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第17話 13日目 予想外の幸福と不幸~突然カーラが来てくれた、けど……~ エドゥアル視点(3)
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「…………………………そっ、そうだっ!! カーラっ、来てくれっ! 俺の部屋に来てくれっ!!」
父さんや使用人共の目なんて、気にしている場合じゃない。名案が閃くや彼女の手を取り――
「触らないで。……そこで証明できるというのなら、自分で歩いていくわ」
取ろうとしたら叩(はた)かれたため、廊下を先導して自室へと入る。
関係上ここに彼女を連れてくるのは初めてで、意図せず念願が叶ったのだが――。喜べる状況じゃない。すぐさま扉を閉めると、室内をぐるっと見回した。
「カーラっ! 調べていい!! この部屋を気が済むまで調べてくれ!!」
「…………。どういう事……?」
「もしも俺がレニファ―という女を最愛と思っているのならば、部屋のどこかにソイツに関係しているものがある!! だが俺はそんなヤツを知らないから、レニファ―絡みのものなんてないっ! それを、その目で確認して欲しいんだよっ!!」
その手紙によると、俺は2日後のデートが待ちきれない程に愛している。そんな者が関係する『何か』を所持していないなんて、おかしな話だからな。そのために、調べてもらうことにした。
「俺は君の来訪を予知していない上に、客間へは書斎から来た。馬車を確認し慌てて隠蔽する時間はなかった」
「……………………」
「ご存じの通り父さん達はソフィーと付き合っていると思い込んでいて、家の人間に隠蔽を手伝ってもらう事もできやしない。だから、こうすればハッキリする。さあカーラ、好きなだけ調べてくれ」
「……………………分かった。そこまで言うのなら、調べさせてもらうわ」
カーラは険しい顔で頷き、確認の始まり。クローゼットやベッド、デスクなどなど。彼女はあらゆる場所を隅々まで探し………………約30分後。その作業は終わり、当然、レニファ―絡みのものは一つも見つからなかった。
「言った通りだったろ? 俺は、そんな女は知らない。最愛の人は君だ」
「………………貴方の、言う通りだったわ。ごめんなさい、エドゥ」
「いいんだよ、カーラ。分かってくれれば、それでいいんだ」
シュンとなってしまった彼女をそっと抱き締め、優しく頭を撫でる。
他の誰かにビンタをされたら、思い切りやり返さなければ気が済まないが――。カーラならば、話は別。こういったすれ違いも、思い出の一つとなるからな。快く謝罪を受け入れた。
「カラブ・エタナルとあったせいで、惑わされてしまったわ……。あれは、誰の仕業だったのかしら……?」
「それについては、あとで考えよう。…………それより今は……。仲直りの、キスをしようじゃないか」
そこは気になるが、今は関係が元通りになったことが嬉しい。しばらくは、ソレに浸りたい。
「カーラ、俺の一番は君だ。愛してる」
「わたくしもよ、エドゥ。愛してる」
彼女の背に腕を回し、見つめ合う。そして俺達の顔はゆっくりと近づいてゆき、その瑞々しい唇へと――唇をくっつけようと、した時だった。
「「「「「エドゥアル・ライン、カーラ・オグタル。貴様らの身柄を拘束する」」」」」
白い制服を着た5人が――治安機関の人間が突如やって来て、俺達を囲んだのだった。
父さんや使用人共の目なんて、気にしている場合じゃない。名案が閃くや彼女の手を取り――
「触らないで。……そこで証明できるというのなら、自分で歩いていくわ」
取ろうとしたら叩(はた)かれたため、廊下を先導して自室へと入る。
関係上ここに彼女を連れてくるのは初めてで、意図せず念願が叶ったのだが――。喜べる状況じゃない。すぐさま扉を閉めると、室内をぐるっと見回した。
「カーラっ! 調べていい!! この部屋を気が済むまで調べてくれ!!」
「…………。どういう事……?」
「もしも俺がレニファ―という女を最愛と思っているのならば、部屋のどこかにソイツに関係しているものがある!! だが俺はそんなヤツを知らないから、レニファ―絡みのものなんてないっ! それを、その目で確認して欲しいんだよっ!!」
その手紙によると、俺は2日後のデートが待ちきれない程に愛している。そんな者が関係する『何か』を所持していないなんて、おかしな話だからな。そのために、調べてもらうことにした。
「俺は君の来訪を予知していない上に、客間へは書斎から来た。馬車を確認し慌てて隠蔽する時間はなかった」
「……………………」
「ご存じの通り父さん達はソフィーと付き合っていると思い込んでいて、家の人間に隠蔽を手伝ってもらう事もできやしない。だから、こうすればハッキリする。さあカーラ、好きなだけ調べてくれ」
「……………………分かった。そこまで言うのなら、調べさせてもらうわ」
カーラは険しい顔で頷き、確認の始まり。クローゼットやベッド、デスクなどなど。彼女はあらゆる場所を隅々まで探し………………約30分後。その作業は終わり、当然、レニファ―絡みのものは一つも見つからなかった。
「言った通りだったろ? 俺は、そんな女は知らない。最愛の人は君だ」
「………………貴方の、言う通りだったわ。ごめんなさい、エドゥ」
「いいんだよ、カーラ。分かってくれれば、それでいいんだ」
シュンとなってしまった彼女をそっと抱き締め、優しく頭を撫でる。
他の誰かにビンタをされたら、思い切りやり返さなければ気が済まないが――。カーラならば、話は別。こういったすれ違いも、思い出の一つとなるからな。快く謝罪を受け入れた。
「カラブ・エタナルとあったせいで、惑わされてしまったわ……。あれは、誰の仕業だったのかしら……?」
「それについては、あとで考えよう。…………それより今は……。仲直りの、キスをしようじゃないか」
そこは気になるが、今は関係が元通りになったことが嬉しい。しばらくは、ソレに浸りたい。
「カーラ、俺の一番は君だ。愛してる」
「わたくしもよ、エドゥ。愛してる」
彼女の背に腕を回し、見つめ合う。そして俺達の顔はゆっくりと近づいてゆき、その瑞々しい唇へと――唇をくっつけようと、した時だった。
「「「「「エドゥアル・ライン、カーラ・オグタル。貴様らの身柄を拘束する」」」」」
白い制服を着た5人が――治安機関の人間が突如やって来て、俺達を囲んだのだった。
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