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プロローグ エヴァネア・ロートスアール視点(1)
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「……うーむ。どうしたものか……」
「どうしましょうかね……」
「どうしましょう……」
お父様、お母様、わたしのため息が、お父様の執務室に響き渡りました。
わたし達の頭を悩ませている原因、それは現在お茶会に出かけている1つ下の妹でありロートスアール子爵家の次女・アネッサにありました。
『お姉様のヌイグルミ、とってもかわいいですわ! わたくしにくださいっ!』
『お姉様がお誕生日プレゼントにいただいたネックレス、ずっとわたくしが欲しかったデザインなんですの。わたくしの去年の誕生日プレゼントと交換してください』
アネッサは昔から気に入ったものがあれば、相手の都合を一切考えず『欲しい』とねだるのです。しかも年を重ねるにつれて要求するもののレベルが高く大きくなってしまい、先日ついに――
『お父様お母様、わたくしジルアール様に恋をしてしまいましたの。お姉様ではなく、わたくしと婚約させてください』
――わたしの婚約者様をねだり始めてしまったのです。
『ジルアール様のザトロック家は子爵家で対等ですし、この政略結婚は長女が次女になってもさほど影響はありませんわ。お父様、お願い致します』
『……アネッサよ……。この婚約は半年前に結ばれていて、1年後の挙式に向けてすでに色々と動き出しているのだよ。しかも仲が険悪ならともかく、両者の関係は非常に良好。無理な相談だ』
『おっ、お父様! こんな気持ちになったのはわたくしの人生の中で初めてですの! どうか可愛い娘の恋を応援してくださいまし!』
『確かにお前は可愛い娘ではあるが、できることとできないことがある。……アネッサ。お前はいい加減、自分中心で物事を考え行動するのを止めなさい。その考えはいずれ、破滅をもたらしてしまうぞ?』
お父様とお母様は昔からアネッサの言動をよく思っておらず、今回も却下した上でしっかりと注意しました。
アネッサはあと数週間で17歳になる、大人と言っても過言ではない年齢の子。普通なら、ちゃんと理解できるはずなのですが――
『もうっ、どうしてわたくしばっかり上手くいきませんの……!? 初恋が散ってっ、心が酷く傷つきましたわ!! 長期療養させてもらいますわ!!』
『しばらく何もしたくない!! レッスンもお家の用事もしたくない!! 別邸で自由に過ごさせてもらいますわ!!』
『認めない!? それこそ認めませんわ!! もう我慢の限界ですもの!! もし認めてくださらないならっ、お屋敷を出ていきますわ!!』
――反省しないどころか激昂。家族の縁を切り、家を出ていくと言い出してしまったのです。
「どうしましょうかね……」
「どうしましょう……」
お父様、お母様、わたしのため息が、お父様の執務室に響き渡りました。
わたし達の頭を悩ませている原因、それは現在お茶会に出かけている1つ下の妹でありロートスアール子爵家の次女・アネッサにありました。
『お姉様のヌイグルミ、とってもかわいいですわ! わたくしにくださいっ!』
『お姉様がお誕生日プレゼントにいただいたネックレス、ずっとわたくしが欲しかったデザインなんですの。わたくしの去年の誕生日プレゼントと交換してください』
アネッサは昔から気に入ったものがあれば、相手の都合を一切考えず『欲しい』とねだるのです。しかも年を重ねるにつれて要求するもののレベルが高く大きくなってしまい、先日ついに――
『お父様お母様、わたくしジルアール様に恋をしてしまいましたの。お姉様ではなく、わたくしと婚約させてください』
――わたしの婚約者様をねだり始めてしまったのです。
『ジルアール様のザトロック家は子爵家で対等ですし、この政略結婚は長女が次女になってもさほど影響はありませんわ。お父様、お願い致します』
『……アネッサよ……。この婚約は半年前に結ばれていて、1年後の挙式に向けてすでに色々と動き出しているのだよ。しかも仲が険悪ならともかく、両者の関係は非常に良好。無理な相談だ』
『おっ、お父様! こんな気持ちになったのはわたくしの人生の中で初めてですの! どうか可愛い娘の恋を応援してくださいまし!』
『確かにお前は可愛い娘ではあるが、できることとできないことがある。……アネッサ。お前はいい加減、自分中心で物事を考え行動するのを止めなさい。その考えはいずれ、破滅をもたらしてしまうぞ?』
お父様とお母様は昔からアネッサの言動をよく思っておらず、今回も却下した上でしっかりと注意しました。
アネッサはあと数週間で17歳になる、大人と言っても過言ではない年齢の子。普通なら、ちゃんと理解できるはずなのですが――
『もうっ、どうしてわたくしばっかり上手くいきませんの……!? 初恋が散ってっ、心が酷く傷つきましたわ!! 長期療養させてもらいますわ!!』
『しばらく何もしたくない!! レッスンもお家の用事もしたくない!! 別邸で自由に過ごさせてもらいますわ!!』
『認めない!? それこそ認めませんわ!! もう我慢の限界ですもの!! もし認めてくださらないならっ、お屋敷を出ていきますわ!!』
――反省しないどころか激昂。家族の縁を切り、家を出ていくと言い出してしまったのです。
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