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エピローグ ロベール&パトリシアside~逆恨みをした結果~ 俯瞰視点
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「ロベールっ。そっちはどうですの?」
「こっちは大丈夫だ。……俺たち以外に、人は誰も通ってないみたいだ」
パトリシアとロベールが、屋敷を追い出されてから一か月後。突然走り出した二人の姿は、この国南部にある『ヴィザノング山』の奥深くにありました。
人は誰も寄りつかない、秘境に近い場所。そんなところに居る理由、それはゼランダス公爵家の追跡から逃れるためでした。
――方法はなにもない――。
――ないから、ひたすら逃げるしかない――。
そういった結論に至ったため二人は突如走り出し、目を眩ませるために必死になってあらゆる場所を走り回ったあと、人気(ひとけ)が一切ないこの場所へと逃げ込んでいたのです。
「よかった……。でしたら」
「そうだな。洞穴に戻ろう」
ここでの生活は完全なる自給自足で、寝る場所も食料も自分達で確保して管理をしなければなりません。そのため手分けをして行っていた『周辺調査』を済ませた二人は現在の『家』へと戻り、必死になって起こした火を囲んで食事を始めます。
「……はぁ……」「……はぁ……」
今夜のメニューは、5時間かけて川で獲った魚と木の実。かつて貴族だった二人にはあまりにも物足りないメニューで、おもわずため息が零れます。
しかしながらこれら以外にはないため冴えない表情で食べ、それが終わると二人はその場に転がりました。
「疲れましたわ……。寝ましょう……」
「ああ、そうだな……。もう、寝よう……」
不慣れな食料調達や、監視。それによって心身共に常に衰弱しており、今日も二人はすぐさま眠りの世界に落ちました。
そして――
「食べ物を確保しないと……」
「見回りもしないと……」
――日が昇ると今日の分の食料を探したりアントナンの影に怯えながら、一日を過ごしてゆきます。
動く。怯える。寝る。動く。怯える。寝る。
今のロベールとパトリシアにとっては、これらが全て。二人は今後もずっと、その命がある限りこの日常を続けることになります。
〇〇
「アントナン様。ロベールとパトリシアは、屋敷を追い出されたあと行方をくらませ始めもようです。いかがなさいますか?」
「これ以上の追跡は不要だ。どちらも、綺麗に型にはまったからね」
〇〇
アントナンの真の目的は、思い込ませること。ロベールとパトリシアをこのようにさせるべく動いており、二人を監視する目はとっくになくなっていました。
ですが、それを知る方法はないため――。
ロベールとパトリシアが真実に気付ける日は、永遠にやって来ないのでした――。
※本編、完結いたしました。
いったん完結表示となりますが、今後はベルナデットとアントナンのお話の投稿を予定しております。
「こっちは大丈夫だ。……俺たち以外に、人は誰も通ってないみたいだ」
パトリシアとロベールが、屋敷を追い出されてから一か月後。突然走り出した二人の姿は、この国南部にある『ヴィザノング山』の奥深くにありました。
人は誰も寄りつかない、秘境に近い場所。そんなところに居る理由、それはゼランダス公爵家の追跡から逃れるためでした。
――方法はなにもない――。
――ないから、ひたすら逃げるしかない――。
そういった結論に至ったため二人は突如走り出し、目を眩ませるために必死になってあらゆる場所を走り回ったあと、人気(ひとけ)が一切ないこの場所へと逃げ込んでいたのです。
「よかった……。でしたら」
「そうだな。洞穴に戻ろう」
ここでの生活は完全なる自給自足で、寝る場所も食料も自分達で確保して管理をしなければなりません。そのため手分けをして行っていた『周辺調査』を済ませた二人は現在の『家』へと戻り、必死になって起こした火を囲んで食事を始めます。
「……はぁ……」「……はぁ……」
今夜のメニューは、5時間かけて川で獲った魚と木の実。かつて貴族だった二人にはあまりにも物足りないメニューで、おもわずため息が零れます。
しかしながらこれら以外にはないため冴えない表情で食べ、それが終わると二人はその場に転がりました。
「疲れましたわ……。寝ましょう……」
「ああ、そうだな……。もう、寝よう……」
不慣れな食料調達や、監視。それによって心身共に常に衰弱しており、今日も二人はすぐさま眠りの世界に落ちました。
そして――
「食べ物を確保しないと……」
「見回りもしないと……」
――日が昇ると今日の分の食料を探したりアントナンの影に怯えながら、一日を過ごしてゆきます。
動く。怯える。寝る。動く。怯える。寝る。
今のロベールとパトリシアにとっては、これらが全て。二人は今後もずっと、その命がある限りこの日常を続けることになります。
〇〇
「アントナン様。ロベールとパトリシアは、屋敷を追い出されたあと行方をくらませ始めもようです。いかがなさいますか?」
「これ以上の追跡は不要だ。どちらも、綺麗に型にはまったからね」
〇〇
アントナンの真の目的は、思い込ませること。ロベールとパトリシアをこのようにさせるべく動いており、二人を監視する目はとっくになくなっていました。
ですが、それを知る方法はないため――。
ロベールとパトリシアが真実に気付ける日は、永遠にやって来ないのでした――。
※本編、完結いたしました。
いったん完結表示となりますが、今後はベルナデットとアントナンのお話の投稿を予定しております。
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