57 / 72
第18話 13日目 こうなったら、せめて自分だけでも……! カーラ視点(1)
しおりを挟む
((証拠が揃い過ぎている……。いくら反論しても、減刑は無理だわ……))
十数枚の写真と、録音された沢山の声。あれらのせいで、どう足掻いても言い分は通らない。
裁判長の言い分で、そう思い知らされた……。
((……だけど……。諦めるワケには、いかないわ……))
お父様とお母様は激怒していて、わたくしはこのあと縁を切られてしまう。所有するものが何もなくなり、1億ルビラを強制的な労働によって作らなければならなくなってしまう。
((……返済の方法が、そんな方法だったら……。解放されるのは、何十年後……))
自由になれる頃には多くの時間が過ぎ去っていて、人生が台無しになる。そんな頃から再出発しようとしても、まともな人生は送れなくなってしまう……。
((そんなのは、嫌……!))
わたくしは、人生を楽しむために生まれてきたんだもの……っ! こんなちょっとした出来心で、台無しになっていいはずがないわ……っっ!
((……どうしたら……。罪を…………慰謝料を、減らせる……?))
証拠に関して、反論するのは無理。じゃあ、どうしたらいいの……?
((この状況だったら、泣き落としだって不可能……。反省していますって繰り返しても、減りはしない……))
この法廷は、更生を信じない冷たい人間の集まり。だから×。
((言い訳も反省も、無意味となると……。他には……。他には…………。他には……………………))
大急ぎで考えている、そんな時だった。
(っ。……っ。…………………………っ)
隣にいるエドゥが、顔をしかめていることに気が付いた。
(…………っ。……………………っっ。……………………っっっ)
彼も、どうにか抗おうとしている。そんな姿に勇気と力を貰って、それが理由なのかもしれない。
名案が閃いた。
((……………………ごめんね、エドゥ))
どうしても、早く解放されたいの。だから、愛する人の我が儘を許してね?
心の中で謝ったわたくしは、ゆっくりと顔を上げて――
「裁判長、ソフィー、マリユ様、お父様お母様。実を言いますとわたくしはこの男、エドゥアルに気に入られて脅迫をされていたんです。交際しないとソフィーを酷い目に遭わせると、幼馴染を人質に取られていたんです」
――減刑を勝ち取るために、動き出した。
十数枚の写真と、録音された沢山の声。あれらのせいで、どう足掻いても言い分は通らない。
裁判長の言い分で、そう思い知らされた……。
((……だけど……。諦めるワケには、いかないわ……))
お父様とお母様は激怒していて、わたくしはこのあと縁を切られてしまう。所有するものが何もなくなり、1億ルビラを強制的な労働によって作らなければならなくなってしまう。
((……返済の方法が、そんな方法だったら……。解放されるのは、何十年後……))
自由になれる頃には多くの時間が過ぎ去っていて、人生が台無しになる。そんな頃から再出発しようとしても、まともな人生は送れなくなってしまう……。
((そんなのは、嫌……!))
わたくしは、人生を楽しむために生まれてきたんだもの……っ! こんなちょっとした出来心で、台無しになっていいはずがないわ……っっ!
((……どうしたら……。罪を…………慰謝料を、減らせる……?))
証拠に関して、反論するのは無理。じゃあ、どうしたらいいの……?
((この状況だったら、泣き落としだって不可能……。反省していますって繰り返しても、減りはしない……))
この法廷は、更生を信じない冷たい人間の集まり。だから×。
((言い訳も反省も、無意味となると……。他には……。他には…………。他には……………………))
大急ぎで考えている、そんな時だった。
(っ。……っ。…………………………っ)
隣にいるエドゥが、顔をしかめていることに気が付いた。
(…………っ。……………………っっ。……………………っっっ)
彼も、どうにか抗おうとしている。そんな姿に勇気と力を貰って、それが理由なのかもしれない。
名案が閃いた。
((……………………ごめんね、エドゥ))
どうしても、早く解放されたいの。だから、愛する人の我が儘を許してね?
心の中で謝ったわたくしは、ゆっくりと顔を上げて――
「裁判長、ソフィー、マリユ様、お父様お母様。実を言いますとわたくしはこの男、エドゥアルに気に入られて脅迫をされていたんです。交際しないとソフィーを酷い目に遭わせると、幼馴染を人質に取られていたんです」
――減刑を勝ち取るために、動き出した。
6
あなたにおすすめの小説
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
「身分が違う」って言ったのはそっちでしょ?今さら泣いても遅いです
ほーみ
恋愛
「お前のような平民と、未来を共にできるわけがない」
その言葉を最後に、彼は私を冷たく突き放した。
──王都の学園で、私は彼と出会った。
彼の名はレオン・ハイゼル。王国の名門貴族家の嫡男であり、次期宰相候補とまで呼ばれる才子。
貧しい出自ながら奨学生として入学した私・リリアは、最初こそ彼に軽んじられていた。けれど成績で彼を追い抜き、共に課題をこなすうちに、いつしか惹かれ合うようになったのだ。
夫から「余計なことをするな」と言われたので、後は自力で頑張ってください
今川幸乃
恋愛
アスカム公爵家の跡継ぎ、ベンの元に嫁入りしたアンナは、アスカム公爵から「息子を助けてやって欲しい」と頼まれていた。幼いころから政務についての教育を受けていたアンナはベンの手が回らないことや失敗をサポートするために様々な手助けを行っていた。
しかしベンは自分が何か失敗するたびにそれをアンナのせいだと思い込み、ついに「余計なことをするな」とアンナに宣言する。
ベンは周りの人がアンナばかりを称賛することにコンプレックスを抱えており、だんだん彼女を疎ましく思ってきていた。そしてアンナと違って何もしないクラリスという令嬢を愛するようになっていく。
しかしこれまでアンナがしていたことが全部ベンに回ってくると、次第にベンは首が回らなくなってくる。
最初は「これは何かの間違えだ」と思うベンだったが、次第にアンナのありがたみに気づき始めるのだった。
一方のアンナは空いた時間を楽しんでいたが、そこである出会いをする。
融資できないなら離縁だと言われました、もちろん快諾します。
音爽(ネソウ)
恋愛
無能で没落寸前の公爵は富豪の伯爵家に目を付けた。
格下ゆえに逆らえずバカ息子と伯爵令嬢ディアヌはしぶしぶ婚姻した。
正妻なはずが離れ家を与えられ冷遇される日々。
だが伯爵家の事業失敗の噂が立ち、公爵家への融資が停止した。
「期待を裏切った、出ていけ」とディアヌは追い出される。
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる