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第10話 シャンタルとピエールに起きた異変 俯瞰視点(1)
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「!? きゃああああああああ!?」
「なんだこれはぁああ!?」
急に目の前が真っ暗になったと思ったら、上下左右が――何もかもが真っ赤な空間に立っていた。あまりの出来事に2人は悲鳴をあげ、その場で尻もちをついてしまいました。
「わ、わたっ。わたくしたちはっ、寝室の出入り口にいた……。そっ、そうよねあなた!?」
「ああ間違いない!! 拘束されて連れ出されるところだった!! どうなっているのだ……!?」
自分達の自由を奪っていた手錠も仮面をつけた人間も、リシャール、マリオンもどこにもいない。2人はまったく同じタイミングで見つめ合い、同じく同時に自分の頬を抓りました。
「いたい!? ゆめ、ではないわ……」
「その、ようだ……。ほかのやつらは、どこにいったのだ……?」
マリオン以外は忌々しい者でしたが、さすがにこの状況下では人気(ひとけ)が欲しい。シャンタルとピエールは目を血眼にして周囲を見回し、いないと分かるやお互い支え合いながら立ち上がり、歩いて探し始めました。
「ねっ、ねえ!! 誰か!! 誰かいないの!?」
「居たら返事をしろ!! おーいっ!! おーいっ!! おーいっっ!!」
どちらも喉が裂けんばかりに声を張り、30分近く懸命に探しましたが誰一人として見つかることはありませんでした。
「…………もしかして……。わたくし達しか、いないの……?」
「ち、違うっ! きっとっ、どこかにいるはずだ! アイツらもっ、もちろんマリオンもだっ! どこかを彷徨っているに違いないさ!!」
「そ、そうよね。そうに決まっているわっ! だってわたくし達だけなんて――」
「ソウヨ。ココは、オマエタチダケシカイナイセカイ」
わたくし達だけなんてあり得ない。自分に言い聞かせるように声を出していると、どこからともなく不気味な女性の声が響いてきました。
「…………な、なに……。いまの、声……?」
「な、なにか、聞こえたな……。誰だ……? どこから聞こえたのだ――ぎやあああああああああ!?」
「あ、あなたっ!? どうし――ぎゃあああああああああ!?」
2人から見て11時の方向で、突如真っ赤な液体が――まるで血のような液体が間欠泉の如く勢いよく噴き出し、瞬く間に人の姿へと姿を変えたのでした。
「ァ、ァ、ァ、ぁ、ぁ、あー。これデ、ちゃんと聞こえルようになっタかしら?」
例えるなら、真紅のマネキン。目も口も鼻もない異形が全身からポタポタと赤を落しながら、ギギギギっといびつな動きで首を傾けました。
「「ひ、ひぃ……。ひいいいいい……!!」」
シャンタルもピエールもすでに失禁しており、2人は過去最大の恐怖に襲われていました。
ですがこれは、序の口。これからまだまだ、比にならないほどの恐怖が待ち構えていて――
「なんだこれはぁああ!?」
急に目の前が真っ暗になったと思ったら、上下左右が――何もかもが真っ赤な空間に立っていた。あまりの出来事に2人は悲鳴をあげ、その場で尻もちをついてしまいました。
「わ、わたっ。わたくしたちはっ、寝室の出入り口にいた……。そっ、そうよねあなた!?」
「ああ間違いない!! 拘束されて連れ出されるところだった!! どうなっているのだ……!?」
自分達の自由を奪っていた手錠も仮面をつけた人間も、リシャール、マリオンもどこにもいない。2人はまったく同じタイミングで見つめ合い、同じく同時に自分の頬を抓りました。
「いたい!? ゆめ、ではないわ……」
「その、ようだ……。ほかのやつらは、どこにいったのだ……?」
マリオン以外は忌々しい者でしたが、さすがにこの状況下では人気(ひとけ)が欲しい。シャンタルとピエールは目を血眼にして周囲を見回し、いないと分かるやお互い支え合いながら立ち上がり、歩いて探し始めました。
「ねっ、ねえ!! 誰か!! 誰かいないの!?」
「居たら返事をしろ!! おーいっ!! おーいっ!! おーいっっ!!」
どちらも喉が裂けんばかりに声を張り、30分近く懸命に探しましたが誰一人として見つかることはありませんでした。
「…………もしかして……。わたくし達しか、いないの……?」
「ち、違うっ! きっとっ、どこかにいるはずだ! アイツらもっ、もちろんマリオンもだっ! どこかを彷徨っているに違いないさ!!」
「そ、そうよね。そうに決まっているわっ! だってわたくし達だけなんて――」
「ソウヨ。ココは、オマエタチダケシカイナイセカイ」
わたくし達だけなんてあり得ない。自分に言い聞かせるように声を出していると、どこからともなく不気味な女性の声が響いてきました。
「…………な、なに……。いまの、声……?」
「な、なにか、聞こえたな……。誰だ……? どこから聞こえたのだ――ぎやあああああああああ!?」
「あ、あなたっ!? どうし――ぎゃあああああああああ!?」
2人から見て11時の方向で、突如真っ赤な液体が――まるで血のような液体が間欠泉の如く勢いよく噴き出し、瞬く間に人の姿へと姿を変えたのでした。
「ァ、ァ、ァ、ぁ、ぁ、あー。これデ、ちゃんと聞こえルようになっタかしら?」
例えるなら、真紅のマネキン。目も口も鼻もない異形が全身からポタポタと赤を落しながら、ギギギギっといびつな動きで首を傾けました。
「「ひ、ひぃ……。ひいいいいい……!!」」
シャンタルもピエールもすでに失禁しており、2人は過去最大の恐怖に襲われていました。
ですがこれは、序の口。これからまだまだ、比にならないほどの恐怖が待ち構えていて――
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