こちら、あやかし村おこし支援課

柚木ゆず

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第13話 賑 賑?(3)

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「なあアヤ。先週よりも増えてるんじゃないか?」
「私の目にも、そう映ってるね。ありがたい話だよ」

 6日後の、土曜日の正午過ぎ。村の入り口ゲートからあちこち眺めていたお二人が、それぞれ頬を緩ませた。

 ――人が人を呼ぶ――。

 良い噂も悪い噂も人を介してどんどん広がっていって、前者だった場合はどんどん興味を持ってくれる人が増えてゆく。SNSで作った仲間の輪、お取り寄せのお褒めのお声、そして皆さんの努力や番組スタッフさんの想い溢れるお仕事。それらによって好印象の輪が更に更に増えていっていて、忙しい先週を遥かに超える――先週の同じ時間の1・5倍近い方が、いらっしゃっているのです。

「それもこれも、嬢ちゃんのおかげだ。嬢ちゃんが来てくれてから、この村は本当に変わったよ」
「わたしは、切っ掛けになる方法をお教えしたに過ぎません。皆さんの積み重ねがあってこその結果ですよ」

 もちろん、謙遜でもお世辞でもありません。
 お野菜、お魚、お米、村の整備だってそう。プレゼントキャンペーンに誘っていただいた経緯のように、みなさんの今までの頑張りがあったからこそ、今があるのです。

「この景色、この状況は、天地村の歴史の上に存在しています。間違いなく、心問答さん、操形さん、皆さん、安倍さんは功労者ですよ」
「……嬢ちゃん……!」
「嬉しいことを言ってくれるねえ」
「はい。嬉しくなります」

 心問答さん達は瞳を潤ませ、力強く頷き合って――。ただでさえ特大だった『やる気』を更にみなぎらせて、それぞれの仕事に励んでいく。

「ようこそ天地村へ! こちら、村のパンフレットになります!」

「御用がございましたら、なんなりとお申し付けを」

「天地食堂の混雑具合ですか? 少々お待ちを。………………お待たせいたしました。現在、待ち時間は30分前後となっております」

「水前寺クン、今お手すきでしょうか?」
「大丈夫です。どうされましたか?」
「元樹周辺で、混雑が発生しているもようです。交通整理を頼めますか?」
「お任せください」

 大変だけど苦しくない、充実感たっぷりの時間。わたし達はそれぞれが青空の下で爽やかな汗を流し、すがすがしさを感じながら働いていた――のですが。
 そんな時間は、不意に終わってしまうこととなるのでした。

「水前寺さん、安倍さん、わざわざすみません」
「お忙しいのに済まないなのさ」
「いえ、お気になさらず。薄光さん、地栄さん、何があったのですか?」
「どうやら、万引きが発生したもようです」
「畑を荒らした人間がいたなのさ」

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