若頭が異世界でお嬢を溺愛するお話

なーさん

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6*異世界にも幽霊っているの?

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ドキドキドキドキ‥‥


いつまでたっても鳴り止まない心臓が苦しくて何回も深呼吸をする
そわそわして落ち着きなく部屋の中を歩き回っていると少しの違和感を感じる

(‥‥?なんか、誰かに見られているような?)

視線がする方に歩いて行くと一枚の絵がある。
女の人がこっちを見ている。

(触っても平気かな?)

ソッと触れようとしたとき

ギョロ

「っきゃーーーーーー!!!!」



バン!!!

「お嬢!!!!!」

ドアが開いて悠二が入って来て雛は悠二のところへ駆けていく

「絵がっ!!絵がっ!!!」

「大丈夫ですか?ゆっくり、ほら、深呼吸して。」

スーーハーー

「絵の、目が動いた」

「またまた~さっき俺が見られてるみたいって言ったからそんな気が‥‥」

ギョロ

顔を青ざめさして変な汗がいっぱい出ている
「あ、俺はちょっと寝不足みたいです。」

そう言って部屋を出ていこうとする悠二に必死に引き止める

「ちょっと!!!お前あたしの護衛なんだろ!?どうにかしてよ!あの絵!!」

「お嬢、俺より強いじゃないですか!大丈夫ですよ!目が動くくらい!!俺はお化けが一番嫌いなんですって!!!」

扉に必死にしがみついて叫ぶ悠二と悠二の服の裾を思いっきり引っ張って出て行かないように阻止する雛。

「どうか、なさいましたか?」

「きゃーーー」
「ギャーーー」

いきなり話しかけられて二人して抱き合いながら声のする方を見るとイレーナが不思議そうな顔をしていた


ーーー‥‥‥


事の経緯を話して落ち着くようにと差し出されたお茶を一口飲むとじんわり暖かくてホッとする

「まぁ、そんなことが‥‥あの絵は先代の王妃様を描いたもの何ですけど‥‥、ちょっと調べさしてもらいますね」

イレーナが絵に手をかざして何か言うとポワ‥‥と淡く光りだす

「まぁ!こちらの絵は一旦お預かり致しますね。」

何かに驚いたようにそう言って絵を持ってサッサと部屋を出て行ってしまった。

「なんだったんだろ?」

「さぁ?」
呆気なさすぎて二人で首をかしげる


「悠二、あの光り‥‥見た?」

「はい、ハッキリと。」

「もしかして何だけどさ、」

「はい。」

「本当に、もしかして何だけど‥‥」

「はい。」

「この世界って‥‥」

「はい、」

「魔法があるのかな?」

「はい。って、えぇぇ!?魔法ですか!?」

「だって異世界でしょう!?ありえなくはないんじゃない!?」

二人で真剣に考えて悠二がハッっと顔を上げる

「ってことは、俺たちにもなにか‥‥チート能力が‥‥!?」

「えっ!?私たちも使えるのかな!?」

「わかりませんが、こう言うノベルとか漫画って大体転移した人はなにかしらチート能力付いてません?」

「たしかに‥‥一理ある。」

「お嬢~どんな能力がいいですか~?」

ヘラリとした笑顔で悠二が聞いてくる

「えっ!自分で選べるの!?」

「いやいや、例えばですよ~」

「えぇ~迷うなぁ!悠二は何がいい?」

両手を合わせてキラキラした顔で雛が悠二に聞くと待ってましたとばかりに胸を張って自信満々に

「俺は、透視ですね!服の上から中が見える能力か、透明人間になれる力が欲しいです!」

「お前、ロクでもねぇな」

思ったよりもくだならすぎてジト目になってしまうのは仕方無いと思う。

「えぇ?とっても良い能力ですよ??」

「いやいや、お前が使うと力の無駄遣いだわ。」

「じゃあ、お嬢は?」

悠二に聞かれて小さい声で少し照れながら小声で答える

「私はー‥‥動物と喋れるようになりたい‥‥」

「‥‥ふ」

「あ、いま鼻で笑っただろう!これだって大事な能力なんだからな!」

手を握ってブンブンと上下に降って訴えているが一向に悠二の笑いが治る気配がない

「ぷ‥‥くくく。わかってますよ。くくく」

「ぐぐぐ。」

「すんませんって。だってあまりにも‥‥可愛くて‥‥くくく」

「もう笑うなっ!!」

いつの間にかくだらない話で怖かった気持ちもどっかに行ってしまった。
(あたしらは中学生か。)


コンコン


「ハイ。」

「失礼します。」

イレーナが戻ってきてあの絵は何なのか説明してくれた

「すみません、他国の王族の方が神使様を見て見たかったそうで勝手にあの絵に術を掛けていたそうなんです。怖い思いをさせてしまって申し訳ございませんでした」

そう言って綺麗に腰を折って謝るイレーナに雛は笑顔で「大丈夫ですよ」と伝えて首を振る


「悠二様の部屋にあった絵も回収しましたのでどうぞご安心ください」

「あ、ありがとごさいます。」
(やっぱり見られてる気がしたのは気のせいじゃなかったか。回収してくれたんならよかったがこんなすぐに俺たちの事が知れ渡るなんておかしくないか?)

悠二が内心、もやっとしていると雛の明るい声で現実に引き戻される

「っていうか!イレーナさん!この世界には魔法があるんですか!?」

「『魔法』ですか?そうですね、この世界には魔術が使えるものが多々います。」

「イレーナさんのさっきの光も魔法ですよね?」

「はい、私は魔力は少ない方なのでああやって異常を近くで感知したり、少しものが動かせれる程度ですが‥‥」

「えぇ!すごい便利ですね!!すごいですね!!」

「いえいえ、すごいのは、王宮魔術師の方や王族の方や高貴な貴族の方はとても凄まじい魔力を持っておいでです。私なんか足元にも及びませんよ。でも、ありがとうございます」
少し照れたようにニコリと笑う

(出たーお嬢の『必殺天然タラシ』あの侍女さんも落ちたな)

「私も何か魔法が使えるようになれれば楽しいだろうなぁ!!」

「そしたら、魔力があるかどうか魔術師の方に見てもらうと良いですよ。」

「え、でも迷惑になるんじゃ‥‥」

「いえいえ、もしすごい魔力が雛様と悠二様にあったら知らない方が問題ですし、神使様は遅かれ早かれ見てもらうと思いますので」

「そうですか?そしたら、お願いしようかな?」

「楽しみっすね、お嬢!」

「ねっ!」

二人で顔を見合わせて笑い合うのがとてもお似合いだなとイレーナは心の中で思った。

「本日はもう遅いので明日にでも見てもらえるように言っておきますね。お食事の用意ができてますので食堂までご案内します。」

「はい!」



*****


「これも美味しい!こっちも美味しい!」
ご馳走を前にして雛の手は止まるところを知らないようにあっちにこっちに忙しなく食べ続けている

「お嬢~顔にパンクズ付いてますよ」

雛の顎に着いたパンを取り悠二が食べるそれが自然な事なのか雛はあまり気にした様子はない。それよりも、もっともっととキラキラした顔で食べ進める
「だってこんな豪華なご飯初めて!」

「ハハハ。確かにこんなに豪華な料理とか初めてですけどねぇ」

「やばい、食べすぎてしまう!後で運動しよう少し走りに行こう!」

「付き合いますよ~だからゆっくり食べて下さい。ご飯は逃げませんから」

「は、はーい。」

子供に言い聞かせるように悠二がいうとハッっとしたように落ち着いて食べるようになった



5人前はあろうかと言う食事を二人で食べ尽くして満足げにしている
「あぁ~めっちゃ食べた!!いつもの倍くらい食べたね!」

「まぁ、お嬢は今日の午後までに二日は寝てましたからね。そりゃお腹も空きますよ。よかった、食欲があって」

ポンポンと頭を撫でられて、その上満腹で少し眠気が襲ってきたがこのまま寝たら絶対太る。とパンっと頬を叩いて意識を取り戻す

少し食休みしてから走ることにした。

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