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第4話 なんですって……⁉ ミレーヌ視点
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「……お姉様……。今、なんて言いましたの……?」
「『貴方の推理が正しいのであれば、私はこの部屋のどこかに何かを隠しているはずよね? そんなものが本当にあるのか、もう一度勝手に入って好きなだけ調べていいわよ』。そう言ったのよ」
わたくしの、聞き間違いじゃない……。自分の部屋の扉を開けたこの人は、けろっとそう言ってのけた……。
「デスクの引き出しのカギも、開けておいてあげるわ。もっと細かい部分が気になるのなら、収納している服の中でも下着の中でもお好きにどうぞ。気が済むまで探して構わないわ」
「……………………じゃ、じゃあ。本当に、やりますわよ? 隅々まで、徹底的に探してもいいんですのね?」
「いいと何度も言っているでしょ? 時間がかかりそうなら、自分の侍女や使用人に手伝ってもらっても構わないわ。好きな人数で好きなだけやって頂戴」
まるで他愛もないことのように喋っていて、一切不安げにしていない……。
なら…………やっぱり、それらは事実……?
((……いいえ……っ。それは、あり得ないわ……!))
だって、1時間前とは言っている事がまるで違う! 私から奪わないでと、震えながら無様に懇願していたんだものっ!
きっとこれは、必死の演技なんだわ!
「きちんと元の状態に戻すのなら、何をしたって構わないわ。……さっき言ったように、私は父と母に用事があるの。そのあとは久し振りに庭でお茶をするから、済んだら呼びに来て頂戴ね」
「ふふふっ。ふふふふふっ! そこまで言うなら、化けの皮を剥がしてやりますわ。あとで泣きついても、絶対に許しませんわよ」
「分かった分かった。私は忙しいから、もう行くわね。せいぜい頑張って」
芝居を貫き通せば、諦めるかもしれない――。この人はそう考えているのでしょうけど、ザンネン。貴女はわたくしの掌の上で、一生逃れることなんてできないの。
そこでミレーヌ付きの侍女や使用人達を集めて、捜索の始まり。もちろんわたくしは現場監督で、招集した5人に探させる。
「あの人は、わたくしが知らないものを隠し持ってるかもしれない。高価そうなものや年期が入ってそうなものがあれば、すぐ報告しなさい」
「「「「「承知いたしました」」」」」
部屋の中央で立ち、全員の動きをチェックしながら発見を待つ。そうして10分、20分、30分と時が流れていって――。
「「「「「……お嬢様……。そういったものは、一切見つかりませんでした……」」」」」
捜索を始めて、1時間後。散々動き回った5人は、ゲッソリしながら首を左右に振ったのだった。
……な……。なんですって……? なにも、ない……!?
「『貴方の推理が正しいのであれば、私はこの部屋のどこかに何かを隠しているはずよね? そんなものが本当にあるのか、もう一度勝手に入って好きなだけ調べていいわよ』。そう言ったのよ」
わたくしの、聞き間違いじゃない……。自分の部屋の扉を開けたこの人は、けろっとそう言ってのけた……。
「デスクの引き出しのカギも、開けておいてあげるわ。もっと細かい部分が気になるのなら、収納している服の中でも下着の中でもお好きにどうぞ。気が済むまで探して構わないわ」
「……………………じゃ、じゃあ。本当に、やりますわよ? 隅々まで、徹底的に探してもいいんですのね?」
「いいと何度も言っているでしょ? 時間がかかりそうなら、自分の侍女や使用人に手伝ってもらっても構わないわ。好きな人数で好きなだけやって頂戴」
まるで他愛もないことのように喋っていて、一切不安げにしていない……。
なら…………やっぱり、それらは事実……?
((……いいえ……っ。それは、あり得ないわ……!))
だって、1時間前とは言っている事がまるで違う! 私から奪わないでと、震えながら無様に懇願していたんだものっ!
きっとこれは、必死の演技なんだわ!
「きちんと元の状態に戻すのなら、何をしたって構わないわ。……さっき言ったように、私は父と母に用事があるの。そのあとは久し振りに庭でお茶をするから、済んだら呼びに来て頂戴ね」
「ふふふっ。ふふふふふっ! そこまで言うなら、化けの皮を剥がしてやりますわ。あとで泣きついても、絶対に許しませんわよ」
「分かった分かった。私は忙しいから、もう行くわね。せいぜい頑張って」
芝居を貫き通せば、諦めるかもしれない――。この人はそう考えているのでしょうけど、ザンネン。貴女はわたくしの掌の上で、一生逃れることなんてできないの。
そこでミレーヌ付きの侍女や使用人達を集めて、捜索の始まり。もちろんわたくしは現場監督で、招集した5人に探させる。
「あの人は、わたくしが知らないものを隠し持ってるかもしれない。高価そうなものや年期が入ってそうなものがあれば、すぐ報告しなさい」
「「「「「承知いたしました」」」」」
部屋の中央で立ち、全員の動きをチェックしながら発見を待つ。そうして10分、20分、30分と時が流れていって――。
「「「「「……お嬢様……。そういったものは、一切見つかりませんでした……」」」」」
捜索を始めて、1時間後。散々動き回った5人は、ゲッソリしながら首を左右に振ったのだった。
……な……。なんですって……? なにも、ない……!?
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