ぼくとママ

zebra

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学校で

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 ママの「オマタの間の毛」の中を見せてもらってから、だいぶ経った。あの後、ママとパパが愛し合うところも見せてもらった。結婚している大人はみんなやっていることで、ぼくもああいうことがあったから生まれたんだ。

 同級生の多くは男の子でもまだ、ママとお風呂に入っているらしい。でも、どうやらぼくみたいにママの股の中を見せてもらった子はいないみたい。

 数日後、学校の国語の時間に作文の授業があった。

 「みなさん、これからお父さんとお母さんのことを作文にしてもらいます。このテーマであればどんなことでも構いません。出来上がった作文は「クラス文集」にして、皆さんのご家族にも見てもらいます。それでは書き始めてください」

 先生も子供が二人いるおかあさんらしい。先生の子供も、ぼくみたいにお話をしてもらったことあるんだろうか。先生は子供に教えるのが仕事なんだから、きっと教えてもらっていると思う。

 ぼくはこの間起きたことを書いた。今まで生きてきて一番驚いたこと。

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  おとうさんとおかあさん

 ぼくは、おかあさんとおふろにはいるとき、ふしぎにおもっていることがありました。それはおかあさんのまたのあいだです。ぼくやおとうさんにはおちんちんがありますが、おかあさんにはありません。そこにはもじゃもじゃ毛が生えていて、中がどうなっているのかわかりませんでした。

 いっしょにおふろにはいったとき、おもいきってきいてみました。おかあさんはしばらくかんがえて、おふろからあがってから中を見せてくれました。

 毛の間にはおしりみたいなわれめがあってそこを開くとびらびらしたものがあります。その中をさらにひらくと、中の上にはおしっこが出てくるところがありますが、その下にもう一つ穴があります。そこはお父さんがおちんちんを入れるところで、おちんちんの先からせいしというものを出すと赤ちゃんができるのだそうです。そのおくに赤ちゃんがそだつへやがあり、10か月くらいたつと大きく育って、おちんちんを入れた穴を通って生まれてくるのだそうです。ぼくもそうして生まれたのだとおしえてくれました。

 おかあさんはもう赤ちゃんをうむつもりはないそうですが、これからも仲良くしていくためにおとうさんがおかあさんの体の中におちんちんを入れることは続けるそうです。そのまま入れると赤ちゃんができるので、おかあさんの体にせいしが出ないようにコンドームというふくろをおちんちんの先にかぶせます。おちんちんを入れるとき、かたく、大きくなっているので、おかあさんの体の中に入りやすくするためにぬらすひつようがあります。おとうさんがおかあさんのおっぱいをもんだり、体中をなめたりするとぬれるせいぶんが出てきて入りやすくなるのだそうです。そうするために、ふたりははだかになってきょうりょくしあいます。
 おかあさんの体におちんちんを入れる時、おかあさんはいたいこともあるそうですが、それでもおたがいのあいじょうを高めるためにはひつようなことなのだそうです。

 おかあさんは、ぼくがおとなになっておちんちんを入れるあいては、けっこんする人でないといけないと教えてくれました。大きくなったらおとうさんやおかあさんのようにずっとなかのいいふうふになりたいです。


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 他の子はまだ書いている。ぼくは手を挙げた。

 「先生、書き終わりました」

 ぼくの作文を受け取って、読み始めた先生の顔がみるみる変わっていくのが分かった。今まで見たことがないくらい怒っているみたい。

 「これ、本当のことなの?」

 「うん。ママと一緒にお風呂に入った時見せてもらいました」

 「何ですって!」

 先生は本気で怒っている様子。何でだか分からない。

 「おとうさんとおかあさんの体のことを作文にしてはだめです。これ、書き直してきなさい。もう時間がないから、お家で。それから、おかあさんに連絡をして、学校に来てもらいます」

 「どうしてなんですか」

 「どうしてって、ここでそれを話すことはできません。おかあさんに話せば教えてくれると思います」


 それから、ずっと先生の機嫌は悪いみたいだった。友達は、

 「お前、先生に何言ったんだ?」

 と聞かれたけど、思い当たるものが何もない。


 お家に帰ったら、ママが僕の顔を見て気が付いたみたい。

 「なんだか顔色が悪いわね。先生から学校に来るようメールがあったけど、何があったの?」

 学校で起きたことをママに話す。

 「先生が、こういう作文書いちゃダメだって。家で書き直して来いって」

 「どんな作文を書いたの?」

 「これ」

 書き直すように言われた作文をママに見せた。

 「ふーん」


 読み終わると、ママが口を開いた。

 「ママは問題がある作文だと思わない。何もおかしいことは書いてないよ。いい作文だよ。ママとパパがあなたに教えたこと、正しく書いてるもんね」

 「でも、何で書き直すように言われたかは分かったわ。作文、いつまでに出すように言われたの?」

 「今週中だって」

 「大丈夫。ママに任せておきなさい。書き直す必要ないから」

 「本当に大丈夫?」

 「本当に本当に大丈夫。明日学校に行って先生に説明してきてあげる」

 次の日、学校に行ったけど、先生は作文について何も言わなかった。今日までに書いて来いと言われていないからかもしれないけど。

 お家に帰ると、ぼくの机に手紙が置いてあった。

 「ママです。これから学校に行ってきます。きちんと説明しておくから、心配しなくて大丈夫だよ」

 今日はママ、仕事をお休みしたみたい。

 しばらくして、ママが帰って来た。

 「もう大丈夫よ。作文、書き直す必要なくなったから」

  ママの顔を見ると、安心して良さようだ。それから、ニヤッと笑った。

 「明日、何か起きるかもね」

 次の日、学校に行くと、先生はお休みだった。代わりに教頭先生が来てお話ししてくれたところによると、昨日何かあったらしい。

 お家に帰ってママに話すと、

 「やっぱりね」

 次の日もその次の日も、学校に先生は来なくて、次の週の月曜日。

 今日も担任の先生は来なくて、教頭先生がこう言った。

 「急な事情で、先生はお辞めになりました」

 いったい何があったのかぼくにはわからないけど、ママが言う通り作文を書きなおす必要はなくなったのは確か。


 「それ、ママがもらっとく」

 あの作文、先生が辞めるほど大きな意味があったのだろうか。新しく来た先生も、その作文に触れることはしなかった。「クラス文集」もどこかに行ってしまったようで、新しい先生は知らなかったのかもしれない。




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