11 / 31
第5話 昨日の出来事その1~妹達が急変した理由~ ロレッタ視点(3)
しおりを挟む
「ジョシュア様っ、急用を思い出しましたっ。失礼をさせていただ――」
「じゃあ、この続きは放課後にしようか。カフェテリアで紅茶とお茶菓子を楽しみながら、少しお喋りをしよう」
大急ぎでシートを畳んでその場を去ろうとしていたら、勝手に予定が決められた……。
む、無理無理っ、嫌だ! こんな人とこれ以上関わりたくないっ。
「も、申し訳ございませんっ。放課後も予定が入っていて――」
「そっか、なら明日だね。今日のお礼に、明日は僕がランチを用意するよ。食べてくれるよね?」
「ま、また申し訳ございませんっ。明日は友人との先約がありまして――」
「だったら、明後日にするよ。もしその日も都合が悪いなら、更にスライドさせる。この日は大丈夫かな?」
…………。断っても断っても、予定を埋めようとしてくる……。
((……わたし……。なんてことを、しちゃったの……))
《僕の宝物》
うっかり何日間も本気でアプローチしちゃったせいで、この方の興味は完全にわたしへと向いてしまってる……。だから逃げようとしても、逃げられない……。
「ああそうだ。今日はもう会えないのなら、ここでお伝えしておこうかな」
また体がわなわな震えてきていたら、ニッコリ笑顔がやってきた。
な、なに……? 今度はなにを、お伝えされちゃうの……?
「明日の朝は諸事情で不可能なのだけれど、明後日からは毎朝ロレッタを迎えに行きたいと思っているんだ。構わないよね?」
「………………」
一瞬だけど意識が遠のいて、倒れそうになった。
毎朝迎えに来る!? わたしを!?
「ロレッタはいつも、『もっとお喋りをしたい』『1日が48時間くらいあればいいのに』と言ってくれていたよね? 僕も同じ思いを抱いていて、どうすればそれが実現するかを考えていたんだよ」
「………………そ、そういえばわたし、言いました、ね……。そ、そう、なの、ですね……」
「そうしたら、登下校の時間を使えると思い付いたんだ。ブロン邸から学院までは1時間と半分分くらいだから、2つ合わせると3時間。車内でたっぷりと、傍でじっくりお喋りできるね」
ひぃぃぃぃぃぃ!! 想像しただけで全身に鳥肌が立った!!
わたしも髪の毛やまつげを隠れて集めているような人と、毎日3時間も馬車の中で一緒にいるなんて! こんなの耐えられない!!
「どうして早く気付かなかったんだろうね。……ずっと寂しい思いをさせてごめんね、ロレッタ。明後日からは、もっともっと楽しい毎日になるよ」
「あ、あはははは。そ、そうですね……。しつ、失礼します!!」
お返事がおかしかったと思うけど、そこを気にしてる余裕なんてない。わたしは拾っていたケースをお渡しして、その場から走って逃げだそう――としたら、そうできないことが、起きて……。だからわたしは死に物狂いで違和感を出さないように、ゆっくりとその場を去って、耐えれないから早退の申請をして馬車に飛び込んで……。泣きそうになりながら――ううん。泣きながらお屋敷に戻って、お父様とお母様にかきついたのだった……っ。
「このままだと大変なことなっちゃう!! お父様お母様っっ! どうやったらあの人と縁を切れるのぉぉっ!!」
「じゃあ、この続きは放課後にしようか。カフェテリアで紅茶とお茶菓子を楽しみながら、少しお喋りをしよう」
大急ぎでシートを畳んでその場を去ろうとしていたら、勝手に予定が決められた……。
む、無理無理っ、嫌だ! こんな人とこれ以上関わりたくないっ。
「も、申し訳ございませんっ。放課後も予定が入っていて――」
「そっか、なら明日だね。今日のお礼に、明日は僕がランチを用意するよ。食べてくれるよね?」
「ま、また申し訳ございませんっ。明日は友人との先約がありまして――」
「だったら、明後日にするよ。もしその日も都合が悪いなら、更にスライドさせる。この日は大丈夫かな?」
…………。断っても断っても、予定を埋めようとしてくる……。
((……わたし……。なんてことを、しちゃったの……))
《僕の宝物》
うっかり何日間も本気でアプローチしちゃったせいで、この方の興味は完全にわたしへと向いてしまってる……。だから逃げようとしても、逃げられない……。
「ああそうだ。今日はもう会えないのなら、ここでお伝えしておこうかな」
また体がわなわな震えてきていたら、ニッコリ笑顔がやってきた。
な、なに……? 今度はなにを、お伝えされちゃうの……?
「明日の朝は諸事情で不可能なのだけれど、明後日からは毎朝ロレッタを迎えに行きたいと思っているんだ。構わないよね?」
「………………」
一瞬だけど意識が遠のいて、倒れそうになった。
毎朝迎えに来る!? わたしを!?
「ロレッタはいつも、『もっとお喋りをしたい』『1日が48時間くらいあればいいのに』と言ってくれていたよね? 僕も同じ思いを抱いていて、どうすればそれが実現するかを考えていたんだよ」
「………………そ、そういえばわたし、言いました、ね……。そ、そう、なの、ですね……」
「そうしたら、登下校の時間を使えると思い付いたんだ。ブロン邸から学院までは1時間と半分分くらいだから、2つ合わせると3時間。車内でたっぷりと、傍でじっくりお喋りできるね」
ひぃぃぃぃぃぃ!! 想像しただけで全身に鳥肌が立った!!
わたしも髪の毛やまつげを隠れて集めているような人と、毎日3時間も馬車の中で一緒にいるなんて! こんなの耐えられない!!
「どうして早く気付かなかったんだろうね。……ずっと寂しい思いをさせてごめんね、ロレッタ。明後日からは、もっともっと楽しい毎日になるよ」
「あ、あはははは。そ、そうですね……。しつ、失礼します!!」
お返事がおかしかったと思うけど、そこを気にしてる余裕なんてない。わたしは拾っていたケースをお渡しして、その場から走って逃げだそう――としたら、そうできないことが、起きて……。だからわたしは死に物狂いで違和感を出さないように、ゆっくりとその場を去って、耐えれないから早退の申請をして馬車に飛び込んで……。泣きそうになりながら――ううん。泣きながらお屋敷に戻って、お父様とお母様にかきついたのだった……っ。
「このままだと大変なことなっちゃう!! お父様お母様っっ! どうやったらあの人と縁を切れるのぉぉっ!!」
2
あなたにおすすめの小説
【完結】義妹に全て奪われた私。だけど公爵様と幸せを掴みます!
朝日みらい
恋愛
リリアナは美貌の義妹イザベラにすべてを奪われて育ち、公爵アルノーとの婚約さえも破棄される。
役立たずとされて嫁がされたのは、冷徹と噂される公爵アルノー。
アルノーは没落した家を立て直し、成功を収めた強者。
新しい生活で孤立を感じたリリアナだが、アルノーの態度に振り回されつつも、少しずつ彼の支えを感じ始め――
ヤンキー上がりの浜崎君は眼鏡ちゃんを溺愛してます
きぬがやあきら
恋愛
真面目で地味なメガネっ娘の植田深雪は、ある日突然県内一の不良と恐れられる浜崎和貴に危機を救われ告白までされる。救ってもらった手前と恐怖からなしくずしに2人の交際が始まって……。
ベタでじれったい恋愛小説です。
うんと昔に「小説家になろう」に掲載していたものを、大幅に加筆修正しております。
もし前作をお読みいただいていても、アナザーストーリーのように楽しんでいただけるかと思います!
完結 白皙の神聖巫女は私でしたので、さようなら。今更婚約したいとか知りません。
音爽(ネソウ)
恋愛
もっとも色白で魔力あるものが神聖の巫女であると言われている国があった。
アデリナはそんな理由から巫女候補に祀り上げらて王太子の婚約者として選ばれた。だが、より色白で魔力が高いと噂の女性が現れたことで「彼女こそが巫女に違いない」と王子は婚約をした。ところが神聖巫女を選ぶ儀式祈祷がされた時、白色に光輝いたのはアデリナであった……
見るに堪えない顔の存在しない王女として、家族に疎まれ続けていたのに私の幸せを願ってくれる人のおかげで、私は安心して笑顔になれます
珠宮さくら
恋愛
ローザンネ国の島国で生まれたアンネリース・ランメルス。彼女には、双子の片割れがいた。何もかも与えてもらえている片割れと何も与えられることのないアンネリース。
そんなアンネリースを育ててくれた乳母とその娘のおかげでローザンネ国で生きることができた。そうでなければ、彼女はとっくに死んでいた。
そんな時に別の国の王太子の婚約者として留学することになったのだが、その条件は仮面を付けた者だった。
ローザンネ国で仮面を付けた者は、見るに堪えない顔をしている証だが、他所の国では真逆に捉えられていた。
【完結】お姉様!脱お花畑いたしましょう
との
恋愛
「私と結婚して頂けますか?」
今日は人生で最高に幸せな日ですわ。リオンから結婚を申し込まれましたの。
真実の愛だそうです。
ホントに? お花畑のお姉様ですから、とっても心配です。私の中のお姉様情報には引っかかっていない方ですし。
家族のため頑張って、脱お花畑目指していただきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿です。不慣れな点、多々あるかと思います。
よろしくお願いします。
虐げられ続けてきたお嬢様、全てを踏み台に幸せになることにしました。
ラディ
恋愛
一つ違いの姉と比べられる為に、愚かであることを強制され矯正されて育った妹。
家族からだけではなく、侍女や使用人からも虐げられ弄ばれ続けてきた。
劣悪こそが彼女と標準となっていたある日。
一人の男が現れる。
彼女の人生は彼の登場により一変する。
この機を逃さぬよう、彼女は。
幸せになることに、決めた。
■完結しました! 現在はルビ振りを調整中です!
■第14回恋愛小説大賞99位でした! 応援ありがとうございました!
■感想や御要望などお気軽にどうぞ!
■エールやいいねも励みになります!
■こちらの他にいくつか話を書いてますのでよろしければ、登録コンテンツから是非に。
※一部サブタイトルが文字化けで表示されているのは演出上の仕様です。お使いの端末、表示されているページは正常です。
【完結】婚約者を奪われましたが、彼が愛していたのは私でした
珊瑚
恋愛
全てが完璧なアイリーン。だが、転落して頭を強く打ってしまったことが原因で意識を失ってしまう。その間に婚約者は妹に奪われてしまっていたが彼の様子は少し変で……?
基本的には、0.6.12.18時の何れかに更新します。どうぞ宜しくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる