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第3章 いらない道具
3話 使えない理由
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「魔法は小さいときから使えたし、その中でも動物と話す魔法は特別にうまかったみたい。好きなことって、どんどんやっていくから、魔法の成長も早かったのかな。だから、練習して動物の笛が使えるようになったとき、すごく嬉しかった。これでどんな動物でも呼んで話ができるって。他の魔法も覚えて仕事してお金も貯めたから、ここの家を買ってね。あとは動物たちと一緒に過ごしていこうって決めたの。私、人間と関わるのそんな得意じゃないしね」
冗談めかして言うラグニさんに、チャンプスは「そう見えないけどな!」と笑ってみせる。私にも不得意なようには見えないけど、誰かと関わるのがしんどいってなったときに動物に癒される気持ちっていうのは、分かる気がする。
「でも、この前、この近くで火事があったの」
「えっ!」
「雨が降らなくてずいぶん乾燥してたから、自然発火が原因みたいだけどね。水を作り出すような魔法は使えないから、この近くにちょうど呼んでた動物たちを逃がそうとしたの」
「ああ、そうか。笛は鳴らし方で動物を散らすときにも使えるからな。鳥がたくさん襲ってきてるときに鳴らして追い払った話とか、聞いたことある」
チャンプスが補足してくれて、ラグニさんの言ってる意味が分かった。火が強くなってきたから、別の場所に移ってもらおうとしたんだろう。この辺り一面に草が生えてない理由も分かった。
「でも……やっぱり動揺してたみたいでね。逃がすためには高音を出さなきゃいけないんだけど、うまく吹けなくて、動物を呼び寄せる低い音ばっかり出ちゃったの。私、ますますパニックになっちゃって、何度吹いてもダメで、犬とかネコとか馬とか、どんどん火の中に集まってきちゃって。『逃げて』って話しかけるんだけど、みんなも動揺してて全然会話ができなくて……」
ラグニさんと同じ状況になったら、どんな気持ちだろうと想像しちゃう。動物が好きで、逃がしたいのに、どんどん強くなる炎の中に動物たちが集まってきてしまう。私も絶対にパニックになるだろうし、どうしていいか分からなくなって逃げだしちゃうかもしれない。
「最後は無理やりあの子たちのことを押しながら叫んで、なんとか全員逃がせたの。だから、死んじゃった子はいないんだけど、やっぱり毛に火傷の跡が残ったり、急いで逃げた拍子に足を痛めちゃったりした子がいて……私のせいなんだなって」
「そんなっ! ラグニさんのせいじゃないですよ!」
思わず立ち上がって叫ぶ。横でギョッとしているアッキのことも気にせず、私は続けた。
「確かに失敗しちゃったかもしれないですけど、でも救おうと思ってしたことだし、そもそも火事の原因だって自然発火だっていうし、やっぱりラグニさんが悪いとは思えません!」
「ふふっ、ありがとう。でもね、それでも魔法の道具の使い方を間違ったことに変わりはないから。ああいうときでも冷静になってれば、あの子たちは余計なケガをしないで済んだし、怖い思いもしなかった。私にあの笛を使う資格はないよ」
小さくため息をついたラグニさんは、どこかせいせいしたような表情を見せていた。ひょっとしたら、誰かにこのことを打ち明けたくて、ずっと黙ってたのかもしれない。
「笛の使い方、もう一度ちゃんと練習すればいいだろ? もう失敗しねーように」
「チャンプスもフォローしてくれるんだ。でも、自分で決めたことだから。話聞いてくれてありがとね。これからは、ここにたまたま集まった動物と話しながら生活するよ」
窓を開け、外で遊んでいたウサギに声をかけるラグニさん。集まってきたウサギに小さく切った野菜をあげているその顔は、すごく優しかった。
「このままじゃなんかイヤだな」
帰りの電車、ずっと無言だったアッキは、カンテラに向かって歩いてる途中で口を開いた。
「ラグニさんはもう笛を使わないって決めてるみたいだから、説得は難しいかもしれないけどさ。でも、なんか、このまま笛がカンテラに置かれるの、俺はすごくもやもやする」
「分かる。私も一緒」
私も思いっきり首を縦に振った。
あの後、帰るまで何度もラグニさんに説得したけど、ラグニさんは完全に心を決めていて、笛を取り戻そうとはしなかった。むしろ「話してすっきりしたから、このまま三十グル返さずに手放すつもりだよ」とまで言ってた。
「私たち、何してあげられるかな……」
本当はラグニさんに使い続けてほしい。でも、それが難しいなら、私やアッキにしてあげられることはなんだろう? ラグニさんが少しでも喜ぶことはなんだろう?
と、アッキがうつむいている私の肩を叩いた。
「リンコ、俺、考えてたことがあってさ……」
***
「いらっしゃいませ
カンテラにお客さんが来て、一直線に魔法道具の棚を見る。どうやらお金を借りに来たわけではなく、中古品を探しに来たらしい。私はすぐに、彼女に話しかけた。
「あの! すみません! 何を探してるんですか?」
急に聞かれた相手の魔女は、当然びっくりした様子でこっちを見る。
「え? あの、薬を作るための道具を探そうと思ってたんだけど」
「あ、そうなんですね。じゃあ大丈夫です、すみません!」
深くお辞儀をして、カウンターの方へ戻る。
ラグニさんと会った日から数日。私とアッキは、ある目的のために、カンテラを訪れた人、特にお金を預けない人に片っ端から何を探してるか声をかけていった。
「もう少しスピードの出る箒が欲しくてね」
「魔力を込めたらずっと明るくできるライトが打ってるらしいって聞いたのさ」
すぐには見つからないだろうけど、それでも、根気強く探せば、見つかるかもしれない
そうやって過ごしていった、三日目のお昼だった。
「すみません、何を探してますか?」
「え、私?」
真っ黒な服の胴の部分を、綺麗な緑色の布の紐でキュッと縛った魔女。年齢は、ラグニさんと一緒くらいだろうか。
「えっと……動物と話す練習がしたくて、呼ぶための笛が欲しいなって」
「ホント? ホントですか! アッキ、来た! 来たよ!」
嬉しさのあまり、大声でアッキを呼ぶ。レイラと名乗った彼女は、これまで会った魔女よりずいぶん自信なさげに話し始めた。
「私、最近やっと依頼を受けられるようになったの。魔法の上達が遅くて、箒に乗るのも人一倍時間かかっちゃって……でも、やっと一人で仕事ができるようになったから、自分へのご褒美で、ずっとやりかたかった魔法を練習しようって。私、動物が好きだから、話せるようになりたいって思ってて……そういう道具、あるかな?」
「あります! ありますよ! ジュラーネさん、出していいですよね?」
「良いもなにも、アンタ達が決めるって言ったんだろう? アタシが許可することじゃないさ」
ジュラーネさんが苦笑いしながら手をさっと動かすと、店の奥から小さな道具が出てきた。ラグニさんが大事にしていた、金色の笛。
私はそれを両手に乗せ、レイラさんに差し出した。
「これ、動物を呼べる笛です」
「ラグニさんは笛を売るって決めたんだろ? だったらせめて、笛を大事にしてくれる人に買ってほしい」
そう言ってアッキが提案してくれたのが、お客さんを私たちが確認するという方法だった。物珍しいからとか、デザインが綺麗だから、という理由ではなくて、本当に動物と触れ合いたいと思ってる人。そういう人に渡したい。その気持ちは私も一緒。だってこの笛は、ラグニさんが辛い気持ちを抱えながら手放したものだから。
「ふうん、そうなんだ、ステキな道具だね! じゃあ、これにしようかな」
「ありがとうございます! あのっ、レイラさん!」
思わず名前を呼ぶ。どうしても、伝えたいことがあった。
「大事に、使ってください。前の持ち主が、すごく大切にしてたんです」
黙って聞いていたレイラさんは、やがて優しくうなずいた。
「うん、分かった。動物と話すの、夢だったから、この笛で一生懸命練習するわ」
アッキと顔を見合わせる。お互いどちらからともなく笑顔がこぼれて、「やったね」とハイタッチした。
冗談めかして言うラグニさんに、チャンプスは「そう見えないけどな!」と笑ってみせる。私にも不得意なようには見えないけど、誰かと関わるのがしんどいってなったときに動物に癒される気持ちっていうのは、分かる気がする。
「でも、この前、この近くで火事があったの」
「えっ!」
「雨が降らなくてずいぶん乾燥してたから、自然発火が原因みたいだけどね。水を作り出すような魔法は使えないから、この近くにちょうど呼んでた動物たちを逃がそうとしたの」
「ああ、そうか。笛は鳴らし方で動物を散らすときにも使えるからな。鳥がたくさん襲ってきてるときに鳴らして追い払った話とか、聞いたことある」
チャンプスが補足してくれて、ラグニさんの言ってる意味が分かった。火が強くなってきたから、別の場所に移ってもらおうとしたんだろう。この辺り一面に草が生えてない理由も分かった。
「でも……やっぱり動揺してたみたいでね。逃がすためには高音を出さなきゃいけないんだけど、うまく吹けなくて、動物を呼び寄せる低い音ばっかり出ちゃったの。私、ますますパニックになっちゃって、何度吹いてもダメで、犬とかネコとか馬とか、どんどん火の中に集まってきちゃって。『逃げて』って話しかけるんだけど、みんなも動揺してて全然会話ができなくて……」
ラグニさんと同じ状況になったら、どんな気持ちだろうと想像しちゃう。動物が好きで、逃がしたいのに、どんどん強くなる炎の中に動物たちが集まってきてしまう。私も絶対にパニックになるだろうし、どうしていいか分からなくなって逃げだしちゃうかもしれない。
「最後は無理やりあの子たちのことを押しながら叫んで、なんとか全員逃がせたの。だから、死んじゃった子はいないんだけど、やっぱり毛に火傷の跡が残ったり、急いで逃げた拍子に足を痛めちゃったりした子がいて……私のせいなんだなって」
「そんなっ! ラグニさんのせいじゃないですよ!」
思わず立ち上がって叫ぶ。横でギョッとしているアッキのことも気にせず、私は続けた。
「確かに失敗しちゃったかもしれないですけど、でも救おうと思ってしたことだし、そもそも火事の原因だって自然発火だっていうし、やっぱりラグニさんが悪いとは思えません!」
「ふふっ、ありがとう。でもね、それでも魔法の道具の使い方を間違ったことに変わりはないから。ああいうときでも冷静になってれば、あの子たちは余計なケガをしないで済んだし、怖い思いもしなかった。私にあの笛を使う資格はないよ」
小さくため息をついたラグニさんは、どこかせいせいしたような表情を見せていた。ひょっとしたら、誰かにこのことを打ち明けたくて、ずっと黙ってたのかもしれない。
「笛の使い方、もう一度ちゃんと練習すればいいだろ? もう失敗しねーように」
「チャンプスもフォローしてくれるんだ。でも、自分で決めたことだから。話聞いてくれてありがとね。これからは、ここにたまたま集まった動物と話しながら生活するよ」
窓を開け、外で遊んでいたウサギに声をかけるラグニさん。集まってきたウサギに小さく切った野菜をあげているその顔は、すごく優しかった。
「このままじゃなんかイヤだな」
帰りの電車、ずっと無言だったアッキは、カンテラに向かって歩いてる途中で口を開いた。
「ラグニさんはもう笛を使わないって決めてるみたいだから、説得は難しいかもしれないけどさ。でも、なんか、このまま笛がカンテラに置かれるの、俺はすごくもやもやする」
「分かる。私も一緒」
私も思いっきり首を縦に振った。
あの後、帰るまで何度もラグニさんに説得したけど、ラグニさんは完全に心を決めていて、笛を取り戻そうとはしなかった。むしろ「話してすっきりしたから、このまま三十グル返さずに手放すつもりだよ」とまで言ってた。
「私たち、何してあげられるかな……」
本当はラグニさんに使い続けてほしい。でも、それが難しいなら、私やアッキにしてあげられることはなんだろう? ラグニさんが少しでも喜ぶことはなんだろう?
と、アッキがうつむいている私の肩を叩いた。
「リンコ、俺、考えてたことがあってさ……」
***
「いらっしゃいませ
カンテラにお客さんが来て、一直線に魔法道具の棚を見る。どうやらお金を借りに来たわけではなく、中古品を探しに来たらしい。私はすぐに、彼女に話しかけた。
「あの! すみません! 何を探してるんですか?」
急に聞かれた相手の魔女は、当然びっくりした様子でこっちを見る。
「え? あの、薬を作るための道具を探そうと思ってたんだけど」
「あ、そうなんですね。じゃあ大丈夫です、すみません!」
深くお辞儀をして、カウンターの方へ戻る。
ラグニさんと会った日から数日。私とアッキは、ある目的のために、カンテラを訪れた人、特にお金を預けない人に片っ端から何を探してるか声をかけていった。
「もう少しスピードの出る箒が欲しくてね」
「魔力を込めたらずっと明るくできるライトが打ってるらしいって聞いたのさ」
すぐには見つからないだろうけど、それでも、根気強く探せば、見つかるかもしれない
そうやって過ごしていった、三日目のお昼だった。
「すみません、何を探してますか?」
「え、私?」
真っ黒な服の胴の部分を、綺麗な緑色の布の紐でキュッと縛った魔女。年齢は、ラグニさんと一緒くらいだろうか。
「えっと……動物と話す練習がしたくて、呼ぶための笛が欲しいなって」
「ホント? ホントですか! アッキ、来た! 来たよ!」
嬉しさのあまり、大声でアッキを呼ぶ。レイラと名乗った彼女は、これまで会った魔女よりずいぶん自信なさげに話し始めた。
「私、最近やっと依頼を受けられるようになったの。魔法の上達が遅くて、箒に乗るのも人一倍時間かかっちゃって……でも、やっと一人で仕事ができるようになったから、自分へのご褒美で、ずっとやりかたかった魔法を練習しようって。私、動物が好きだから、話せるようになりたいって思ってて……そういう道具、あるかな?」
「あります! ありますよ! ジュラーネさん、出していいですよね?」
「良いもなにも、アンタ達が決めるって言ったんだろう? アタシが許可することじゃないさ」
ジュラーネさんが苦笑いしながら手をさっと動かすと、店の奥から小さな道具が出てきた。ラグニさんが大事にしていた、金色の笛。
私はそれを両手に乗せ、レイラさんに差し出した。
「これ、動物を呼べる笛です」
「ラグニさんは笛を売るって決めたんだろ? だったらせめて、笛を大事にしてくれる人に買ってほしい」
そう言ってアッキが提案してくれたのが、お客さんを私たちが確認するという方法だった。物珍しいからとか、デザインが綺麗だから、という理由ではなくて、本当に動物と触れ合いたいと思ってる人。そういう人に渡したい。その気持ちは私も一緒。だってこの笛は、ラグニさんが辛い気持ちを抱えながら手放したものだから。
「ふうん、そうなんだ、ステキな道具だね! じゃあ、これにしようかな」
「ありがとうございます! あのっ、レイラさん!」
思わず名前を呼ぶ。どうしても、伝えたいことがあった。
「大事に、使ってください。前の持ち主が、すごく大切にしてたんです」
黙って聞いていたレイラさんは、やがて優しくうなずいた。
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