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第2話 アリスに向く感情 義母シャンタル・父ピエール・実妹マリオン視点
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明日6月25日は、これまでの人生で最もスカッとする日となることでしょう。なぜならば、アリス――忌々しきアイツの血が入った汚物を、売り飛ばせる日なのだから!
ミアーネット。
わたくしの最愛の人にちょっかいをかけたゴミ。
ねえ。あの世から見てる?
お前の娘はいままでず~っとわたくしに虐げられてきて、これからもっと酷い目に遭うの。
やめて欲しい?
どうか娘だけは見逃して欲しい?
わたくしに殺されるまで、何度も何度も懇願していたわねぇ。血まみれになってもなお、胸の前で手を組んでいたわよねぇ。
そこまで言われちゃったら~。ん~、仕方ないから――お願いを聞いてあげ、るはずがないでしょうバカなのふざけているの!?
だってお前は、わたくしを怒らせたんですもの……!!
お前が嫌がる、悲しがることは、ぜ~んぶやる。
くふふ。
そこで、じ~っくりと見ていなさい。
お前の宝物が穢され、絶望してゆくさまをねえ!!!!!!!!!!!!
〇〇
アリス、ミア―ネット。
すまんな。
私の中には、お前達を護りたいという気持ちはあったんだ。
だがな……。ミア―ネットはよく知っているだろう? あの政略結婚はウチの方が――私の方が立場が下で、夫婦ではあるがシャンタルには強く言えんのだ。
加えてシャンタルは、あんな性格だろう……。もしも自分の意思でお前に近づいていて、おまけに関係を強制したなんて知られたら……。どうなるか分からない……。
私はオブロズエ家当主。
オブロズエ家、そして『ロルマンド商会』を護っていかねばならんのだ。
そんな者が、命を落とすわけにはいかない。
決して、わが身が可愛いのではないのだ。
私は変わりが効かない人間で、お前は――お前達は変わりが効く人間、ただそれだけなのだ。
仕方がない……。仕方が、ないことなのだ。
だから、許せ……。
本当に、他意はないのだ。
だから、だから。化けて出てこないでくれよ、ミア―ネット、アリス。
私は、悪くないのだから。
〇〇
アリス。わたくしは、姉様が世界で一番嫌いだった。
だってあの女のせいで、わたくしは全然目立てないんだもの。どんなにダンスを頑張ってもピアノを頑張っても優しく振る舞っても、アリスが上を行ってスポットライトを浴びてしまうんだもの。
いっっっつも邪魔をするから、大嫌いだった。事故や病気で死んで欲しいと日々願い、法で許されるなら殺してやりたいと思っていた。
で・も。
そんな思いは、ある日を境にすぅ~っと消えちゃった。
『そう……辛いわね……。でも、あと1年の辛抱よ』
『??? お母様、どういうことですの……?』
『……貴方は、リシャールと違ってクレバーな子だものね。特別に教えてあげるわ』
アリスは腹違いの姉であること。だからお母様は、とっても愉快な計画を用意していたこと。
1年前のあの日、わたくしは衝撃的で最高な情報を知ったのだった。
アリス。
ず~~~~~っとわたくしの邪魔をして、イライラさせてきたお姉様。
もうすぐ、これまでの行いの罰を受ける羽目になるわ。
どうぞお楽しみに♪
ミアーネット。
わたくしの最愛の人にちょっかいをかけたゴミ。
ねえ。あの世から見てる?
お前の娘はいままでず~っとわたくしに虐げられてきて、これからもっと酷い目に遭うの。
やめて欲しい?
どうか娘だけは見逃して欲しい?
わたくしに殺されるまで、何度も何度も懇願していたわねぇ。血まみれになってもなお、胸の前で手を組んでいたわよねぇ。
そこまで言われちゃったら~。ん~、仕方ないから――お願いを聞いてあげ、るはずがないでしょうバカなのふざけているの!?
だってお前は、わたくしを怒らせたんですもの……!!
お前が嫌がる、悲しがることは、ぜ~んぶやる。
くふふ。
そこで、じ~っくりと見ていなさい。
お前の宝物が穢され、絶望してゆくさまをねえ!!!!!!!!!!!!
〇〇
アリス、ミア―ネット。
すまんな。
私の中には、お前達を護りたいという気持ちはあったんだ。
だがな……。ミア―ネットはよく知っているだろう? あの政略結婚はウチの方が――私の方が立場が下で、夫婦ではあるがシャンタルには強く言えんのだ。
加えてシャンタルは、あんな性格だろう……。もしも自分の意思でお前に近づいていて、おまけに関係を強制したなんて知られたら……。どうなるか分からない……。
私はオブロズエ家当主。
オブロズエ家、そして『ロルマンド商会』を護っていかねばならんのだ。
そんな者が、命を落とすわけにはいかない。
決して、わが身が可愛いのではないのだ。
私は変わりが効かない人間で、お前は――お前達は変わりが効く人間、ただそれだけなのだ。
仕方がない……。仕方が、ないことなのだ。
だから、許せ……。
本当に、他意はないのだ。
だから、だから。化けて出てこないでくれよ、ミア―ネット、アリス。
私は、悪くないのだから。
〇〇
アリス。わたくしは、姉様が世界で一番嫌いだった。
だってあの女のせいで、わたくしは全然目立てないんだもの。どんなにダンスを頑張ってもピアノを頑張っても優しく振る舞っても、アリスが上を行ってスポットライトを浴びてしまうんだもの。
いっっっつも邪魔をするから、大嫌いだった。事故や病気で死んで欲しいと日々願い、法で許されるなら殺してやりたいと思っていた。
で・も。
そんな思いは、ある日を境にすぅ~っと消えちゃった。
『そう……辛いわね……。でも、あと1年の辛抱よ』
『??? お母様、どういうことですの……?』
『……貴方は、リシャールと違ってクレバーな子だものね。特別に教えてあげるわ』
アリスは腹違いの姉であること。だからお母様は、とっても愉快な計画を用意していたこと。
1年前のあの日、わたくしは衝撃的で最高な情報を知ったのだった。
アリス。
ず~~~~~っとわたくしの邪魔をして、イライラさせてきたお姉様。
もうすぐ、これまでの行いの罰を受ける羽目になるわ。
どうぞお楽しみに♪
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