16 / 23
第10話 護るものがなくなった時 ベルナール視点(1)
しおりを挟む
「「「「「うううううううううう!!」」」」」
「「「「「うううううううううう!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああ!?」」」」」
倒れた城門を乗り越えてっ、大量のアンデッドがなだれ込んでくる!!
マズイ!! このままだとマズイ!!
「にげっ、逃げないと!! 逃げないと死ぬ!!」
アンデッドに噛まれたらアンデッドになってしまう。と言われている!
それは創作物の中での話だがっ! 創作物に出てくるアンデッドが居るんだから仕組みも同じはずだ!!
「カロル! ベルナール! ライナ! マルゴ! 逃げるぞ!!」
「ええあなたっ!!」「はいっ!」「はいっ!」「うん!!」
父上達もソレが頭にあったらしく、俺達は一斉に走り出す。
目指す場所は、もちろん城だ!
「城の中には剣や弓がある!! あれで応戦するのだ!」
「でもボクっ、まだちゃんと剣を使えないよ!? 弓もっ!?」
「うるさい!! やれなくてもやるんだよ! やらなかったら死ぬんだぞ!? それでもいいのか!?」
「よっ、良くない!! よくないっ! 死にたくないもん!!」
「だったらグダグダ言うな!! 二度と言うなよ!? いいな!!」
空気が読めないバカを叱り、俺達は必死に敷地内を縦断していく。
「はあっ。はあっ。はあっ。はあっ」
「はあ! はあっ。はあっ。はあっ」
「はぁっ。はぁっ。はぁっ。はぁっ」
「はあっ。はあっ。はあっ。はあっ」
「はぁっ。はあっ。はぁっ。はあっ」
普段全力疾走なんてしないから、つらい。
とっくに腕や脚は重くなっていて、息が苦しい。肺が裂けそうになっている。
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はあ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はぁっ! はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はぁっ! はあっ! はぁっ! はあっ!」
全員、すでに限界だ。
だが、止まってしまったら終わり。
俺達は生き抜くために、苦しくてもスピードを緩めずに駆け――
「あと少しで城だ! みんなっ、あとひと踏ん張りだ!! がんば――」
「うわあああああ!?」
――頑張ろう! と、言おうとしている時だった。
マルゴが……。
足をもつらせ、激しく転んでしまった……。
「「「「「うううううううううう!!」」」」」
「「「「「うわあああああああああああああああ!?」」」」」
倒れた城門を乗り越えてっ、大量のアンデッドがなだれ込んでくる!!
マズイ!! このままだとマズイ!!
「にげっ、逃げないと!! 逃げないと死ぬ!!」
アンデッドに噛まれたらアンデッドになってしまう。と言われている!
それは創作物の中での話だがっ! 創作物に出てくるアンデッドが居るんだから仕組みも同じはずだ!!
「カロル! ベルナール! ライナ! マルゴ! 逃げるぞ!!」
「ええあなたっ!!」「はいっ!」「はいっ!」「うん!!」
父上達もソレが頭にあったらしく、俺達は一斉に走り出す。
目指す場所は、もちろん城だ!
「城の中には剣や弓がある!! あれで応戦するのだ!」
「でもボクっ、まだちゃんと剣を使えないよ!? 弓もっ!?」
「うるさい!! やれなくてもやるんだよ! やらなかったら死ぬんだぞ!? それでもいいのか!?」
「よっ、良くない!! よくないっ! 死にたくないもん!!」
「だったらグダグダ言うな!! 二度と言うなよ!? いいな!!」
空気が読めないバカを叱り、俺達は必死に敷地内を縦断していく。
「はあっ。はあっ。はあっ。はあっ」
「はあ! はあっ。はあっ。はあっ」
「はぁっ。はぁっ。はぁっ。はぁっ」
「はあっ。はあっ。はあっ。はあっ」
「はぁっ。はあっ。はぁっ。はあっ」
普段全力疾走なんてしないから、つらい。
とっくに腕や脚は重くなっていて、息が苦しい。肺が裂けそうになっている。
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はあ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はぁっ! はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
「はぁっ! はあっ! はぁっ! はあっ!」
全員、すでに限界だ。
だが、止まってしまったら終わり。
俺達は生き抜くために、苦しくてもスピードを緩めずに駆け――
「あと少しで城だ! みんなっ、あとひと踏ん張りだ!! がんば――」
「うわあああああ!?」
――頑張ろう! と、言おうとしている時だった。
マルゴが……。
足をもつらせ、激しく転んでしまった……。
8
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
地味令嬢を見下した元婚約者へ──あなたの国、今日滅びますわよ
タマ マコト
ファンタジー
王都の片隅にある古びた礼拝堂で、静かに祈りと針仕事を続ける地味な令嬢イザベラ・レーン。
灰色の瞳、色褪せたドレス、目立たない声――誰もが彼女を“無害な聖女気取り”と笑った。
だが彼女の指先は、ただ布を縫っていたのではない。祈りの糸に、前世の記憶と古代詠唱を縫い込んでいた。
ある夜、王都の大広間で開かれた舞踏会。
婚約者アルトゥールは、人々の前で冷たく告げる――「君には何の価値もない」。
嘲笑の中で、イザベラはただ微笑んでいた。
その瞳の奥で、何かが静かに目覚めたことを、誰も気づかないまま。
翌朝、追放の命が下る。
砂埃舞う道を進みながら、彼女は古びた巻物の一節を指でなぞる。
――“真実を映す者、偽りを滅ぼす”
彼女は祈る。けれど、その祈りはもう神へのものではなかった。
地味令嬢と呼ばれた女が、国そのものに裁きを下す最初の一歩を踏み出す。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
修道女エンドの悪役令嬢が実は聖女だったわけですが今更助けてなんて言わないですよね
星井ゆの花(星里有乃)
恋愛
『お久しぶりですわ、バッカス王太子。ルイーゼの名は捨てて今は洗礼名のセシリアで暮らしております。そちらには聖女ミカエラさんがいるのだから、私がいなくても安心ね。ご機嫌よう……』
悪役令嬢ルイーゼは聖女ミカエラへの嫌がらせという濡れ衣を着せられて、辺境の修道院へ追放されてしまう。2年後、魔族の襲撃により王都はピンチに陥り、真の聖女はミカエラではなくルイーゼだったことが判明する。
地母神との誓いにより祖国の土地だけは踏めないルイーゼに、今更助けを求めることは不可能。さらに、ルイーゼには別の国の王子から求婚話が来ていて……?
* この作品は、アルファポリスさんと小説家になろうさんに投稿しています。
* 2025年12月06日、番外編の投稿開始しました。
【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!
つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。
冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。
全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。
巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。
婚約破棄は喜んで
nanahi
恋愛
「お前はもう美しくない。婚約破棄だ」
他の女を愛するあなたは私にそう言い放った。あなたの国を守るため、聖なる力を搾り取られ、みじめに痩せ細った私に。
え!いいんですか?喜んで私は去ります。子爵令嬢さん、厄災の件、あとはよろしく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる