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第12話(3)
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「アルフレッド様。ワタシの手をしっかりと握り、目だけを見ながら、これから出す質問に答えてくださいね」
「……分かりました。どうぞ」
レナちゃん達使用人さん、おじ様、あたし。沢山の困惑の視線を受けながら、洗脳から解き放つ何か、が始まることになった。
婚約破棄の話は、秘匿事項だもんね。説明できない以上、満足するまで付き合わないといけない。
「…………アルフレッド様。そこにいる、リル・サートルさん。1年と少し前。貴方と彼女との間で、何がありましたか?」
「………………あの日俺は、リルと婚約を解消しました」
「厳密には、婚約を解消された、ですね。ではその際にどこでどんな風に告げられたのか、再現してください」
「『先週の夜会で一目惚れをして、アルフレッドより好きな人ができたの。だから、ごめんなさい。恋人は今日でお仕舞いで、将来の約束もなかったことにさせてもらいます』。学舎の中庭で、こう告げられました」
生徒が大勢いるお昼休みに、学内の目立つ場所で言わされた。もちろん、殿下達の命令によって。
「ええ、そうでしたね。それでは、次の質問です。その後サートルさんは、どうなりましたか?」
「エメリック王太子殿下と、婚約。しかしながら先日、その婚約は破棄されました」
「はい、その通りです。ちなみにその原因は、なんでしたか?」
「お茶会のメンバーであるサーフィナ・コアナ様への、嫌がらせです。手紙などを送ったことが露見してしまい、このような処分となりました」
これも、捏造。そのおかげで自由の身になれたとはいえ、何度振り返っても自己中心的だよね。
「こうして彼女は、王太子妃から伯爵家令嬢へと逆戻り。それどころか、世間からは白眼視をされるようになりました」
「はい。そうですね」
「現在のサートルさんはこんな有様ですし、そもそもですよ? そこにいるのは、貴方を裏切り簡単に捨てた女なんですよ? なのになぜ貴方、ティーパーティーをされているんですか? ……アルフレッド様、よく考えてみてください。この状況は、おかしいとは思いませんか?」
引き続き手をしっかりと握ったまま、ググっと顔を近づける。
「自分を俯瞰するイメージ、客観的に現状を見て考えてください。どうですか? 他人として見た場合、この状況をどう感じますか?」
「裏切った人と、呑気にティーパーティー。傍から見ると、異常ですね」
「でしょうっ!? そうっ、異常なんです! 貴方は、そんな異常な行為を平然とされていたんですっ。……そう理解できたのなら、これからするべき事は瞭然ですよね? ただちにこの女を追い出し、代わりにワタシと楽しいひと時を過ごして――」
「いえ、それはできません。今の発言はあくまで、『傍から見た場合』です。俺目線ですとそうは感じませんし、リルとの縁を切るつもりもありませんよ」
アルフレッドは即座に首を振ってくれて、そうしたら――
「はぁっ!? 意味不明ですわ!? そこまで分かっていらっしゃるのに、なぜなんですのっ!?」
ガーネ様は目を見開き、地団太を踏んだ。
なぜ。それに答えるのは、秘匿ありだと難しい……。
アルフレッドの中には、もう答えがあるみたいだけど……。どうやって、彼女を納得させるつもりなんだろ……?
「……分かりました。どうぞ」
レナちゃん達使用人さん、おじ様、あたし。沢山の困惑の視線を受けながら、洗脳から解き放つ何か、が始まることになった。
婚約破棄の話は、秘匿事項だもんね。説明できない以上、満足するまで付き合わないといけない。
「…………アルフレッド様。そこにいる、リル・サートルさん。1年と少し前。貴方と彼女との間で、何がありましたか?」
「………………あの日俺は、リルと婚約を解消しました」
「厳密には、婚約を解消された、ですね。ではその際にどこでどんな風に告げられたのか、再現してください」
「『先週の夜会で一目惚れをして、アルフレッドより好きな人ができたの。だから、ごめんなさい。恋人は今日でお仕舞いで、将来の約束もなかったことにさせてもらいます』。学舎の中庭で、こう告げられました」
生徒が大勢いるお昼休みに、学内の目立つ場所で言わされた。もちろん、殿下達の命令によって。
「ええ、そうでしたね。それでは、次の質問です。その後サートルさんは、どうなりましたか?」
「エメリック王太子殿下と、婚約。しかしながら先日、その婚約は破棄されました」
「はい、その通りです。ちなみにその原因は、なんでしたか?」
「お茶会のメンバーであるサーフィナ・コアナ様への、嫌がらせです。手紙などを送ったことが露見してしまい、このような処分となりました」
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「こうして彼女は、王太子妃から伯爵家令嬢へと逆戻り。それどころか、世間からは白眼視をされるようになりました」
「はい。そうですね」
「現在のサートルさんはこんな有様ですし、そもそもですよ? そこにいるのは、貴方を裏切り簡単に捨てた女なんですよ? なのになぜ貴方、ティーパーティーをされているんですか? ……アルフレッド様、よく考えてみてください。この状況は、おかしいとは思いませんか?」
引き続き手をしっかりと握ったまま、ググっと顔を近づける。
「自分を俯瞰するイメージ、客観的に現状を見て考えてください。どうですか? 他人として見た場合、この状況をどう感じますか?」
「裏切った人と、呑気にティーパーティー。傍から見ると、異常ですね」
「でしょうっ!? そうっ、異常なんです! 貴方は、そんな異常な行為を平然とされていたんですっ。……そう理解できたのなら、これからするべき事は瞭然ですよね? ただちにこの女を追い出し、代わりにワタシと楽しいひと時を過ごして――」
「いえ、それはできません。今の発言はあくまで、『傍から見た場合』です。俺目線ですとそうは感じませんし、リルとの縁を切るつもりもありませんよ」
アルフレッドは即座に首を振ってくれて、そうしたら――
「はぁっ!? 意味不明ですわ!? そこまで分かっていらっしゃるのに、なぜなんですのっ!?」
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