若頭が異世界でお嬢を溺愛するお話

なーさん

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26*期待するほど

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悠二の言葉を聞いて何か考える素振りをする

「1つ聞いてもいい?」

雛が悠二に真剣に問う

「なんでも聞いてください。」

伏し目がちに悠二のことを伺って意を決したように言葉を繋いだ

「悠二はさ、私のこと・・どう、思ってるの?」

「っ!!」

「『組長の孫』だから、一緒にいるんじゃないの?お爺ちゃんの命令だから。。それか、家族愛と言うか、妹的な?感じだから一緒にいたり、お兄ちゃんとして周りの男の子をけん制したりしてるんじゃないの?今言ってた、『側にいる』って、どう言う意味での『側にいる』なのかがイマイチわからない‥‥。悠二はさ、私のこと、、、」




コンコン



「悠二様、お食事のご用意が‥‥いかがなされましたか?」


何故か雛と悠二がドアの真ん前で挙動不審に動いているもんだからサミュエルが不思議そうに首をかしげた

「な、なんでもないっす。ごはんね、今行きます。お嬢‥‥」

「悠二!あたしは、あとで行くから先に行って食べてて!!」

雛は悠二にそう言うと足早に自室に戻って行った






*****


コンコン


「お嬢、いますか?」

カチャ

「雛様は‥‥今は寝ておられます。」

雛の代わりにイレーナが出るとシュンと肩を落とす悠二

「ちょっと、入ってもいいですか?」

「申し訳ございません、雛様から入れないようにと承っておりまして‥‥」

「そう、ですか・・。」

「本当に、申し訳ございません。雛様にはこちらで軽食はお持ちしましたのでご安心ください。」

「有難うございます。じゃあ、お嬢を頼みます。」

「はい、畏まりました。」





「雛様、悠二様はお部屋にお戻りになりましたよ。」

「イレーナさん‥‥ごめんなさい、嫌な役目やらせちゃって。」

「とんでもありません。今日はとりあえずゆっくりお休みになりましてまた明日考えればいいんですよ。1日くらいちゃんと待ってくれますよ。」

「‥‥ありがとうございます。」

「では、こちらに軽食を置いておきますので食べてくださいね」

「はい‥‥」






私は、何言ってるんだろうな。

嬉しかったくせに試すようなこと言って。

‥‥でも、いつも勘違いだった。

いつも、茶化されて、その度に『保護者』『妹』『組長の孫』でのらりくらりかわされて

だから、悠二のあの言葉が『私』への言葉なのかどうかが分からない

悠二のその感情に『恋愛感情』があるのか分からない

期待して落とされるのはもう嫌なの


あの時みたいに  ーーー・・・



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