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(そ、そうなのですか? どうして、そう思われるのでしょう……?)
(態度にこそ出していないものの、彼らの瞳には軽蔑の色がある。どうやら何かしらの噂が広まっていて、それを真に受けているようだね)
私の目には、そうは映りませんが……。お兄様は、底が知れない方。きっと仰る通りなのでしょう。
(それを広めたのは……。やはり、ジルベール様なのでしょうか?)
(昨日の出来事を鑑みると、そうなるだろうね。……これは放っておくと、収拾がつかなくなりかねない問題だ。ちょうど信頼できる子が来てくれてるから、色々聞いてみるとしよう)
お兄様の黒目を追ってみると、不安げな顔した女の子が近寄ってきてくれていました。
若干癖のある髪を右横で結わえたこの人は、同じクラスのサーナ・ワルフさん。同じ孤児院で育った、当時一番仲の良かった親友です。
ちなみにサーナさんはお優しい方の養女となり、実の娘のように可愛がられています。
「アンリエットちゃん、お兄さん。お、おはよう、ございます」
来てくれたサーナさんは、胸の前で指と指を絡めながら、モジモジと朝の挨拶をしてくれました。
サーナはさんは、どんな時でも緊張してしまう人。この反応は他の級友の方とは違って、性格によるものなのです。
「サーナさん。おはようございます」
「ワルフちゃん、おはよ」(今日はなんだか、教室の様子がヘンだよね? 何か知ってることはないかな?)
お兄様がいつもの調子で首を傾け、そうするとコクコクコク。頷きが3回、返ってきました。
(あたし、知ってます。アンリエットちゃんの、悪い噂が、あちこちで流れてます)
(ふーん、そっかそっか。それって、どんな内容?)
(ジルベール殿下との婚約破棄は、アンリエット・クラメールの浮気が原因。とある貴族と秘密裏に交際を始めていたと発覚したせい。って内容、です)
私はこれまで一度もお付き合いをした経験がありませんし、初恋もまだしていません。これは根も葉もない噂で、間違いなく殿下の仕業ですね。
(ジルベール殿下はアンリエットちゃんをとっても愛していて、殿下から婚約を破棄する理由がありません。だから学校のみんなも、信じちゃってます。アンリエットちゃんをよく知ってるあたし以外は、信じちゃってます)
(…………なるほど、ね。ワルフちゃんがブレないでくれて、嬉しいよ)
お兄様はニコッと笑い、そのあと「うーん」と唸って腕組み。しばらくの間難しそうな顔を作り、サーナさんに再びお顔を向けました。
(態度にこそ出していないものの、彼らの瞳には軽蔑の色がある。どうやら何かしらの噂が広まっていて、それを真に受けているようだね)
私の目には、そうは映りませんが……。お兄様は、底が知れない方。きっと仰る通りなのでしょう。
(それを広めたのは……。やはり、ジルベール様なのでしょうか?)
(昨日の出来事を鑑みると、そうなるだろうね。……これは放っておくと、収拾がつかなくなりかねない問題だ。ちょうど信頼できる子が来てくれてるから、色々聞いてみるとしよう)
お兄様の黒目を追ってみると、不安げな顔した女の子が近寄ってきてくれていました。
若干癖のある髪を右横で結わえたこの人は、同じクラスのサーナ・ワルフさん。同じ孤児院で育った、当時一番仲の良かった親友です。
ちなみにサーナさんはお優しい方の養女となり、実の娘のように可愛がられています。
「アンリエットちゃん、お兄さん。お、おはよう、ございます」
来てくれたサーナさんは、胸の前で指と指を絡めながら、モジモジと朝の挨拶をしてくれました。
サーナはさんは、どんな時でも緊張してしまう人。この反応は他の級友の方とは違って、性格によるものなのです。
「サーナさん。おはようございます」
「ワルフちゃん、おはよ」(今日はなんだか、教室の様子がヘンだよね? 何か知ってることはないかな?)
お兄様がいつもの調子で首を傾け、そうするとコクコクコク。頷きが3回、返ってきました。
(あたし、知ってます。アンリエットちゃんの、悪い噂が、あちこちで流れてます)
(ふーん、そっかそっか。それって、どんな内容?)
(ジルベール殿下との婚約破棄は、アンリエット・クラメールの浮気が原因。とある貴族と秘密裏に交際を始めていたと発覚したせい。って内容、です)
私はこれまで一度もお付き合いをした経験がありませんし、初恋もまだしていません。これは根も葉もない噂で、間違いなく殿下の仕業ですね。
(ジルベール殿下はアンリエットちゃんをとっても愛していて、殿下から婚約を破棄する理由がありません。だから学校のみんなも、信じちゃってます。アンリエットちゃんをよく知ってるあたし以外は、信じちゃってます)
(…………なるほど、ね。ワルフちゃんがブレないでくれて、嬉しいよ)
お兄様はニコッと笑い、そのあと「うーん」と唸って腕組み。しばらくの間難しそうな顔を作り、サーナさんに再びお顔を向けました。
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