった。
ピクニックシートを敷いて、取り皿におにぎりと卵焼きとウインナーを乗せて渡す。
ルイ君やワーガも食べてみせてくれる。
ハゼドン特製の小ぶりのおにぎりと、卵焼きだ。味は最高!!朝沢山作ってくれていた。ナナガはウインナーを焼いてくれていた。
誰か居た時の為に弁当箱へ詰めて持たせてくれたものだ。
コップにお茶を入れて配ったり、上手く食べられない子を食べさせたりしながら、私もお昼にした。
ひたすら夢中で食べている。かなりお腹が減っていたようだ。
食べていると他の家からも、獣人族の子ども達が出てきた。
テーブルを出して、お茶やおにぎりを渡すと、ガツガツと食べ始める。
10軒ほどの家から子どもだけが出てきた。
足りない分は、果物を切って出した。皆んな夢中で食べている。
最初に出てきた子に話しを聞いてみる。
「子どもだけで住んでるの?」
「うん。大人はいない。お父さんやお母さん達は皆んな連れて行かれた。」
「誰に連れて行かれたの?」
「うーん、よくわからないけどドワーフ?だと思う。子どもは邪魔だからって置いていった。」
「そーなんだ。ねぇ、一緒に私達と暮らさない?食べ物も沢山あるよ。」
「え!いいの!!…あっ、でもお母さん達帰ってくるかもしれないから……。」
「お姉ちゃん、もぅ帰って来ないよ。だって、お母さんが早く遠くに逃げなさいって言ってたもん。また、捕まえに来るって!」
「そーだよ。僕も父さんがここにいちゃダメだって言ってた。」
「で、でも……。もしかしたら……。」
「もぅ諦めよう。俺達だけじゃ限界だ!この人達と一緒に行こう。こいつらにも毎日、腹一杯食わしてやりたい。」
「………でも……。そーだね………この子達の事考えたら………もぅ私達だけじゃ無理だよね……。」
「おぅ!だから信じて一緒に行ってみようぜ!」
「……うん。お姉さん、一緒に連れて行ってください。お願いします!!」
「分かった。一緒に行こう!」
バスを出してルイ君に運転してもらった。座席にはカバーをかける事にした。カバーを外して洗うだけで掃除が終わる事に気づいた。
たまたま検索して見つけたんだけど、毎回毎回なぜ早く思いつかないんだろう……。
ハルー村から出発して順番に合流して行く事になった。
私、ワーガ、ナナガで車に乗る。自衛隊の車にして、荷物も山の様に積んである。
ルイ君とダンドンさんでもう一台に乗る。
私は荷台に乗せてもらい、ひたすら物資を出し続けていた。
病院村で降ろし、レッド村で降ろしを繰り返していく。運ぶのはその村の人達に任せてある。
次にいつ来れるか分からないから、腐る物以外は沢山出しておいた。
1日かけてオーガの里まで行く。
それぞれ車に荷物が山積みだ。8台の車が連なって走る。
山裾に到着。今夜はここで休む事にした。
3階建てのシェアハウスを出して、必要な物を出していく。
その間に、ハゼドンがご飯を作ってくれている。それぞれ部屋を決めて布団を運んだり、明日の着替えなどを準備したりする。
初日から疲れるわけにはいかないから、早めに休む事になった。
朝起きると、ハゼドンが朝ごはんの準備をしてくれていた。
やっぱりハゼドンは良い男だ!こんなに気がきくのに、なぜモテないのだろうか……。
ルイ君に頼んでドローンで山の少ない場所を探してもらったが、この近くは山を越えても海になっているようだ。
山裾に沿って進んで行く事にした。
グリーン村辺りであろう場所で、ドローンで確認すると山を越えると砂浜が見えた。
一応トンネルで繋いでみる事にして、ワーガに背負ってもらい山を2つ越えてトンネルを出した。
もちろん道路も出してある。
今度は砂浜の方の山に沿って進む事にした。
ブルー村辺りまで走ると、砂浜は見えなくなり、それなりに広い土地になった。
今日はここに一泊する事に決めて、シェアハウスや必要な物を出して後を任せて、ルイ君とワーガと一緒に外でドローンを使って確認する。
まずは海の方を見てみると、海の近くに家の様な物が見える。
山の方の確認は後にして、海まで行ってみる事にした。
道路を出しながらルイ君の言う方向に進む。
2時間ほどかかって家の様な物が見えてきた。
近づくと急いで家の中に入って隠れている。
「あの、すみません!!食べ物を持って来たのですが要りませんか?」
声をかけてみた。
「…………………ほ、本当?」
「はい。本当です。私は人間です。安心してください。」
「……え、人間?」
「はい。人間です。」
そーっと戸の隙間から覗いてから、戸を開けてくれた。
獣人族だった。猫の獣人族のようで耳が可愛い。
「こんにちは。私は陽菜です。こっちがルイ君で、こっちがオーガのワーガ。」
「お、オーガ……!!食べられるーーー!!!」
「オーガは獣人族も人間も食べない!」
ワーガがムッとして言った。
「オーガって、優しいですよ。力は強いけど乱暴な事はしないから大丈夫。」
「本当??」
「あぁ本当だ!!」
「そっ、そっかぁ。」
「一緒にご飯食べない?」
弁当箱に詰めてあったおにぎりを出して見せると、小さな小屋のような家から5人の小さな子ども達が出てきた。
「ごはん??」
「おいちぃ??」
「食べる~!」
「お腹すいた。」
「ちょーだい!」
皆んな5歳くらいだろうか。最初に出てきてくれたのも中学生くらいの女の子だった。
ピクニックシートを敷いて、取り皿におにぎりと卵焼きとウインナーを乗せて渡す。
ルイ君やワーガも食べてみせてくれる。
ハゼドン特製の小ぶりのおにぎりと、卵焼きだ。味は最高!!朝沢山作ってくれていた。ナナガはウインナーを焼いてくれていた。
誰か居た時の為に弁当箱へ詰めて持たせてくれたものだ。
コップにお茶を入れて配ったり、上手く食べられない子を食べさせたりしながら、私もお昼にした。
ひたすら夢中で食べている。かなりお腹が減っていたようだ。
食べていると他の家からも、獣人族の子ども達が出てきた。
テーブルを出して、お茶やおにぎりを渡すと、ガツガツと食べ始める。
10軒ほどの家から子どもだけが出てきた。
足りない分は、果物を切って出した。皆んな夢中で食べている。
最初に出てきた子に話しを聞いてみる。
「子どもだけで住んでるの?」
「うん。大人はいない。お父さんやお母さん達は皆んな連れて行かれた。」
「誰に連れて行かれたの?」
「うーん、よくわからないけどドワーフ?だと思う。子どもは邪魔だからって置いていった。」
「そーなんだ。ねぇ、一緒に私達と暮らさない?食べ物も沢山あるよ。」
「え!いいの!!…あっ、でもお母さん達帰ってくるかもしれないから……。」
「お姉ちゃん、もぅ帰って来ないよ。だって、お母さんが早く遠くに逃げなさいって言ってたもん。また、捕まえに来るって!」
「そーだよ。僕も父さんがここにいちゃダメだって言ってた。」
「で、でも……。もしかしたら……。」
「もぅ諦めよう。俺達だけじゃ限界だ!この人達と一緒に行こう。こいつらにも毎日、腹一杯食わしてやりたい。」
「………でも……。そーだね………この子達の事考えたら………もぅ私達だけじゃ無理だよね……。」
「おぅ!だから信じて一緒に行ってみようぜ!」
「……うん。お姉さん、一緒に連れて行ってください。お願いします!!」
「分かった。一緒に行こう!」
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