婚約者と幼馴染が浮気をしていたので、チクチク攻撃しながら反撃することにしました

柚木ゆず

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第2話 2日後 証拠その1を得るための接触と、小さなお返しと大きなお返し(3)

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「知人との打ち合わせが早く終わり、その者の提案で趣味に付き合っていたのですよ」
「ああ。そういえば以前、お菓子作りが趣味な友人が居る、そう仰っていましたね」
「そうです、そうなのですよ。歴19年の知人に教わって作った、手作りトリュフ。味に自信があります故、どうぞ召し上げってください」

 ノアムお父様は上機嫌でやって来て、エドゥアルの前には左手に持っていた箱を、私の前には右手に持っていた箱を置いた。
 引き続きやけにニコニコしていて、1箱トリュフが12個入り――量的には1つだけでいいのに、わざわざ私と彼のを別にする。お父様……。そっちのチョコには、何か入ってますよね……?

「いやぁ、お菓子作りもよいものですなぁ。リフレッシュにもなりますし――おっと失敬。こうして喋っていれば、食べるタイミングを見失ってしまいますな。エドゥアル殿、失礼いたしました」
「いえ、お気になさらず。では、有難く頂戴しましょう」

 彼は微塵も疑うことなく摘まんで口へと運び、私にも勧めてくれるお父様の顔は嬉々としている。
 お父様。間違いなく、入れてますよね。

「では、わたしも。…………うむ。自画自賛となってしまいますが、いい味だ」
「俺が好きなビターで、口触りも滑らかですね。実に美味しい」
「おお、それはよかった。ささ、さささっ。もう一粒、いえ。よろしければ、お好きなだけどうぞ」
「一流パティシエのような出来栄えで、大げさではなく美味しい。お言葉に甘えて、いただきます」

 この人は、『前回はゴマをする場面が多くてストレスが溜まった』とも言っていた。なのできっと内心では小馬鹿にしながら応じ、にこやかに食べ進める。
 そして多分お父様も内心では小馬鹿にしていて、その後も2人は本心を隠しながら楽しげにお喋り。気が付くと30分以上も経過しており、エドゥアルが帰る時間となった。

「あまりに美味しく、結局全て食べてしまいました。まったく、俺は卑しい男です」
「いえいえっ、それはこの上ない喜びですよ。今日はいつも以上に楽しい時間を過ごせました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。お気をつけて」
「こちらこそ、素晴らしい時間を過ごせました。ソフィー、またね。お義父さん、失礼します」

 そうして彼は馬車に乗って去ってゆき、それを見送っていたお父様は――

「……エドゥアル、まもなくショーが始まるぞ。楽しみしているんだな」

 と、ものすごく腹黒い笑みを浮かべていた。
 何度聞いても『何もしていないよ』と返って来るけど、明らかに何かしてる。あの人の身に、これから何が起きるんだろ……?

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