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第15話 関係者のその後 その2・サーラの元家族Side~透明人間たちは~ 俯瞰視点(3)
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たくさんの希望を抱いて出発を宣言したサミ、でしたが――。スタート早々に、予想外が発生してしまいます。
「よし! 早速、馬車に乗って――くそっ! 駄目だ! 馬車には乗れないのだった!」
彼らにとって、移動といえば馬車です。そのためついお屋敷に戻って乗り込もうとしますが、現在は透明人間となっているためそれは叶いません。
「そんな……。どうしましょう……」
「神殿までは、距離がありますわよ……。どう、したらいいんですの……」
「乗れないのであれば、仕方ない! 足だっ、足を使う! 歩いて向かおうっ!」
徒歩。それは3人共にやりたくない行動でしたが、乗れない以上そうせざるを得ません。そのため3人は、
「「「はぁ、はぁ、はぁ……。はあ、はあ、はぁ、はぁ、はあ……っ。はあ…………っ!」」」
90キロ近くある上に、平たんではない道。そこを息を切らしながら進み、翌々日の午後ようやく到着しました。
しかしながら――
「「「しっ、新聖女様がいないっ!?」」」
――新たな聖女マリアは新国王達の呼びかけに応じ、王城に移動していました。司祭長達のやり取りでその事実と居場所を把握した3人はすぐに再び移動を始め、今度は70キロの道を走破しました。
「はぁ、はあ、はあ、はあ……。よ、ようやく着いた……。聖女様も、いた……。よ、よし……。は、はじめる、ぞ……」
「え、ええ……。あなた……。は、はじめ、ましょう……」
「た、倒れそうです、けど……。悲願を、はたす、ため……。がんばり、ましょう……!」
そうして3人はボロボロの身体に鞭を打ち、新聖女マリアや新国王カミーユの前で声を張り上げ始めたのです。
ですが――。そんな彼らは、まだ知りません。
聖女ならどうにかしてくれるはず。
それは、サミの希望的観測に過ぎないということを――。
「よし! 早速、馬車に乗って――くそっ! 駄目だ! 馬車には乗れないのだった!」
彼らにとって、移動といえば馬車です。そのためついお屋敷に戻って乗り込もうとしますが、現在は透明人間となっているためそれは叶いません。
「そんな……。どうしましょう……」
「神殿までは、距離がありますわよ……。どう、したらいいんですの……」
「乗れないのであれば、仕方ない! 足だっ、足を使う! 歩いて向かおうっ!」
徒歩。それは3人共にやりたくない行動でしたが、乗れない以上そうせざるを得ません。そのため3人は、
「「「はぁ、はぁ、はぁ……。はあ、はあ、はぁ、はぁ、はあ……っ。はあ…………っ!」」」
90キロ近くある上に、平たんではない道。そこを息を切らしながら進み、翌々日の午後ようやく到着しました。
しかしながら――
「「「しっ、新聖女様がいないっ!?」」」
――新たな聖女マリアは新国王達の呼びかけに応じ、王城に移動していました。司祭長達のやり取りでその事実と居場所を把握した3人はすぐに再び移動を始め、今度は70キロの道を走破しました。
「はぁ、はあ、はあ、はあ……。よ、ようやく着いた……。聖女様も、いた……。よ、よし……。は、はじめる、ぞ……」
「え、ええ……。あなた……。は、はじめ、ましょう……」
「た、倒れそうです、けど……。悲願を、はたす、ため……。がんばり、ましょう……!」
そうして3人はボロボロの身体に鞭を打ち、新聖女マリアや新国王カミーユの前で声を張り上げ始めたのです。
ですが――。そんな彼らは、まだ知りません。
聖女ならどうにかしてくれるはず。
それは、サミの希望的観測に過ぎないということを――。
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