2 / 59
一章 経験値として生きてます
1話 生き返っても畑仕事
しおりを挟む
「……はっ! くそ、何で俺は生き返ってまで畑仕事をしてるんだよ!」
手に持っていたクワを放り投げる。
その行為はやっては駄目だと分かってはいたが、理不尽に痛めつけられた怒りから、思わず物に当たってしまった。
感情任せの愚行に、俺は周囲を見渡して状況を確認する。うん、俺と同じように畑仕事をしている男達しかいないな。
あ、いや、訂正。
男達じゃなかった。
俺だった。
俺と全く同じ顔、同じ体格をした人間たちが、清々と働いていた。
こいつらは俺と同じ姿を持った――木偶である。 自分のことを木偶と呼ぶのに、まあ、そりゃ、抵抗はあるけど、でも、木偶なものは木偶である。木偶が嫌なら、俺の姿をした人形とでも言うべきか。
自分の意志を持たず、ただ、言われたことをこなす俺(にんぎょう)は、灼熱の太陽の元、汗を垂らして畑を耕していた。
「まったく。俺にもお前らくらいの勤勉さがあればいいのにな」
働く俺(にんぎょう)の肩に手を置き労うが反応はない。
しかし、俺に代わって返事をする声があった。
「いい心がけだねー! 偉いよー!」
木の柵に腰かけている一人の女性が。俺が周囲を確認した時は誰もいなかったのに、いつの間にいたのだろうか。
彼女のトレードマークでもある真っ赤な髪を見落とすはずもない。
深紅に染まる長い髪を右側で纏めた女性。
年齢は俺と同じくらいの十代後半。
白い肌を日差しで焼かないようにと、ピンク色の日傘を指していた。彼女の服装も俺を殺したあの右目入れ墨と同じく、非日常な格好。
こちらも俺を殺した人間と同じく、着物がベースになっているんだろうけど、セーラー服の意向も取り入れられている。
「見つけたよー」
のんびりとした口調で、日傘を握っていない手で指差した。
正確には刺したのは指ではなく、猫じゃらしのような植物でだ。俺が働いているのに、この女性は、一人猫じゃらしで遊んでいたのだった。
「ほらー、おいで、おいで」
と、ふさふさと毛先を揺らして俺を呼ぶ。
理不尽な殺され方をした俺は、反骨精神満々故に呼びかけを無視して、放り投げたクワを拾った。このまま、木偶の仲間のフリをすれば、見逃して貰えるかと思ったが、
「ゆうこと聞かない子にはお仕置きだよー」
ターンと、柵を蹴り上げた彼女は、空高く宙を舞うと、寸分違わず俺の上に落ちてきた。
しかも、着地するさいに、俺の首を太ももで挟み(彼女は着物風スカートなので、中身が見えたことは内緒だ)地面に押し倒した。
「ふふふ。ここで私が倒してもいいんだよー」
「……それは勘弁してくださいよ、アイリさん」
「うーん、どうしようかなー。なんてねー。一日に二回殺したら大将に怒られるから、やめとくー」
アイリさんは「へへへへ」とハニカみ足を退けてくれた。
背中から倒れた俺の視線には、彼女の下着しか映らないんだけども、本人は気にしてないようだ。
うむ。
これならば、押し倒された痛みを引いてもプラスだったと、損得勘定を終え、俺も立ち上がった。しかし、俺がこんな目に遭っているのに、働く出愚(おれ)は無関心だった。
俺が沢山いると知った時は、徒党を組んで反逆してやるぜと息巻いた物だが、まあ、今の身体能力を見ても分かる通り、ここにいる俺が全員で挑んだとしても、アイリさん一人倒せないだろう。
足場の悪い柵を使った跳躍で何メートル跳んだのか。
細い手足からは全く想像できなかった。
「じゃあ、戻ろうかー」
「はい……」
俺は言われるがままに柵を越えてアイリさんの後ろに続く。
畑から少し入ると森が見えてきた。
眩しく大地を照る日差しを遮る木々のお陰で、一気に空気が冷ややかになった。畑仕事をして汗を掻いていた俺には少し冷たいくらいだが。
森の中には所々、木製の家が建てられていた。
ほら、キャンプ地であるようなコテージみたいなやつだ。
俺が最後に眠った場所だ。
……。
そう考えた所で、俺は少しばかりセンチメンタルになってしまう。
ホームシックという奴だ。
薄々とは分かっていたと思うけど、俺が数十人働いてたり、死んだはずなのに生きていたりと常識を脱しているところから分かるように、ここは日本でない。
そしてもちろん地球でもない。
異世界だった。
その証拠に、森の中を歩く人々には、猫のような耳が付いた人もいれば、毛むくじゃらな大男もいた。
獣人族とでもいうのだろうか。
勿論、アイリさんのように見た目は普通の人間もいる。
種族はバラバラなようだけれど、誰もが笑顔だった。
誰もが笑顔な中で俺だけあんな目に合うというのだから、理不尽と思う所もあるが、拾われお世話してもらっている身でもあるので、強く出れない。
強く出てもどうせ殺されるだけだし。
因みに、俺がこの世界に来てから三か月。
まだまだ、世界事情に詳しくないが、それでもようやく、自分が住むこの森が何なのか教えて貰うことができた。
ここはカラマリ領というらしい。
その領土全てが森という、田舎暮らしの俺でもびっくりな環境である。
どれくらい広いか一度だけ案内してもらったが、徒歩では一日使って全部を見て回ることはできなかった。
下手したら一つの県位広いのではないだろうか。
カラマリ領の中心であるこの場所は、最も人が多く発達しているからこそ、多くの人が集まっていた。
商人なのか、果物を売っている女性や、森にいた獣を捌く肉屋。
グルグルとお腹が鳴るが、今の俺は一文無しだ。
物を買うには、今、アイリさんと向かっている屋敷に行かねばならなかった。
商店街――と言っていいのか分からないが、ともかく、商人たちが囲う通路を抜けた俺の視線に巨大な城が姿を見せた。
森の中にある日本の城である。
俺が城マニアだったら、毎日その姿を写真に収めただろうけれど、残念なことに俺は建物にも歴史にも全く興味がない故に、初めて見た時も「大きな城だなぁー」としか感じなかった。
「大将いるかなー。自由気儘な猫さんだからなー。ま、この時間じゃお昼寝してるでしょ」
アイリさんの言葉と共に、俺は城の中に入った
手に持っていたクワを放り投げる。
その行為はやっては駄目だと分かってはいたが、理不尽に痛めつけられた怒りから、思わず物に当たってしまった。
感情任せの愚行に、俺は周囲を見渡して状況を確認する。うん、俺と同じように畑仕事をしている男達しかいないな。
あ、いや、訂正。
男達じゃなかった。
俺だった。
俺と全く同じ顔、同じ体格をした人間たちが、清々と働いていた。
こいつらは俺と同じ姿を持った――木偶である。 自分のことを木偶と呼ぶのに、まあ、そりゃ、抵抗はあるけど、でも、木偶なものは木偶である。木偶が嫌なら、俺の姿をした人形とでも言うべきか。
自分の意志を持たず、ただ、言われたことをこなす俺(にんぎょう)は、灼熱の太陽の元、汗を垂らして畑を耕していた。
「まったく。俺にもお前らくらいの勤勉さがあればいいのにな」
働く俺(にんぎょう)の肩に手を置き労うが反応はない。
しかし、俺に代わって返事をする声があった。
「いい心がけだねー! 偉いよー!」
木の柵に腰かけている一人の女性が。俺が周囲を確認した時は誰もいなかったのに、いつの間にいたのだろうか。
彼女のトレードマークでもある真っ赤な髪を見落とすはずもない。
深紅に染まる長い髪を右側で纏めた女性。
年齢は俺と同じくらいの十代後半。
白い肌を日差しで焼かないようにと、ピンク色の日傘を指していた。彼女の服装も俺を殺したあの右目入れ墨と同じく、非日常な格好。
こちらも俺を殺した人間と同じく、着物がベースになっているんだろうけど、セーラー服の意向も取り入れられている。
「見つけたよー」
のんびりとした口調で、日傘を握っていない手で指差した。
正確には刺したのは指ではなく、猫じゃらしのような植物でだ。俺が働いているのに、この女性は、一人猫じゃらしで遊んでいたのだった。
「ほらー、おいで、おいで」
と、ふさふさと毛先を揺らして俺を呼ぶ。
理不尽な殺され方をした俺は、反骨精神満々故に呼びかけを無視して、放り投げたクワを拾った。このまま、木偶の仲間のフリをすれば、見逃して貰えるかと思ったが、
「ゆうこと聞かない子にはお仕置きだよー」
ターンと、柵を蹴り上げた彼女は、空高く宙を舞うと、寸分違わず俺の上に落ちてきた。
しかも、着地するさいに、俺の首を太ももで挟み(彼女は着物風スカートなので、中身が見えたことは内緒だ)地面に押し倒した。
「ふふふ。ここで私が倒してもいいんだよー」
「……それは勘弁してくださいよ、アイリさん」
「うーん、どうしようかなー。なんてねー。一日に二回殺したら大将に怒られるから、やめとくー」
アイリさんは「へへへへ」とハニカみ足を退けてくれた。
背中から倒れた俺の視線には、彼女の下着しか映らないんだけども、本人は気にしてないようだ。
うむ。
これならば、押し倒された痛みを引いてもプラスだったと、損得勘定を終え、俺も立ち上がった。しかし、俺がこんな目に遭っているのに、働く出愚(おれ)は無関心だった。
俺が沢山いると知った時は、徒党を組んで反逆してやるぜと息巻いた物だが、まあ、今の身体能力を見ても分かる通り、ここにいる俺が全員で挑んだとしても、アイリさん一人倒せないだろう。
足場の悪い柵を使った跳躍で何メートル跳んだのか。
細い手足からは全く想像できなかった。
「じゃあ、戻ろうかー」
「はい……」
俺は言われるがままに柵を越えてアイリさんの後ろに続く。
畑から少し入ると森が見えてきた。
眩しく大地を照る日差しを遮る木々のお陰で、一気に空気が冷ややかになった。畑仕事をして汗を掻いていた俺には少し冷たいくらいだが。
森の中には所々、木製の家が建てられていた。
ほら、キャンプ地であるようなコテージみたいなやつだ。
俺が最後に眠った場所だ。
……。
そう考えた所で、俺は少しばかりセンチメンタルになってしまう。
ホームシックという奴だ。
薄々とは分かっていたと思うけど、俺が数十人働いてたり、死んだはずなのに生きていたりと常識を脱しているところから分かるように、ここは日本でない。
そしてもちろん地球でもない。
異世界だった。
その証拠に、森の中を歩く人々には、猫のような耳が付いた人もいれば、毛むくじゃらな大男もいた。
獣人族とでもいうのだろうか。
勿論、アイリさんのように見た目は普通の人間もいる。
種族はバラバラなようだけれど、誰もが笑顔だった。
誰もが笑顔な中で俺だけあんな目に合うというのだから、理不尽と思う所もあるが、拾われお世話してもらっている身でもあるので、強く出れない。
強く出てもどうせ殺されるだけだし。
因みに、俺がこの世界に来てから三か月。
まだまだ、世界事情に詳しくないが、それでもようやく、自分が住むこの森が何なのか教えて貰うことができた。
ここはカラマリ領というらしい。
その領土全てが森という、田舎暮らしの俺でもびっくりな環境である。
どれくらい広いか一度だけ案内してもらったが、徒歩では一日使って全部を見て回ることはできなかった。
下手したら一つの県位広いのではないだろうか。
カラマリ領の中心であるこの場所は、最も人が多く発達しているからこそ、多くの人が集まっていた。
商人なのか、果物を売っている女性や、森にいた獣を捌く肉屋。
グルグルとお腹が鳴るが、今の俺は一文無しだ。
物を買うには、今、アイリさんと向かっている屋敷に行かねばならなかった。
商店街――と言っていいのか分からないが、ともかく、商人たちが囲う通路を抜けた俺の視線に巨大な城が姿を見せた。
森の中にある日本の城である。
俺が城マニアだったら、毎日その姿を写真に収めただろうけれど、残念なことに俺は建物にも歴史にも全く興味がない故に、初めて見た時も「大きな城だなぁー」としか感じなかった。
「大将いるかなー。自由気儘な猫さんだからなー。ま、この時間じゃお昼寝してるでしょ」
アイリさんの言葉と共に、俺は城の中に入った
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる