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第15話 嫌な再会 ミシュリーヌ視点
しおりを挟む「サンドラさん、コームさん、シルビアさん、使用人の皆さんも、こんにちは。またお会いすることになるとは思いませんでした」
正面にいる3人。更にその後ろにいる十数人。
色々な因縁がある人達に、カーテシーでご挨拶を行いました。
「………………………………。みしゅ、りーぬ……? ミシュリーヌ、なんです、の……? あの……? あの、ミシュリーヌ……?」
「ええ、そうですよ。本物です。かつては貴方の妹、貴方がたの子ども、そしてストレス発散の捌け口だったミシュリーヌです」
「ど、して……? 生贄に、なったはず……。まさか、逃げて、いた……?」
「い、いいや、ありえん……。陛下達が……百数十人にも人間が、見届けているんだ……。逃げては、いない……」
「……じゃあ、どうなっているの……? なんで私達の目の前に……。ミシュリーヌが、いるの……?」
「100年に1度捧げられる生贄。それには伏せられていた秘密があったのですよ」
実態は、竜神様がこの国を天災から護ってくださるためのものだったこと――。現在は竜神様のもとで暮らしていること――。竜神様やオデットさん達はとてもお優しく、幸せに暮らしていること――。今日はローナに生存の報告をしに、この世界を訪れていたこと――。
この方々に伝えても悪影響はなにもありませんので、この場にいる全員に向けて詳説を行いました。
「そんな……。生贄が生贄じゃないなんて……。そこにいるのが竜神様だなんて……! うそ、ですわ……」
「嘘ではありません。今の言葉の全てが事実だからこそ、わたしは貴方がたの目の前にいるのですよ」
「加えて――貴様は、物音を聞いて飛んできたのではないのか? 徒手であんな風にできる人間が存在すると思うか?」
わたし達の後ろには、今なお黒煙を上げている扉が転がっています。何も持たずに破壊できる人なんて、いませんよね。
「「「っっ!」」」
「その顔、やっと理解できたようだな。では、本題へと移ろう。……こたびの来訪は、貴様らへの生存報告が目的ではない。ローナ嬢への企みを知り、彼女――ミシュリーヌが相応の罰を与えたいと願っているのでな。ソレを与えに来たのだ」
「ど、どうして、それを……。奴らは、口を割らないはず……」
「そうだな、割らない。だから割らせた。サンドラ、ローム、シルビア、使用人共もだな。貴様らはなかなかに愉快な真似をした。故に――」
「こっ、殺される!? 殺さないでくださいいいい!!」
「お願いです!! ゆるっ、許してください!!」
「おねがいしますりゅうじんさまぁああああああ!!」
「――これから、執行する。いったい、どんな結末が待っているのだろうな?」
3人は慌てて懇願しましたが、意味はありません。竜神様がパチンと指を鳴らすと、サンドラさん、コームさん、シルビアさん、使用人の皆さんの身体が真紅に輝き――
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