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第4話 同時刻~パン屋・パネッタ内~ ノエル視点(2)
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「レオニーさん。私のことはこれから、ノエルではなくアンジェリクと呼んでください」
残りのスタッフである2名の方とお会いする前に、お伝えしておきたかったこと。それは、新しい名前に関するもの。
地毛のゴールドとは違うブラウンのウィッグを被っているけれど、もしかすると名前から気付かれてしまうかもしれない。
退学の上に追放された貴族が働いていたらお店の評判に悪影響があるし、それに他のお二人は――とても良い方だと聞いてはいるけれど、レオニーさん以上に貴族に対して良い印象を抱いていないそう。
もちろんレオニーさんが認めた人間なら好意的に受け止めてくださるみたいだけれど、それでも元貴族がいつも近くにいたら、嫌な記憶などが蘇ってしまうかもしれない。そこでレオニーさん以外の前では事実を隠し、アンジェリク・ボヌールを名乗ると決めている。
ちなみにこの新しい名前は、ミリアが考えてくれたもの。アンジェリクはフランス語の言葉で『神からの使者』、ボヌールには『幸せ』という意味があって、強く健康で幸せでいられるようにという意味が込められているのです。
「アンジェリク・ボヌール、ね。いい名前じゃないかっ。うんうん、ピッタリだ!」
新たな名前を褒めていただき、今度こそ私達は1階へと降りてお店へと足を踏み入れた。そうすると40代と思しき男性と40代に見える女性がいらっしゃり、まずはそんなお二人に挨拶を行う。
「はじめまして、アンジェリク・ボヌールと申します。年齢は18。本日よりこちらで、住み込みで働かせていただくことになりました」
「こないだ説明したように、あたしの遠い親戚の子だよ。ゆくゆくは次期オーナーになる子さ!」
「えっ!? レオニーさん!?」
「あっはっは、ごめんごめんアンジェリクちゃんっ! そりゃあたしの希望だよ希望!」
(すっかり気に入ってて、つい出ちまったのさ)――。おもわず驚いているとそんな小声と笑い顔が返ってきて、レオニーさんのお顔は向かいにいるお二人へと向いた。
「さて。こっちの2人は――」
「わたしはパンの製造を担当している、ジャン・ザッテです。どうぞよろしく」
「ワタシはホール担当の、マリーヌ・ザッテです。よろしくねアンジェリクさん」
「――名前で気付いたと思うけど、ジャンとマリーヌは夫婦なんだよ。しかもこの2人は、ジャック――あたしの旦那の弟夫婦で、この店は親族経営なのさ!」
レオ―ニさん達4人はとても仲良しな義兄弟で、国一のベーカリーになることが夢だった。そのためこうして『パネッタ』をオープンをさせて、ジャックさんがこの世を去られた後も一丸となって盛り上げているみたい。
だから今の私の目標は、恩返しとして、しっかりとした戦力になってそのお手伝いをすること。一生懸命働いて、微力ながら支えることができればと思っているのです。
残りのスタッフである2名の方とお会いする前に、お伝えしておきたかったこと。それは、新しい名前に関するもの。
地毛のゴールドとは違うブラウンのウィッグを被っているけれど、もしかすると名前から気付かれてしまうかもしれない。
退学の上に追放された貴族が働いていたらお店の評判に悪影響があるし、それに他のお二人は――とても良い方だと聞いてはいるけれど、レオニーさん以上に貴族に対して良い印象を抱いていないそう。
もちろんレオニーさんが認めた人間なら好意的に受け止めてくださるみたいだけれど、それでも元貴族がいつも近くにいたら、嫌な記憶などが蘇ってしまうかもしれない。そこでレオニーさん以外の前では事実を隠し、アンジェリク・ボヌールを名乗ると決めている。
ちなみにこの新しい名前は、ミリアが考えてくれたもの。アンジェリクはフランス語の言葉で『神からの使者』、ボヌールには『幸せ』という意味があって、強く健康で幸せでいられるようにという意味が込められているのです。
「アンジェリク・ボヌール、ね。いい名前じゃないかっ。うんうん、ピッタリだ!」
新たな名前を褒めていただき、今度こそ私達は1階へと降りてお店へと足を踏み入れた。そうすると40代と思しき男性と40代に見える女性がいらっしゃり、まずはそんなお二人に挨拶を行う。
「はじめまして、アンジェリク・ボヌールと申します。年齢は18。本日よりこちらで、住み込みで働かせていただくことになりました」
「こないだ説明したように、あたしの遠い親戚の子だよ。ゆくゆくは次期オーナーになる子さ!」
「えっ!? レオニーさん!?」
「あっはっは、ごめんごめんアンジェリクちゃんっ! そりゃあたしの希望だよ希望!」
(すっかり気に入ってて、つい出ちまったのさ)――。おもわず驚いているとそんな小声と笑い顔が返ってきて、レオニーさんのお顔は向かいにいるお二人へと向いた。
「さて。こっちの2人は――」
「わたしはパンの製造を担当している、ジャン・ザッテです。どうぞよろしく」
「ワタシはホール担当の、マリーヌ・ザッテです。よろしくねアンジェリクさん」
「――名前で気付いたと思うけど、ジャンとマリーヌは夫婦なんだよ。しかもこの2人は、ジャック――あたしの旦那の弟夫婦で、この店は親族経営なのさ!」
レオ―ニさん達4人はとても仲良しな義兄弟で、国一のベーカリーになることが夢だった。そのためこうして『パネッタ』をオープンをさせて、ジャックさんがこの世を去られた後も一丸となって盛り上げているみたい。
だから今の私の目標は、恩返しとして、しっかりとした戦力になってそのお手伝いをすること。一生懸命働いて、微力ながら支えることができればと思っているのです。
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