15 / 26
第4話 一つ目の代償によって~クリストフside~ クリストフ視点(2)
しおりを挟む
((ぁぁぁ……。いやだ……。やめろ……。やめてくれぇぇ……!))
買収と癒着まで確定してしまったら、更に最悪な人生となってしまう。
だから俺は移動中も着いてからも、必死になって訴えた。心の中では血の涙を流しながら、手足や口に対して止まってくれと祈った。
なのに――
「皆様。くだんの部屋は、こちらになります」
父上を拘束させた俺はテキパキと案内を行い、治安局員を連れて執務室に入ってしまう……。
((駄目だ……。駄目だ……! 父上に机に行っては駄目だ……!!))
「父上が使用しているデスク、そしてその後ろにある金庫。そちらに証拠がございます」
迷わず『弱点』へと導き、引き出しを開けて机上に書類を置いたり……。改めてのお礼として渡す予定だった金品を、金庫から出して渡したり……。
俺の身体が勝手にそんなことをしたせいで…………。たったのニ十分足らずで、治安局員たちは『確証』をどっさりと入手してしまった……。
「皆様。これだけあれば、全てが事実なのだと証明できますよね?」
「「「「「はい。間違いなく可能でございます」」」」」
「ふふっ、それはよかった。では今度は、俺の拘束をお願いします」
そんなことをしてしまった俺は、ぁぁぁ……。自ら両手を差し出し、手錠をはめられてしまう……。
「クリストフ! クリストフ!! なんてことをしてくれたんだ!! なぜだぁああああああああああ!?」
「父上、このような生き方をしていては破滅してしまいます。しっかりと償いましょう」
そして俺の口は思ってもいない言葉を発して、護送用の馬車に乗って……。
そのあとも……。最悪な時間は、続く……。
嬉々として、追加で証言を行ったり……。笑顔で裁判を受けたり……。
ずっと身体が意思とは違う動きを行ってしまい、ぅ、ぅぅぅぅ……。ぁぁぁああぁぁああああああああぁぁぁぁああ……。
((そんな……。そんなぁあああああああああ……!!))
懲役17年。
自白や捜査協力によって大幅に減刑されたものの、それでも重いもので…………。
俺は20代すべてを棒に振り、30代の半ばまで……。牢屋で過ごさないと、いけなくなってしまったのだった…………。
買収と癒着まで確定してしまったら、更に最悪な人生となってしまう。
だから俺は移動中も着いてからも、必死になって訴えた。心の中では血の涙を流しながら、手足や口に対して止まってくれと祈った。
なのに――
「皆様。くだんの部屋は、こちらになります」
父上を拘束させた俺はテキパキと案内を行い、治安局員を連れて執務室に入ってしまう……。
((駄目だ……。駄目だ……! 父上に机に行っては駄目だ……!!))
「父上が使用しているデスク、そしてその後ろにある金庫。そちらに証拠がございます」
迷わず『弱点』へと導き、引き出しを開けて机上に書類を置いたり……。改めてのお礼として渡す予定だった金品を、金庫から出して渡したり……。
俺の身体が勝手にそんなことをしたせいで…………。たったのニ十分足らずで、治安局員たちは『確証』をどっさりと入手してしまった……。
「皆様。これだけあれば、全てが事実なのだと証明できますよね?」
「「「「「はい。間違いなく可能でございます」」」」」
「ふふっ、それはよかった。では今度は、俺の拘束をお願いします」
そんなことをしてしまった俺は、ぁぁぁ……。自ら両手を差し出し、手錠をはめられてしまう……。
「クリストフ! クリストフ!! なんてことをしてくれたんだ!! なぜだぁああああああああああ!?」
「父上、このような生き方をしていては破滅してしまいます。しっかりと償いましょう」
そして俺の口は思ってもいない言葉を発して、護送用の馬車に乗って……。
そのあとも……。最悪な時間は、続く……。
嬉々として、追加で証言を行ったり……。笑顔で裁判を受けたり……。
ずっと身体が意思とは違う動きを行ってしまい、ぅ、ぅぅぅぅ……。ぁぁぁああぁぁああああああああぁぁぁぁああ……。
((そんな……。そんなぁあああああああああ……!!))
懲役17年。
自白や捜査協力によって大幅に減刑されたものの、それでも重いもので…………。
俺は20代すべてを棒に振り、30代の半ばまで……。牢屋で過ごさないと、いけなくなってしまったのだった…………。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
881
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる