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へそ出し
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へそ出しの女性がヌードと同一視されていた時代があったことなど若い人には信じられないかもしれない。
映画「フラガール」にも、希望者の少女の家族がフラガールをストリッパーと同一視しているようなシーンがあった。若い女性が一般大衆の前でへそを出して踊るなどとんでもないというのが一般的な考えだったわけである。
当時は映画でへそ出しシーンに出演するというだけでも相当の覚悟を強いられたらしい。当然ながら主役級の「清純派」の女優はそんなシーンに出演することはまずなく、無名の大部屋女優などが演じることが多かった。
今ではオリンピックのビーチバレーでは女子選手はセパレートが一般的(義務ではないらしい)だし、陸上選手の大多数もへそ出しの服装のことが多いが、ビーチバレーが「競技」として一般的になったのは1980年代後半のことでそれ以前は「お遊び」だったのではないだろうか。もちろん服装が定められているはずもない。
陸上競技は昔からあるが、昔の女子選手はへそ出しの服装などしていなかった。女子マラソンがオリンピック競技になったのは1984年からだそうだからごく最近と言えなくもないが、その頃の女子選手でへそ出しの服装などしているのは皆無だった。増田明美も松野明美も有森裕子もへそ出しなどしていない。言うまでもなく、女子中学生や女子高校生がそんな服装で参加しようとしようものなら確実に出場停止になったことだろう。
昔はグラビアアイドルなど存在しなかったが、アイドル歌手が水着姿の写真を週刊誌などに掲載することは当時からされていた。但し、今では水着姿であっても室内だったりするなど、あり得ない場所で撮影していることが多いが、当時は海辺であったりプールサイドであったり、日光浴をしているところであったりするなど「一応」それっぽい場所で撮影されていた。もちろん、街中でへそ出しの服装をしている女性などほとんどいなかった。多分この頃だろうと思うが、そういう服装を見た人が新聞投稿で
「街中は浜辺にあらず」
と批判したこともあったくらいである。
こういう服装が一般的になったのは1980年代も後半ではないかと思う。陸上競技において何時頃からなのかははっきり分からない。恐らく外国選手が始めたもので、それを見た日本選手も倣うようになったのだろうと想像する。日本という国はとにかく外国、特に欧米諸国のやることに流されやすい傾向にあることは否めない。外国人は法律で禁止されていない限りは構わないと判断し、自分の思ったことをやる。日本人は法律で禁止されていなくても周りがやり始めるまでは決してやらない。へそ出しが猥褻かどうかは判断が分かれるところだろうが、少なくとも諸外国では猥褻とは考えられていなかったのであろう。日本国内では裸に準ずるものと考える人が多く、水着でいるような場所以外ではふさわしくないと考えられてきたことは間違いない。
若い方は知らないかもしれないが、若き日の山本リンダがへそ出しで歌った時には大騒動になったものである。清純派で売るアイドルばかりだった時代、へそ出しというだけで注目を集めるほど異例だったということで、その後ピンクレディーのように会場によってはへそ出しで歌う歌手もいたものの、水泳大会番組のようなものを除けばそれほど一般的ではなかった。(少なくとも日本において)これを打ち破ったのが安室奈美恵であることは疑いの余地はあるまい。その後は女性芸能人がヘアヌード写真集を次々に発表する時代になったこともあり、へそ出し暗いでは話題になることすら無くなった。未成年者のヌードは規制されるようになったが、へそ出しならむしろ昔は信じられないくらい当たり前の時代になったのである。
30年くらい前だったと思うが、「なるほど・ザ・ワールド」という番組で女子アナの青木美枝がビキニ姿で海外ロケをやったことがある。当時女子アナがビキニ姿になるというのは想像できなかったので驚かされたが、その後フリーアナを始めとして水着グラビア活動をしたり、局アナでも水着姿のカレンダーを出したりすることはごく普通になった。バラエティー番組に女子アナがへそ出しで出演したこともあるくらいだ。
映画「フラガール」にも、希望者の少女の家族がフラガールをストリッパーと同一視しているようなシーンがあった。若い女性が一般大衆の前でへそを出して踊るなどとんでもないというのが一般的な考えだったわけである。
当時は映画でへそ出しシーンに出演するというだけでも相当の覚悟を強いられたらしい。当然ながら主役級の「清純派」の女優はそんなシーンに出演することはまずなく、無名の大部屋女優などが演じることが多かった。
今ではオリンピックのビーチバレーでは女子選手はセパレートが一般的(義務ではないらしい)だし、陸上選手の大多数もへそ出しの服装のことが多いが、ビーチバレーが「競技」として一般的になったのは1980年代後半のことでそれ以前は「お遊び」だったのではないだろうか。もちろん服装が定められているはずもない。
陸上競技は昔からあるが、昔の女子選手はへそ出しの服装などしていなかった。女子マラソンがオリンピック競技になったのは1984年からだそうだからごく最近と言えなくもないが、その頃の女子選手でへそ出しの服装などしているのは皆無だった。増田明美も松野明美も有森裕子もへそ出しなどしていない。言うまでもなく、女子中学生や女子高校生がそんな服装で参加しようとしようものなら確実に出場停止になったことだろう。
昔はグラビアアイドルなど存在しなかったが、アイドル歌手が水着姿の写真を週刊誌などに掲載することは当時からされていた。但し、今では水着姿であっても室内だったりするなど、あり得ない場所で撮影していることが多いが、当時は海辺であったりプールサイドであったり、日光浴をしているところであったりするなど「一応」それっぽい場所で撮影されていた。もちろん、街中でへそ出しの服装をしている女性などほとんどいなかった。多分この頃だろうと思うが、そういう服装を見た人が新聞投稿で
「街中は浜辺にあらず」
と批判したこともあったくらいである。
こういう服装が一般的になったのは1980年代も後半ではないかと思う。陸上競技において何時頃からなのかははっきり分からない。恐らく外国選手が始めたもので、それを見た日本選手も倣うようになったのだろうと想像する。日本という国はとにかく外国、特に欧米諸国のやることに流されやすい傾向にあることは否めない。外国人は法律で禁止されていない限りは構わないと判断し、自分の思ったことをやる。日本人は法律で禁止されていなくても周りがやり始めるまでは決してやらない。へそ出しが猥褻かどうかは判断が分かれるところだろうが、少なくとも諸外国では猥褻とは考えられていなかったのであろう。日本国内では裸に準ずるものと考える人が多く、水着でいるような場所以外ではふさわしくないと考えられてきたことは間違いない。
若い方は知らないかもしれないが、若き日の山本リンダがへそ出しで歌った時には大騒動になったものである。清純派で売るアイドルばかりだった時代、へそ出しというだけで注目を集めるほど異例だったということで、その後ピンクレディーのように会場によってはへそ出しで歌う歌手もいたものの、水泳大会番組のようなものを除けばそれほど一般的ではなかった。(少なくとも日本において)これを打ち破ったのが安室奈美恵であることは疑いの余地はあるまい。その後は女性芸能人がヘアヌード写真集を次々に発表する時代になったこともあり、へそ出し暗いでは話題になることすら無くなった。未成年者のヌードは規制されるようになったが、へそ出しならむしろ昔は信じられないくらい当たり前の時代になったのである。
30年くらい前だったと思うが、「なるほど・ザ・ワールド」という番組で女子アナの青木美枝がビキニ姿で海外ロケをやったことがある。当時女子アナがビキニ姿になるというのは想像できなかったので驚かされたが、その後フリーアナを始めとして水着グラビア活動をしたり、局アナでも水着姿のカレンダーを出したりすることはごく普通になった。バラエティー番組に女子アナがへそ出しで出演したこともあるくらいだ。
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