あこがれチェンジ!

柚木ゆず

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9 あたし達のゴールデンウィーク! (1)

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 ついにきました土曜日っ!
 朝起きて支度をしてからバス停に走って、ユーカとユーナとモミジちゃんと会って、一緒にバスに乗る。それからみんなでお喋りをいっぱいして、10時7分にショッピングモールにつきました。
 今回ははじめての、お友達だけで行くお買い物っ。たっくさん楽しむぞーっっっ!

「……開店したばかりで、まだ人が少ない。ゴールデンウィークでもサクサク動けそう」
「そ~だね~。まずは、誰のお店に行く~?」

 あたしたちは門限が午後の6時だから、ここにいられるのは6時間くらい。時間が足りなくなると悲しーから、しっかり考えないとなのですっ。

「んにゅ、そだねー。ジャンケンとかで、決める?」
「それでもいいのだけれど、現在地から近い順に入れば効率よく回れるの。なので風松優奈さん、風松優歌さん、私、陽上さんの順番がいいと思うわ」

 みんなで首を傾けてたら、モミジちゃんが小さく左手をあげてくれた。
 そっかそっか。そうだよね。

「すべてを回ったあと食事とスイーツにすれば、丁度いい時間に食べられるわ。どう、かしら?」
「あたしはモミジちゃんに賛成だよぉ。ユーカとユーナも、だよね?」
「……ん。月下ちゃん、名案」
「わたしもだよ~。月下ちゃん、いい方法を教えてくれてありがと~」

 2人も賛成してくれて、順番が決まりっ。
 1番目はユーナのお店で、4人でトコトコ。バスの中でモミジちゃんとユーカたちもお話しをするようになってるから、ここでも全員で仲良くお喋りをしますっ。

「……このショッピングモールに来るのは、久し振り。月下ちゃんは、よく来る?」
「月に1回は、訪れるわ。両親は仕事の疲れやストレスを、家族とのショッピングで解消する人なのよ」
「そうなんだ~。お買い物って、楽しいもんね~」
「あたしのおばーちゃんも、買い物がすっごく好きだなぁ。夏休みとかに遊びに行くと、連れて行ってくれるんだぁ」

 あたしたちはそんなお話をしながら、1階をスタスタスタ。入口から3分くらい歩いて、明るい音楽がかかってるお洋服屋さんについた。

「……本日の買い物、第1弾。ユーナが行きたい店に、とうちゃく」
「ふぇー、カワイイとこだねぇ。ピンク色がいっぱいだよぉ」

 ヒラヒラでフワフワした服がたっくさんあって、ここにいるだけで楽しい気分になるようなお店。
 で、でもでも……。ここにいるお客さんは、こーこーせー高校生さんぐらいの人ばかり。ちゅーがくせー中学生さんすら、いないんだよねぇ……。


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