私がエロ小説を書き始めるようになった理由

大人と子供

　裸の女性がゴールデンタイムの番組にごく普通に出ていた時代でも、生放送で有れば必ずパンツを着用していた。万が一にも「前」が映ってしまえば放送事故になってしまったからである。テレビ番組に限ったことではなく、ヘアヌード解禁前まではそれくらい「股間」はタブー視されていた。

　それにしても、ここまでして隠し通してきたものは何だったのかと今にしてみれば思う。ただの毛の塊が（個人差はあるが）生えているだけのものである。ひたすら隠しているからこそ特に少年たちはますます興味を示すようになったし、これを隠すために映像にモザイクや暈しを入れたりその手間や時間、費用は大変なものだったに違いない。男性のそれは今でも「隠し続けている」ものということになるのだろうが、そもそもそんなものを見たがる人はほぼいない（海外映画の「無修正版」に映り込んでいるのを見たことはあるが）。

　それに比べて子供は完全に「野放し」だった。ドラマでもバラエティー番組でも全裸の子供が映像になるということはごく普通にあることだった。「子供の裸なんて自然なものでエロの対象ではない」という考えが浸透していたからかもしれない。だからこそ教室で男女分けることなく着替えが行われたりしていたのだろうが、当時から少女（時には少年）への性被害は起きていたし、その割合は今より多かったかもしれない。

　子供の裸が映り込んでいる昔のドラマなどは今ではほぼ放送不可能であろう。大人の裸であればDVDなどで販売することも可能だろうが、子供の裸ではそうはいかない。どんな映像だろうとその時の文化であり、残す必要はあると思うのだが、果たしてどうなっていることか。