姉の婚約者を奪おうとする妹は、魅了が失敗する理由にまだ気付かない

柚木ゆず

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第13話 助けを求めたら ソフィー視点(2)

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「ソフィー、君に伝えなければならないことが2点ある。1つ目は、ずっと君に違和感を抱いていた――嫌悪を覚えていた、ということだ」

 お姉ちゃんと一緒に、入室したシュヴァリエ様。お父様の丁寧な一礼に応じたこの人は、予想外、どころじゃない。微塵も想像していなかった、信じられないことを口にした……。

 世間の評価を上げるためなどに行っていた、擬態。その際の言動によって、わたしに不自然さを覚えていた。

 家族でさえ騙せていたのに……。感じ取られ始めていて、以前から嫌いだと思われていた……。
 だから……。それが、原因となって…………。魅了が、失敗していた…………。

「そして2つ目は、罠を仕込んだということ。先ほどローレンス卿が言及され、今日君が大喜びした毛髪の入手。あれは故意に落とした、母セリニア殿のものなのだよ」

 失敗の原因をわたし達は知らないし、気付かれてないと思っているから再挑戦する……。そう考えお姉ちゃんに髪の毛の回収を頼んでいて、着色していた……。
 わたしはそれをまんまと拾ってしまって……。シュヴァリエ様のものだと思い込んで絡め合ってしまったから、ああなってしまっていた…………。

「長年猫を被ってきた。運よくその日はエイプリルフールだった。それらによって冗談に済ませられると思っていたようだけれど、そうはいかない。先述した理由によって僕は言い訳を信用してはおらず、本気だと確信していたんだよ」
「ソフィー。私はきっと、あのままなら騙されてしまうところだった。レアンドル様のおかげで、真実に気付けたのよ」
「……シュヴァリエ様も、お姉ちゃんも、ずっと気付いていたなんて…………。よっ、よくも騙したわね!!」

 知らないフリをしてニコニコして、陥れるだなんて……っ。
 最低よ!! 最悪よっ!! 絶対に許さないっっ!!

「歪んでいる者は反応も歪んでいて、やはり改心の余地はないな。だから――」
「だからなんなのよシュヴァリエ!! 回りくどい言い方してないで早く言いなさいよ!!」
「君が早く言えないようにしているのだけど、逆上で理解できないようだね。……続けるとしよう」

 睨みつけていたらムカつく微苦笑を浮かべ、「お願いします」と声を上げた。
 お願い、します? コイツ・・・、誰に言って――

「「「「はっ! そちらが、最後の罪人でございますね?」」」」」」

 白い制服を着た、大柄な男5人が……。治安局員たちが……。
 捕縛されたお母様を連れて、やってきた…………。

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