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第18話 はじめての、従姉さん
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「はじめまして、美月ちゃん。翔ちゃんの従姉、そしてVTuber『卯月こよみ』の、田宮真鈴(たみやますず)と申します」
次の日の、午後2時。田宮家さんの和室でお会いした従姉さん――真鈴さんは、ビックリしちゃうくらい綺麗な人でした!
大和撫子、って言葉がぴったり。
お人形さんみたいなお顔で、黒のロングヘア―はサラサラでキラキラ。わたしと違ってスタイルもすごくよくって落ち着いていて、大人のお姉さんな人なんです!
「はじめまして。翔くんや田宮家さんにいつもお世話になっている、Vtuber『葉月ミア』の佐倉美月です」
「ご丁寧にありがとうございます。うふふ。可愛いのは、お声だけじゃなかった。リスさんみたいで可愛らしくて、ついつい抱きしめたくなります」
真鈴さんは喋り方も雰囲気もおっとりふわふわしていて、とっても優しい人なのが一目で分かります。
「??? ???」
「? 美月ちゃん? どうかしましたか?」
「い、いえっ、なんでもないですっ」
………………。
信じられないけど。そうなんだよね。
《みんな~、今日も来てくれてありがとう! 今日はこのゲームを遊んでみるよ!》
《ちなみにこのゲームは小さな頃にパパがやってたのを見たことがあって、ずっと興味があったんだ。だから朝から楽しみにだったの》
《アクションゲームは苦手だけど、頑張ってみるね! ゲームスタート!》
《ジャンプ! ジャンプ! ジャンプでっ、やった! みんな見てみて! 最初のステージ、クリアしたよ!》
Vtuberの見た目とおんなじで、ほんわかしてる卯月こよみさん。なんだけど…………
《次のステージもサクッとクリアしちゃおっかな! さっきのステージに比べると敵の数も増えたけど――うぎゃああああああああああああ死んだぁああああああ!?》
あの時見たアーカイブではいきなりこんな風に叫んだり、
《ホラーゲームは苦手なんですけど……。頑張ってみますね》
《お、お化け、出ないで、くださいよ……? お願いです……。お願いですから……。出てこないでくださいね……? お願いします……。私が通り過ぎるまで、出てこないでください――ぎゃあああああああああああああああああああああああ!? お化け出たぁぁ!? アンタぁねえっ、出てくるなって散々頼んだでしょうがぁあああああああああぁあああああああああああああああああああ!! どっかいけええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!! いかないと叩き潰すわよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!》
今朝見たアーカイブでは、こんな風に怒鳴ったりしてたんだよね……。
「あら、そう? もし何か聞きたいことがあったら、遠慮なく聞いてね? なんでも答えるし、教えるからね」
「はいっ。ありがとうございますっ」
そんな反応をする人には見えないけど、真鈴さんが卯月こよみさんだって思えないけど、全部その通りなんだよね。
なんだか……。す、すごいです。
「翔ちゃん、パソコンの設置とセッティングをお願いしてもいいかしら?」
「ええ、任せてください。その間僕は姉さんのお相手をできなくなってしまうので、美月さん。よろしくお願いします」
「よろしくお願いされましたっ。真鈴さん。よかったらお母さんの車で、美味しいソフトクリームを食べに行きませんかっ?」
自分が一番おいしいと思っている、今の時期に一番合うものを食べてもらいたい。そんな思いで翔くんにお話ししていて、ご提案をしてみました。
ちなみに最初はわざわざ運転してくれた真鈴ちゃんのお父さんさんもお誘いするつもりだったんだけど、翔くんのお父さんと会うのは久しぶりで、兄弟でゆっくりお話しするみたい。
なので、真鈴さんだけをお誘いしました。
「まあ。それってもしかして、あの有名な『ご褒美ソフト』」
「そうですっ。いかがですかっ?」
「是非、ご一緒させてください。ご褒美ソフトは私が住んでいる県でも有名で、一度食べてみたかったんですよ」
「そうだったんですねっ。よかったです~!」
と、いうことで!
真鈴さんと一緒にウチの車に乗って、出発。美味しいソフトクリームが待つ、スーパーを目指したのでしたっ!
次の日の、午後2時。田宮家さんの和室でお会いした従姉さん――真鈴さんは、ビックリしちゃうくらい綺麗な人でした!
大和撫子、って言葉がぴったり。
お人形さんみたいなお顔で、黒のロングヘア―はサラサラでキラキラ。わたしと違ってスタイルもすごくよくって落ち着いていて、大人のお姉さんな人なんです!
「はじめまして。翔くんや田宮家さんにいつもお世話になっている、Vtuber『葉月ミア』の佐倉美月です」
「ご丁寧にありがとうございます。うふふ。可愛いのは、お声だけじゃなかった。リスさんみたいで可愛らしくて、ついつい抱きしめたくなります」
真鈴さんは喋り方も雰囲気もおっとりふわふわしていて、とっても優しい人なのが一目で分かります。
「??? ???」
「? 美月ちゃん? どうかしましたか?」
「い、いえっ、なんでもないですっ」
………………。
信じられないけど。そうなんだよね。
《みんな~、今日も来てくれてありがとう! 今日はこのゲームを遊んでみるよ!》
《ちなみにこのゲームは小さな頃にパパがやってたのを見たことがあって、ずっと興味があったんだ。だから朝から楽しみにだったの》
《アクションゲームは苦手だけど、頑張ってみるね! ゲームスタート!》
《ジャンプ! ジャンプ! ジャンプでっ、やった! みんな見てみて! 最初のステージ、クリアしたよ!》
Vtuberの見た目とおんなじで、ほんわかしてる卯月こよみさん。なんだけど…………
《次のステージもサクッとクリアしちゃおっかな! さっきのステージに比べると敵の数も増えたけど――うぎゃああああああああああああ死んだぁああああああ!?》
あの時見たアーカイブではいきなりこんな風に叫んだり、
《ホラーゲームは苦手なんですけど……。頑張ってみますね》
《お、お化け、出ないで、くださいよ……? お願いです……。お願いですから……。出てこないでくださいね……? お願いします……。私が通り過ぎるまで、出てこないでください――ぎゃあああああああああああああああああああああああ!? お化け出たぁぁ!? アンタぁねえっ、出てくるなって散々頼んだでしょうがぁあああああああああぁあああああああああああああああああああ!! どっかいけええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!! いかないと叩き潰すわよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!》
今朝見たアーカイブでは、こんな風に怒鳴ったりしてたんだよね……。
「あら、そう? もし何か聞きたいことがあったら、遠慮なく聞いてね? なんでも答えるし、教えるからね」
「はいっ。ありがとうございますっ」
そんな反応をする人には見えないけど、真鈴さんが卯月こよみさんだって思えないけど、全部その通りなんだよね。
なんだか……。す、すごいです。
「翔ちゃん、パソコンの設置とセッティングをお願いしてもいいかしら?」
「ええ、任せてください。その間僕は姉さんのお相手をできなくなってしまうので、美月さん。よろしくお願いします」
「よろしくお願いされましたっ。真鈴さん。よかったらお母さんの車で、美味しいソフトクリームを食べに行きませんかっ?」
自分が一番おいしいと思っている、今の時期に一番合うものを食べてもらいたい。そんな思いで翔くんにお話ししていて、ご提案をしてみました。
ちなみに最初はわざわざ運転してくれた真鈴ちゃんのお父さんさんもお誘いするつもりだったんだけど、翔くんのお父さんと会うのは久しぶりで、兄弟でゆっくりお話しするみたい。
なので、真鈴さんだけをお誘いしました。
「まあ。それってもしかして、あの有名な『ご褒美ソフト』」
「そうですっ。いかがですかっ?」
「是非、ご一緒させてください。ご褒美ソフトは私が住んでいる県でも有名で、一度食べてみたかったんですよ」
「そうだったんですねっ。よかったです~!」
と、いうことで!
真鈴さんと一緒にウチの車に乗って、出発。美味しいソフトクリームが待つ、スーパーを目指したのでしたっ!
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