最近わたしの周りで不気味なことが起きるんです。だから護っていただけませんか……? と、妹が姉の婚約者に言い寄った結果

柚木ゆず

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第9話 言い寄ろうとした結果 ニノン視点(1)

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「……………………」
「? どうしたの、ニノン?」
「?? どうしたんだい、ニノン?」
「……………………もしかして。お姉ちゃんとサンティラス様も、死んでしまったの?」

 わたしは唖然となりながら、目の前にいる2人を交互に見つめた。
 だって。さっき、あの黒い塊に取り込まれたよね……? だから、そういうこと、なんだよね……?

「私達が死ぬ? 『も』? 私もクリストフ様も、ニノンも死んでいないわよ?」
「そっ、そんなはずないよっ! だってさっき、黒い塊に襲われたんだもん!!」
「黒い塊……? そんなものはどこにもいなかったし、君はずっとそこで眠っていたんだよ。恐らく、悪夢を見てしまったのだと思う」

 夢? あれは、夢……?
 よくよく考えてみたら、サンティラス様には強い霊感がある。あんなのが闊歩してたら、何かしら感じるよね。

「そ、そっか、そうだったんだ……っ。そうなんですね……っ」

 それに死んだ(?)時は扉の前にいて、なのにわたしはテーブルで眠っちゃってた。場所も全然違っていて、悪い夢で確定だよねっ。

((ふぅ、よかったぁ。……もう、ビックリさせないでよね……っ。怖がって損しちゃった――))
「そういえば私とクリストフ様がこの部屋に入る直前に、珍しく夜鳥が何匹も大騒ぎしていたわ。それは丁度この部屋の窓の方だったから、その影響かもしれないわ」
「きっと、そうだろうね。しかし、あの騒ぎ方は珍しかった。何があったのだろうね?」

 ………………。
 待って。待って!

((それって、まさか……。この部屋に、悪霊の集合体がいたからじゃないの……!?))

 お姉ちゃんが話題に出すってことは、相当騒いでたってこと。今までそんなことはなかったから、今までにないことが起きたってことで……。
 あれは夢じゃなくて、現実で起きてた……? 除霊は効かないって言ってたけど、本人は別で……。霊感が強い人が部屋に入ろうとしていたから、一旦退いた……? 夢だと思わせる状態にして、また来るつもり……!?

「あ、あの。サンティラス様」
「うん? なんだい?」
「複数の霊が集まって一つになること、とか……。何らかの形で悪霊の反感を買ってしまって、怒った悪霊が憑り殺しに来る、とか……。そんな出来事って、あるんですか……?」

 もしあったら、あれは夢じゃない。また、襲われちゃう。
 ない、よね? わたしの夢の中限定の、ものだよね?

「極まれにだけどあるよ。どちらもね」

 ! !!!!!!!!!!!

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