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第3話 表に出始める、本性 俯瞰視点
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「ついに、やりましたわ……っ。リル・サートルの婚約破棄が、成功しましたわ……っ」
伯爵家が所有する邸宅の、一室。クリーム色を基調とした、広々としたベッドの上。そこで仰向けになっているサーフィナは、今夜24回目となる自分への拍手を行いました。
「ここまで来るのは、本当に大変でしたわ……。わたくし、よく頑張りましたわね……!」
サーフィナは、長年エメリックを――王太子妃の座を狙っており、じわじわと接近を試みていました。ですがその最中にエメリックがリルに一目惚れをしてしまい、あっという間に婚約が成立。そのチャンスはなくなってしまっていたのです。
「本当の運命の人を見つけたと言って幼馴染と別れ、アタックして殿下と結ばれるなんて……。リル・サートル、とんだ女狐でしたわ……っ」
リルは身内に危害が及ばないように、相思相愛のフリをしていました。その影響でサーフィナは勘違いをしてしまい、目の敵にしていたのです。
「けれど残念。わたくしにはこの顔、この身体がある。貴女よりも気品に溢れ、魅力的なスタイルの持ち主なんですもの。本気を出せば、イチコロですわ」
自然な接触を行いたかったけれど、そうも言ってられない。その後のサーフィナは強引に距離を縮め、
『サーフィナ・コアナと申します。お話をしても、よろしいでしょうか?』
『あっ、すみません……っ。胸が当たってしまいましたわ……っ』
などなど。
自身の長所を最大限に使ってエメリックを誘惑し、元々彼は面食いであり性欲旺盛。『婚約中は、婚約者との性的行為は一切禁止』――。そんな王族のルールによる不満鬱憤も巧みに利用して、婚約者の座を奪い取ったのでした。
「努力のおかげで、エメリックはメロメロ。今ではすっかり、わたくしの『人形』」
だから、何でも言う事を聞いてくれる。
早く婚約破棄をしてと頼めば動くし、〇〇が欲しいと言えば買ってくれる。
愚かなエメリックは、『自分が主導権を握っている』と思い込んでいましたが――。実態は真逆です。
『明日から、王太子妃の私室が空きますわよね? そちらで――王宮で一緒に暮らしても、構いませんか?』
『うーん……。王族の規則もあるし、一緒に暮らすのは数か月後かな。正式に婚約を発表してからじゃないと――』
『わたくし、愛する人と少しでも長く居たいんですの……っ。婚約が同居の条件でしたら、内密に婚約をしてください……っ。いずれ婚約するのですから、お願いですわ……っ』
『――っっ。分かった! 父上に談判し、通してみせよう!』
現在の関係は、こんな調子。サーフィナは自身への愛情と『自身の武器』を上手く合わせて使い、いつの間にやら実際の立場は逆転してしまっていたのです。
「これで今夜からは、実質わたくしが王太子妃。明日からは、王宮がわたくしの家。夜明けが楽しみですわね……っ」
王宮に着いたら、何をしよう。まずは引っ越し祝いを強請って、何か買ってもらおう。どんなものを貰おうか。
その後もサーフィナはアレコレ考え、こうして彼女の夜は更けていくのでした――。
伯爵家が所有する邸宅の、一室。クリーム色を基調とした、広々としたベッドの上。そこで仰向けになっているサーフィナは、今夜24回目となる自分への拍手を行いました。
「ここまで来るのは、本当に大変でしたわ……。わたくし、よく頑張りましたわね……!」
サーフィナは、長年エメリックを――王太子妃の座を狙っており、じわじわと接近を試みていました。ですがその最中にエメリックがリルに一目惚れをしてしまい、あっという間に婚約が成立。そのチャンスはなくなってしまっていたのです。
「本当の運命の人を見つけたと言って幼馴染と別れ、アタックして殿下と結ばれるなんて……。リル・サートル、とんだ女狐でしたわ……っ」
リルは身内に危害が及ばないように、相思相愛のフリをしていました。その影響でサーフィナは勘違いをしてしまい、目の敵にしていたのです。
「けれど残念。わたくしにはこの顔、この身体がある。貴女よりも気品に溢れ、魅力的なスタイルの持ち主なんですもの。本気を出せば、イチコロですわ」
自然な接触を行いたかったけれど、そうも言ってられない。その後のサーフィナは強引に距離を縮め、
『サーフィナ・コアナと申します。お話をしても、よろしいでしょうか?』
『あっ、すみません……っ。胸が当たってしまいましたわ……っ』
などなど。
自身の長所を最大限に使ってエメリックを誘惑し、元々彼は面食いであり性欲旺盛。『婚約中は、婚約者との性的行為は一切禁止』――。そんな王族のルールによる不満鬱憤も巧みに利用して、婚約者の座を奪い取ったのでした。
「努力のおかげで、エメリックはメロメロ。今ではすっかり、わたくしの『人形』」
だから、何でも言う事を聞いてくれる。
早く婚約破棄をしてと頼めば動くし、〇〇が欲しいと言えば買ってくれる。
愚かなエメリックは、『自分が主導権を握っている』と思い込んでいましたが――。実態は真逆です。
『明日から、王太子妃の私室が空きますわよね? そちらで――王宮で一緒に暮らしても、構いませんか?』
『うーん……。王族の規則もあるし、一緒に暮らすのは数か月後かな。正式に婚約を発表してからじゃないと――』
『わたくし、愛する人と少しでも長く居たいんですの……っ。婚約が同居の条件でしたら、内密に婚約をしてください……っ。いずれ婚約するのですから、お願いですわ……っ』
『――っっ。分かった! 父上に談判し、通してみせよう!』
現在の関係は、こんな調子。サーフィナは自身への愛情と『自身の武器』を上手く合わせて使い、いつの間にやら実際の立場は逆転してしまっていたのです。
「これで今夜からは、実質わたくしが王太子妃。明日からは、王宮がわたくしの家。夜明けが楽しみですわね……っ」
王宮に着いたら、何をしよう。まずは引っ越し祝いを強請って、何か買ってもらおう。どんなものを貰おうか。
その後もサーフィナはアレコレ考え、こうして彼女の夜は更けていくのでした――。
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