若頭が異世界でお嬢を溺愛するお話

なーさん

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39*二人の想い

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体が重い

そんな感覚で雛は目がさめた


(ん?)


悠二のベットに潜り込んで抱き合いながら寝ていたらしい


(うわわわわわわ!!!!ちょ、これ、どゆこと!?え?え?悠二が‥‥近い‥‥あ、でも悠二の匂い‥‥落ち着く‥‥ふふ。ちょっとだけ、)

スリスリと悠二の胸に雛が目を閉じて擦り寄る

抱きしめられて悠二の胸にすり寄って悠二の事を撫でようと上を向くと‥‥


顔を真っ赤にして寝たフリをしている悠二がいた


「ちょ、ちょっと!!起きてるでしょ!!!」

「・・・・・寝てます。」

「寝てる人間が返事をするわけないでしょうが!!!!」


起き上がりたいのに悠二に抱きしめられて起き上がれない腕の中で文句を言うと


くくくと肩を震わせて笑っている


やっとのことで腕から逃れて起き上がり髪を整えていると


「お嬢、お話があります」


「そうね、私も‥‥話があるわ」


少し寂しそうな顔をする悠二に雛は少し不安になる


「俺から‥‥良いですか?」

「いいわ。」

悠二は一度深呼吸をすると雛の事を見つめて話し始めた


「あの犬から聞いたと思うんですけど‥‥俺は、お嬢に言ってない事がありました。」

「そうね。」

「お嬢が目が覚めなかった時、俺は一度あの犬と会って話した時、犬に帰れると言われたんです。帰れる方法を知っていたのに黙ってました‥‥。すみませんでした。」

「‥‥」

「俺が帰りたいかと聞かれた時に、なんでお嬢がこっちに呼ばれたのかも犬に聞いていたのに言いませんでした。」

「‥‥」

「俺は、帰りたいかと聞かれて『お嬢が起きたら』と初め答えました。でも、今決めろと言われて‥‥その時に帰るなんてできないと思ったし、目が覚めた時、俺が一番近くにいたかった‥‥それに、その時帰ってお嬢があっちの世界を選んでくれるか自信なくて‥‥それに、あっちの世界だったらお嬢はいつか他の誰かの物になってしまうじゃないですか。それを思ったらこっちに居たら堅気としてお嬢の側にずっといれるんじゃないかって思ったら『帰らない』って犬に言ってました。」

「‥‥」

「でも、お嬢が目が覚めて、親父の事を気にしてたから‥‥それに、親父はお嬢の事大事にしてるのを知ってたから、お嬢だけは返さなきゃって思って一緒に帰れないのを知っていて『帰りましょう』なんていいました。」

「‥‥」

「本当に、すみませんでした」

悠二はそう言うとベットから降りて土下座をした

「‥‥本当に、勝手すぎだな。」

雛の声が低く響く

「っ!」

目をきつく閉じて頭を絨毯に押し付けてその形を崩さない


「結論から言うと、私は、帰らない。」

ガバッと勢いよく頭を上げて雛を見た

「お、じょ‥‥」

「私の幸せは、私が決める。‥‥帰れる方法があるのに黙ってたのもムカつく。来た理由を知っていたのに黙ってたのもムカつく。なにより、私を信じてなかったことがムカつく」

「‥‥すみません」

「でも、悠二が私の事大好きなんだって知れたから、許す。」

「 ! 」

「私が、あんたのいない世界を選ぶわけないの。先に帰ってたとしても絶対にあんたがいる方を選ぶってなんでわからないかなぁ?あっちでは、確かに実らない気持ちだったと思う。あんたをいつ失うかわからない極道の世界でそれに耐えれるほど私は強くないし。ヤクザに片想いしても大変なだけだし‥‥お母さんみたいに急に1人になるなんて、私には無理。でも、あんたがいない世界の方が私には耐えれない。例え関係が変わらなくても、近くに‥‥一緒にいれなくても同じ世界にいたい。それだけは変わらない。」


「お嬢‥‥」


「もう‥‥こっちにいる事になったんだから、‥‥我慢、しなくて良いよね?」

雛が俯く


「もう、悠二に、好きだって伝えても‥‥いい?」

ポトポトと涙をこぼして手をギュウっと握りしめている
そんな雛を見て頭より体が先に動いて居た


ギュウ


力一杯雛を抱きしめてから一度体を離し雛の目をちゃんと見る


「お嬢、いままで逃げてすみませんでした。俺は、お嬢が‥‥いや、雛が好きです。これからは、護衛じゃなく、恋人として‥‥ずっと一緒に居たいです。」


「うん、私も、ずっと一緒にいたい。悠二が好き。大好きっ。」



そう言って悠二に雛が抱きつくと悠二はきつく雛を抱きしめた


そして、雛の体を少し離して雛を見る

耳まで真っ赤にして潤んだ瞳がとても綺麗で何も塗ってないはずなのに艶やかな唇にソッと触れた


「お嬢、キス‥‥していいですか?」

「そ、そゆこと聞かないでっ!‥‥良いに決まって‥‥ん」


ふに


ちゅ


優しく口つけて雛の顔中にチュッチュッとキスの雨を降らしてまた抱きしめる
気持ちよさそうに雛は目を閉じて受け入れるもんだから止まらなくなってしまう



「これ以上は‥‥俺がもたないんで‥‥」

ハァ・・と悠二が熱い息を吐いて自制するのを見て雛はまた真っ赤になってしまった



(あ~やべぇまじ可愛すぎる)


悠二はまた雛を抱きしめて幸せを噛み締めた





*****



あれから半月ほどたった
私たちの変化といえば、『ちょっと』イチャイチャ?したり、キスをしたりするくらいでそれ以外は特に変わったところはない

いや、悠二に今までよりさらにでろでろに甘やかされている自覚がある。

でも、付き合いたてなんて…そんなもんだよね?


今はとにかく、魔法学校に通って卒業したら二人で王宮を出て一緒に暮らすと約束している。


魔法学校は全寮制みたいだから気兼ねなく学生をやれるから良かった。

悠二とは部屋は離れちゃうけど、寝るとき以外は会えるし学校出てからちゃんとした職業につけるようにちゃんと勉強するって約束したし、悠二とならどこでも何をしてても大丈夫だって思える。



そして、レミー王女とキースさんは順調に行ってるみたい。
レミーが恋をしているって王様とお妃様に告白したらとても喜んでくれたらしい。
自分達が恋愛結婚で今がとても幸せだから娘にも好きな人と一緒にいて欲しいんだって
なんてとてもいいお父さんとお母さんなんだ。
王子様は渋ってたらしいけど、結局レミー達の根気強い説得で両想いなら仕方ないって折れたらしい。


悠二はたまに騎士さん達との鍛錬に参加することが増えた


なんだかんだ、この国ではブライアンさんを一番信頼しているみたいだし、体が怠けなくて鍛錬は楽しいらしい。

私は、レヴィさんに魔法の基本を教わったり簡単な魔法を教わったりと日々勉強している。
自分の身は自分で守れるくらいにしないとだし、悠二より先に空飛べるようになりたいしね!




*****


私達はこの世界に馴染んでいく。
いつか、子供が生まれたら私達の故郷の話をいっぱいしてあげるのが今の夢。
(悠二には恥ずかしくて言ってないけど‥‥)


まだまだこれから、私達は始まったばかり

この世界に来てやっと素直になれた私達は絶対にこの世界で幸せになるんだ。

うん、そう決めた。






時空を超えないと素直になれない二人の恋物語。






fin

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