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第7話 愚者の末路 俯瞰視点(2)
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「ぅぁぁぁ……。どうなっているんだ……!?」
「なんなのよ、あれは……!?」
「どうなっていますのよ……!?」
本物のザルース達が消えてしまった、その翌日。アンブルの父、母、妹は、呆然となりながら夜の道を彷徨っていました。
『なんだお前達は!? おいっ、緊急事態だ! 我々の変装をした人間が入り込んでいるぞ!!』
『みすみす侵入されるだなんて……! この無能がっ! 早く追い出しなさい!』
『なにかあったら大変でしょうが!! はやく! 早く!!』
気が付くと屋敷内には自分達と同じ姿をした『何か』がいて、3人は即座に排除の指示を出しました。
しかしながら――
『なにを言っている。入り込んでいるのはお前達だろうが』
『騙されてはいけないわ。偽物はあっちよ』
『さあ。拘束して、追い出してくださいな』
『なんだと!? ふざけるな!! おいっ、さっさとコイツらを――なにをしているっ!?』
――拘束されたのは、本物3人。駆け付けた者達は全員が偽物の発言を信じ、彼らはあっという間に抑えつけられてしまったのでした。
『違う! こっちじゃない!! あっちだ!! あっちを捕まえろ!!』
『こっちは本物よ!! 見て分からないの!?』
『全員目が腐ってますの!? その目には何が見えてますのよ!! 解きなさい!!』
3人は必死になって声を上げるも、なにを言っても聞き入れられません。屋敷内にいる者達は誰一人として本物の言うことはきかず、偽者の声に従って3人は屋敷の外に放り出されてしまったのでした。
「なにを言っても、無駄だった……。あの場所には、もう戻れん……」
「悪夢だわ……」
「これから……どうなってしまいますの……」
3人を待っているのは、『路頭に迷う』。これまでとは180度違う毎日でした。
「「「……信じられない……。どうして、こんなことに……」」」
それは、なんの罪も非もないアンブルを無下にして追い出してしまったから。
ザルース達のように自分達の行いがそのまま返って来てしまい、彼らもまたその命が尽きるまで――。絶望に満ちた人生を、送る羽目になってしまったのでした。
「なんなのよ、あれは……!?」
「どうなっていますのよ……!?」
本物のザルース達が消えてしまった、その翌日。アンブルの父、母、妹は、呆然となりながら夜の道を彷徨っていました。
『なんだお前達は!? おいっ、緊急事態だ! 我々の変装をした人間が入り込んでいるぞ!!』
『みすみす侵入されるだなんて……! この無能がっ! 早く追い出しなさい!』
『なにかあったら大変でしょうが!! はやく! 早く!!』
気が付くと屋敷内には自分達と同じ姿をした『何か』がいて、3人は即座に排除の指示を出しました。
しかしながら――
『なにを言っている。入り込んでいるのはお前達だろうが』
『騙されてはいけないわ。偽物はあっちよ』
『さあ。拘束して、追い出してくださいな』
『なんだと!? ふざけるな!! おいっ、さっさとコイツらを――なにをしているっ!?』
――拘束されたのは、本物3人。駆け付けた者達は全員が偽物の発言を信じ、彼らはあっという間に抑えつけられてしまったのでした。
『違う! こっちじゃない!! あっちだ!! あっちを捕まえろ!!』
『こっちは本物よ!! 見て分からないの!?』
『全員目が腐ってますの!? その目には何が見えてますのよ!! 解きなさい!!』
3人は必死になって声を上げるも、なにを言っても聞き入れられません。屋敷内にいる者達は誰一人として本物の言うことはきかず、偽者の声に従って3人は屋敷の外に放り出されてしまったのでした。
「なにを言っても、無駄だった……。あの場所には、もう戻れん……」
「悪夢だわ……」
「これから……どうなってしまいますの……」
3人を待っているのは、『路頭に迷う』。これまでとは180度違う毎日でした。
「「「……信じられない……。どうして、こんなことに……」」」
それは、なんの罪も非もないアンブルを無下にして追い出してしまったから。
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