7 / 29
第2話 失笑 マルグリット視点(3)
「そういえば――。貴方がたは、ウチの支援を利用して事業を計画されていましたね?」
その2はなに!? 何をするつもりなの!? お父様達と一緒に息を呑んでいたら、クロード様はわたし達を見回してきた。
お父様とお母様は元々事業に興味を持っていて、結婚の話を持ち掛けた際にちょうどあちらから支援のお話が出た。お金だけじゃなくて大きな商会のルートやノウハウも借りることができるから大喜びでお願いをしていて、再来月に始動する予定になっている――もう3分の2以上、準備が終わっている。
「「「まさか!」」」
「ええ、そのまさかですよ。最愛の人の正しい主張にあのような反応をしていて、あまつさえ悪意に満ちた結婚を計画した。そんな人間に手を貸すはずはなく、あのお話はなかったことにさせていただきます」
やっぱり……。思った通りだった……。
うちの事業は、ラファオール伯爵家ありき。お父様とお母様だけじゃルートやノウハウが足りなくって、なによりお金が足りないから……。
協力してもらえなくなったら、あっという間に崩壊してしまう!
「そっ、そんなことになったら大変なことになってしまうわ――しまいますっ! クロード様、お考え直しをっ!」
「「お願い致します!! そう仰らずに……。どうかご慈悲を……!!」」
「貴方がたは、慈悲を得られる資格のない人間です。ああいった悪心がなければ義姉、義父、義母にはできる限りの力添えをしていましたが、そのような気持ちは微塵も湧いてきませんよ」
両膝をついて胸の前で組んでみたけど、駄目……。クロード様は淡々と首を左右に振って、懇願は受け入れられなかった……。
((ぁぁぁぁ。これじゃあ、借金まみれになって――ううん! それ以上に悲惨な状況になってしまうわ……))
だから、何とかしないといけない。どうにかして撤回してもらわないといけない。
でも全てバレてしまっているから、挽回は不可能で……。
でも、でも! それでも、考え直していただかないといけなくって。
((どうしよう。どうしようどうしよう。どうすればいいの!?))
心の中で頭を抱えて、天を仰いで――いた、その時だった。
にやり。
不意に、お父様の口元が緩んだ。
その表情。もしかして、名案が浮かんだ……!?
その2はなに!? 何をするつもりなの!? お父様達と一緒に息を呑んでいたら、クロード様はわたし達を見回してきた。
お父様とお母様は元々事業に興味を持っていて、結婚の話を持ち掛けた際にちょうどあちらから支援のお話が出た。お金だけじゃなくて大きな商会のルートやノウハウも借りることができるから大喜びでお願いをしていて、再来月に始動する予定になっている――もう3分の2以上、準備が終わっている。
「「「まさか!」」」
「ええ、そのまさかですよ。最愛の人の正しい主張にあのような反応をしていて、あまつさえ悪意に満ちた結婚を計画した。そんな人間に手を貸すはずはなく、あのお話はなかったことにさせていただきます」
やっぱり……。思った通りだった……。
うちの事業は、ラファオール伯爵家ありき。お父様とお母様だけじゃルートやノウハウが足りなくって、なによりお金が足りないから……。
協力してもらえなくなったら、あっという間に崩壊してしまう!
「そっ、そんなことになったら大変なことになってしまうわ――しまいますっ! クロード様、お考え直しをっ!」
「「お願い致します!! そう仰らずに……。どうかご慈悲を……!!」」
「貴方がたは、慈悲を得られる資格のない人間です。ああいった悪心がなければ義姉、義父、義母にはできる限りの力添えをしていましたが、そのような気持ちは微塵も湧いてきませんよ」
両膝をついて胸の前で組んでみたけど、駄目……。クロード様は淡々と首を左右に振って、懇願は受け入れられなかった……。
((ぁぁぁぁ。これじゃあ、借金まみれになって――ううん! それ以上に悲惨な状況になってしまうわ……))
だから、何とかしないといけない。どうにかして撤回してもらわないといけない。
でも全てバレてしまっているから、挽回は不可能で……。
でも、でも! それでも、考え直していただかないといけなくって。
((どうしよう。どうしようどうしよう。どうすればいいの!?))
心の中で頭を抱えて、天を仰いで――いた、その時だった。
にやり。
不意に、お父様の口元が緩んだ。
その表情。もしかして、名案が浮かんだ……!?
あなたにおすすめの小説
【完結】姉の婚約者を奪った私は悪女と呼ばれています
春野オカリナ
恋愛
エミリー・ブラウンは、姉の婚約者だった。アルフレッド・スタンレー伯爵子息と結婚した。
社交界では、彼女は「姉の婚約者を奪った悪女」と呼ばれていた。
妹に婚約者を奪われたけど、婚約者の兄に拾われて幸せになる
ワールド
恋愛
妹のリリアナは私より可愛い。それに才色兼備で姉である私は公爵家の中で落ちこぼれだった。
でも、愛する婚約者マルナールがいるからリリアナや家族からの視線に耐えられた。
しかし、ある日リリアナに婚約者を奪われてしまう。
「すまん、別れてくれ」
「私の方が好きなんですって? お姉さま」
「お前はもういらない」
様々な人からの裏切りと告白で私は公爵家を追放された。
それは終わりであり始まりだった。
路頭に迷っていると、とても爽やかな顔立ちをした公爵に。
「なんだ? この可愛い……女性は?」
私は拾われた。そして、ここから逆襲が始まった。
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
『姉に全部奪われた私、今度は自分の幸せを選びます ~姉の栄光を支える嘘を、私は一枚ずつ剥がす~』
六角
恋愛
復讐はしない。——ただ「嘘」を回収する。 礼儀と帳簿で宮廷の偽りを詰ませる“監査官令嬢”の華麗なる逆転劇。
王家献上宝飾の紛失事件で濡れ衣を着せられ、家族にも婚約者にも捨てられて追放された子爵家次女リリア。 数年後、彼女は王妃直属の「臨時監査官」として、再び宮廷の土を踏む。
そこで待っていたのは、「慈愛の聖女」として崇められる姉セシリアと、彼女に心酔する愚かな貴族たち。しかし、姉の栄光の裏には、横領、洗脳、そして国を揺るがす「偽造魔石」の陰謀が隠されていた。
「復讐? いいえ、これは正当な監査です」
リリアは感情に流されず、帳簿と証拠、そして真実を映す「プリズム」を武器に、姉が築き上げた嘘の城を一枚ずつ剥がしていく。 孤立無援の彼女を支えるのは、氷のように冷徹な宰相補佐レオンハルトと、豪快な近衛騎士団長カミュ。 やがてリリアは、国中を巻き込んだ姉の洗脳計画を打ち砕き、自分自身の幸せと、不器用な宰相補佐からの溺愛を手に入れる——。
これまでは悉く妹に幸せを邪魔されていました。今後は違いますよ?
satomi
恋愛
ディラーノ侯爵家の義姉妹の姉・サマンサとユアノ。二人は同じ侯爵家のアーロン=ジェンキンスとの縁談に臨む。もともとはサマンサに来た縁談話だったのだが、姉のモノを悉く奪う義妹ユアノがお父様に「見合いの席に同席したい」と懇願し、何故かディラーノ家からは二人の娘が見合いの席に。
結果、ユアノがアーロンと婚約することになるのだが…
お姉様は嘘つきです! ~信じてくれない毒親に期待するのをやめて、私は新しい場所で生きていく! と思ったら、黒の王太子様がお呼びです?
朱音ゆうひ@4月1日新刊発売!
恋愛
男爵家の令嬢アリシアは、姉ルーミアに「悪魔憑き」のレッテルをはられて家を追い出されようとしていた。
何を言っても信じてくれない毒親には、もう期待しない。私は家族のいない新しい場所で生きていく!
と思ったら、黒の王太子様からの招待状が届いたのだけど?
別サイトにも投稿してます(https://ncode.syosetu.com/n0606ip/)
妹と婚約者は私が邪魔なようなので、家から出て行きます
天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私アリカが作った魔法道具の評判はよかったけど、妹メディナが作ったことにされてしまう。
婚約者ダゴンはメディナの方が好きと言い、私を酷使しようと目論んでいた。
伯爵令嬢でいたければ従えと命令されて、私は全てがどうでもよくなってしまう。
家から出て行くことにして――魔法道具は私がいなければ直せないことを、ダゴン達は知ることとなる。
永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~
畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。