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第8話 予想外の出会い 真鈴視点(4)
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「澄香ちゃん、お母さん。美緒ちゃんって女の子を知っていますよね?」
小学3年生くらいで、身長は135センチくらいで、タレ目の二つ結びの女の子。苗字を知らないから、特徴を詳しく説明した。
「信じられないと思いますが、信じてもらえると嬉しいです。私は幽霊の姿が見えて、彼は幽霊の声が聞こえるんです。さっき道を歩いていたら美緒ちゃんが現れて、澄香ちゃんが困っていると教えてくれたんですよ」
「「………………」」
「驚いてしまいますよね? だけどさっき言ったように、事実なんです。美緒ちゃんが、澄香ちゃんが泣いているって教えてくれたんですよ」
「す、すみません。違うんですっ。お二人を疑っているんじゃないんですよっ」
「「え?」」
急におかしなことを言い出したぞ!? で、困り顔になってるんじゃないの?
「わざわざ娘を連れてきてくださった、そんな人達が嘘を吐く理由がありません。仰っていることは、信じています。ね、澄香」
「ん。お姉ちゃんもお兄ちゃんも、信じる、だよ」
「あ、ありがとうございます。ありがとうね。じゃあ、どうして……?」
「娘に――わたしにも、美緒ちゃんという名前の知り合いはいないんですよ」
いない!? 美緒ちゃんが!?
「友達はもちろん同級生を探しても、いないんです。美緒という名前の子は、どこにもいないんですよ」
「美緒ちゃん、知らないよ」
「そ、そうなんだね。……水前寺くん」
「ええ……。僕も、混乱してますよ」
見ず知らずの女の子のピンチに、わざわざ空の上から降りてきたとは思えない。だって泣いている子は他にもいたはずで、それなら今までに降りて来てるはずだから。
美緒ちゃんには、どうしてもこの子を助けたい理由があったはず。
「公園などで偶然出会って、仲良くしていたのでしょうか……? 澄香さん、澄香さんのお母さん、名前を知らないという可能性はありませんか?」
「んーん。お兄ちゃん澄香ね、お名前聞くよ」
「公園に行った際に、他の学校の子と遊んだことは何度かあります。澄香が言ったようにその際は相手の名前を聞いていますし、近くで見守っているのでわたしも全員分聞いているんですよ。美緒ちゃんという名前だと気付かずに遊んでいたことは、自信を持ってないと言えます」
そっちも、違う。
確実に知らない人なのに、なんで……?
「………………困らせるようなことを言ってしまって、ごめんなさい。水前寺くん、そろそろ行こっか」
「そうですね。澄香さん、澄香さんのお母さん、失礼しました」
二人が美緒ちゃんを知らないなら、どんなに考えても分からないよね。
澄香ちゃんたちはお買い物の途中だし、わたし達は幽霊助けの最中。お互いに用事があって、お詫びをしてバイバイしたのでした。
「おふたりとも、お気をつけて」
「お姉ちゃん、お兄ちゃん、ありがとー。またねー!」
「うん。またね」
「そちらもお気をつけて」
目的地までは、もう少し。私達はディスカウントストアを出て来た道を戻り、5~6分歩いたら目指していた交差点に着いたのでした。
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急におかしなことを言い出したぞ!? で、困り顔になってるんじゃないの?
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「あ、ありがとうございます。ありがとうね。じゃあ、どうして……?」
「娘に――わたしにも、美緒ちゃんという名前の知り合いはいないんですよ」
いない!? 美緒ちゃんが!?
「友達はもちろん同級生を探しても、いないんです。美緒という名前の子は、どこにもいないんですよ」
「美緒ちゃん、知らないよ」
「そ、そうなんだね。……水前寺くん」
「ええ……。僕も、混乱してますよ」
見ず知らずの女の子のピンチに、わざわざ空の上から降りてきたとは思えない。だって泣いている子は他にもいたはずで、それなら今までに降りて来てるはずだから。
美緒ちゃんには、どうしてもこの子を助けたい理由があったはず。
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「んーん。お兄ちゃん澄香ね、お名前聞くよ」
「公園に行った際に、他の学校の子と遊んだことは何度かあります。澄香が言ったようにその際は相手の名前を聞いていますし、近くで見守っているのでわたしも全員分聞いているんですよ。美緒ちゃんという名前だと気付かずに遊んでいたことは、自信を持ってないと言えます」
そっちも、違う。
確実に知らない人なのに、なんで……?
「………………困らせるようなことを言ってしまって、ごめんなさい。水前寺くん、そろそろ行こっか」
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「お姉ちゃん、お兄ちゃん、ありがとー。またねー!」
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「そちらもお気をつけて」
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