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プロローグ エレア・ファーティナ視点(1)
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「っ!? なあっ!?」
それは、自室を出てすぐのことでした。偶然部屋の前を通りかかっていたお父様が、わたしを見るなり顔を強張らせたのです。
「え? どう、されたのですか?」
わたしはただただ自分の部屋から出てきただけで、こんな風に驚かれる理由が分かりません。ですので首を傾げながら尋ねてみると、信じられない言葉が返って来たのでした。
「だ、誰だ貴様は!? 何者だっ!?」
「…………だ、だれ……? な、なにを仰っているのですか……?」
「どうやってここに入って来たのだっ!? 貴様の目的はなんだ!? 何のためにここにいる!?」
「も、目的……? どうやって……? お父様、急にどうされたのですか……!?」
今は午前11時過ぎだから、およそ4時間前になる。一緒に朝食を摂っている時は普通だったのに、どうしてしまったのでしょうか……?
「お父様だと!? ふざけるな!! 貴様のような女を娘に持った覚えはない!!」
「えっ!? お、お父様、そういったタチの悪い御冗談はおやめくださ――冗談を言っては、いないみたいですね……」
お父様は侵入者用の呼び鈴を鳴らし、たった今護身用のナイフも取り出しました。
信じられませんが、本当にわたしが分からないみたいです。
「…………お父様、貴方様は記憶を失ってしまっているようです。この国の名前と現在地がどこだか、分かりますか?」
「当たり前だろうが! 国名はロンドファール!! ここは、我がファーティナ家の屋敷だ!!」
「……そこは、覚えていらっしゃるみたいですね。そうです、ここはロンドファール内にあるファーティナ伯爵邸。わたしはそのファーティナ家の次女、エレア。貴方様の――当主ベルトランの娘なのです」
今から17年前にお父様とお母様の間に生まれた子であり、今はお茶会に向かっている1つ年上のお姉様の妹。それがわたしです。
「いい加減にしろ!! わたしの子どもは2人もおらん!! いるのはロジェニーひとりだけだ!!」
「…………どうやら、わたしの部分だけ抜け落ちてしまっているみたいですね。仕方がありません」
お父様が鳴らした鈴によって、警備担当の人たちが――一緒に、お母様もいらっしゃいました。まずは家族と認識している人に説明してもらって、わたしは娘だと認識していただきまし――
「「「「「旦那様!!」」」」」
「あなた、もう心配はいらないわ。……とはいえ、その様子だとこの人の命を狙いに来たのではなさそうね。貴女、目的はなに?」
――……。
お母様、それに他の人たちもお父様と同じでした。わたしの顔を見て安心する人は誰もおらず、全員が警戒を強めたのでした。
それは、自室を出てすぐのことでした。偶然部屋の前を通りかかっていたお父様が、わたしを見るなり顔を強張らせたのです。
「え? どう、されたのですか?」
わたしはただただ自分の部屋から出てきただけで、こんな風に驚かれる理由が分かりません。ですので首を傾げながら尋ねてみると、信じられない言葉が返って来たのでした。
「だ、誰だ貴様は!? 何者だっ!?」
「…………だ、だれ……? な、なにを仰っているのですか……?」
「どうやってここに入って来たのだっ!? 貴様の目的はなんだ!? 何のためにここにいる!?」
「も、目的……? どうやって……? お父様、急にどうされたのですか……!?」
今は午前11時過ぎだから、およそ4時間前になる。一緒に朝食を摂っている時は普通だったのに、どうしてしまったのでしょうか……?
「お父様だと!? ふざけるな!! 貴様のような女を娘に持った覚えはない!!」
「えっ!? お、お父様、そういったタチの悪い御冗談はおやめくださ――冗談を言っては、いないみたいですね……」
お父様は侵入者用の呼び鈴を鳴らし、たった今護身用のナイフも取り出しました。
信じられませんが、本当にわたしが分からないみたいです。
「…………お父様、貴方様は記憶を失ってしまっているようです。この国の名前と現在地がどこだか、分かりますか?」
「当たり前だろうが! 国名はロンドファール!! ここは、我がファーティナ家の屋敷だ!!」
「……そこは、覚えていらっしゃるみたいですね。そうです、ここはロンドファール内にあるファーティナ伯爵邸。わたしはそのファーティナ家の次女、エレア。貴方様の――当主ベルトランの娘なのです」
今から17年前にお父様とお母様の間に生まれた子であり、今はお茶会に向かっている1つ年上のお姉様の妹。それがわたしです。
「いい加減にしろ!! わたしの子どもは2人もおらん!! いるのはロジェニーひとりだけだ!!」
「…………どうやら、わたしの部分だけ抜け落ちてしまっているみたいですね。仕方がありません」
お父様が鳴らした鈴によって、警備担当の人たちが――一緒に、お母様もいらっしゃいました。まずは家族と認識している人に説明してもらって、わたしは娘だと認識していただきまし――
「「「「「旦那様!!」」」」」
「あなた、もう心配はいらないわ。……とはいえ、その様子だとこの人の命を狙いに来たのではなさそうね。貴女、目的はなに?」
――……。
お母様、それに他の人たちもお父様と同じでした。わたしの顔を見て安心する人は誰もおらず、全員が警戒を強めたのでした。
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