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第11話 12目目 昼 カーラの表情は、やがて180度変わる 俯瞰視点(3)
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「………………れ、レニファ―……っ!? レニファ―って誰よ……っっ!?」
『親愛なるレニファ―』。ラストにあった人名を目にしてから、およそ30秒後。ようやく彼女は我に返り、改めて便箋に指をめり込ませました。
「カーラじゃなくて、ソフィーでもなくって、レニファ―!? レニファ―って何者!?」
カーラとレニファ―という名前に酷似した点はなく、そもそも文字数が違っています。そのため『書き間違えている』という可能性は皆無で、とある2文字が頭を過りました。
「……もしかして……。浮気を、している……?」
大量の愛の言葉。デート。高価なプレゼント。それらを合わせると、必然的にそういったことになってしまいます。
「エドゥは、あんなにもわたくしに夢中……。あり得ない、けれど……。そういえば……」
『いいかい、カーラ。浮気を持ちかけられても、決して応じてはいけない。「真実の愛に気付いたんだよ」などと言われても、受け入れては駄目よ』
『ワタシはこれまで、そうして破滅してきた者を何人も見てきた。浮気をする男は、いずれまた浮気をする。もし応じた場合はその相手を傷つける事になる上に、次はカーラ自身が被害者になってしまうのよ』
今は亡き祖母の言葉を思い出し、ごくりと唾を飲み込みました。
「あの日おばあ様が、言った通りで……。エドゥは…………2回目の浮気を、している……?」
捨てられたのは、ソフィーだけじゃない。わたくしも、捨てようとしている……?
「いっ、いいえっ! そんな事はないっっ! あり得ないわっっ!」
だって昨日の彼は、間違いなくわたくしを心から愛していたもの!! エドゥはっ、エドゥだけは例外っっつ! 十人十色よっ!
カーラは心の中で捲し立て、更に続けます。
「それにっ、もし浮気が事実ならっ。エドゥは手紙を入れ間違えた事になるっ!」
そんな、致命的な間違いを犯すはずがない! これは――
これは、誰かのイタズラよっ!
そう言いかけていたカーラは、その言葉を発することができませんでした。
なぜならこの手紙は、エドゥアルとカーラ、2人だけの秘密だから。エドゥアルは家族や友人に見つからないようにしているため、『カラブ・エタナル』として手紙を書けるのは本人だけ。そう、知っていた――思い込んでいたからです。
『そうか。エドゥアル・ラインとカーラ・オグタルは、こうやって連絡を取り合っていたんだね』
マリユ。彼は自らの情報網を駆使し、このやり取りを把握していました。
そのため『二人だけの秘密』といった部分を利用し、先日こうして手紙を送っていたのです。
「……………………エドゥは――あの男は、浮気をしてる……っ。ずっと、していたのね…………っ!」
まんまと騙されていた。わたくしを弄んでいたなんて……! なんて、狡猾で見る目のない男なの……っ! 許さないっ! 許さない……っ! 乗り込んで一発殴って、こっちから関係を解消してやるっ! ある事ない事言って、慰謝料を請求してやる!!
カーラは顔を真っ赤にして椅子から立ち上がり、エドゥアルのもとへと行こうとします。が、そうはできません。
彼は両親と共に隣国へ出掛けており、帰って来るのは翌日の正午過ぎ。会いたくても会えないのです。
「ぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ……!! 早くっ! 早くっ、アイツを思い切りなぐりたぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
そのためカーラは、頭を掻きむしって絶叫。明日の正午まで何もできないという、大きな大きな我慢を強いられることとなったのでした。
そして――。いざ会えたら会えたで、今度は別の不幸に襲われることになるのでした――。
『親愛なるレニファ―』。ラストにあった人名を目にしてから、およそ30秒後。ようやく彼女は我に返り、改めて便箋に指をめり込ませました。
「カーラじゃなくて、ソフィーでもなくって、レニファ―!? レニファ―って何者!?」
カーラとレニファ―という名前に酷似した点はなく、そもそも文字数が違っています。そのため『書き間違えている』という可能性は皆無で、とある2文字が頭を過りました。
「……もしかして……。浮気を、している……?」
大量の愛の言葉。デート。高価なプレゼント。それらを合わせると、必然的にそういったことになってしまいます。
「エドゥは、あんなにもわたくしに夢中……。あり得ない、けれど……。そういえば……」
『いいかい、カーラ。浮気を持ちかけられても、決して応じてはいけない。「真実の愛に気付いたんだよ」などと言われても、受け入れては駄目よ』
『ワタシはこれまで、そうして破滅してきた者を何人も見てきた。浮気をする男は、いずれまた浮気をする。もし応じた場合はその相手を傷つける事になる上に、次はカーラ自身が被害者になってしまうのよ』
今は亡き祖母の言葉を思い出し、ごくりと唾を飲み込みました。
「あの日おばあ様が、言った通りで……。エドゥは…………2回目の浮気を、している……?」
捨てられたのは、ソフィーだけじゃない。わたくしも、捨てようとしている……?
「いっ、いいえっ! そんな事はないっっ! あり得ないわっっ!」
だって昨日の彼は、間違いなくわたくしを心から愛していたもの!! エドゥはっ、エドゥだけは例外っっつ! 十人十色よっ!
カーラは心の中で捲し立て、更に続けます。
「それにっ、もし浮気が事実ならっ。エドゥは手紙を入れ間違えた事になるっ!」
そんな、致命的な間違いを犯すはずがない! これは――
これは、誰かのイタズラよっ!
そう言いかけていたカーラは、その言葉を発することができませんでした。
なぜならこの手紙は、エドゥアルとカーラ、2人だけの秘密だから。エドゥアルは家族や友人に見つからないようにしているため、『カラブ・エタナル』として手紙を書けるのは本人だけ。そう、知っていた――思い込んでいたからです。
『そうか。エドゥアル・ラインとカーラ・オグタルは、こうやって連絡を取り合っていたんだね』
マリユ。彼は自らの情報網を駆使し、このやり取りを把握していました。
そのため『二人だけの秘密』といった部分を利用し、先日こうして手紙を送っていたのです。
「……………………エドゥは――あの男は、浮気をしてる……っ。ずっと、していたのね…………っ!」
まんまと騙されていた。わたくしを弄んでいたなんて……! なんて、狡猾で見る目のない男なの……っ! 許さないっ! 許さない……っ! 乗り込んで一発殴って、こっちから関係を解消してやるっ! ある事ない事言って、慰謝料を請求してやる!!
カーラは顔を真っ赤にして椅子から立ち上がり、エドゥアルのもとへと行こうとします。が、そうはできません。
彼は両親と共に隣国へ出掛けており、帰って来るのは翌日の正午過ぎ。会いたくても会えないのです。
「ぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ……!! 早くっ! 早くっ、アイツを思い切りなぐりたぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
そのためカーラは、頭を掻きむしって絶叫。明日の正午まで何もできないという、大きな大きな我慢を強いられることとなったのでした。
そして――。いざ会えたら会えたで、今度は別の不幸に襲われることになるのでした――。
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