お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~

柚木ゆず

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第2話 失笑 マルグリット視点(5)

「「「? ???」」」
「こちらをご覧ください。そこにはどのような文字が並んでいますか?」

 そう言われたので、クロード様が指している下部へと視線を動かす。
 ええと。そこには………………


《信頼関係を失う事実が発覚した場合は、一方的に解消できるものとする》


 ………………。そんな文言が、あった。

「妻への数々の行いや、政略結婚に関する隠し事。それらの発覚によって両家間の信頼関係はなくなっているため、この件は白紙となるのですよ」
「「「………………」」」
「貴方がたはこの書類が、僕が事実を認識したあとに作成されたことを忘れていましたね? 僕は結婚後貴方たちに『お礼』をするため、ずっと仕込みをしていたのですよ」

 そう、だった……。お父様が自信たっぷりに立ち上がったから、コレが婚約中に結ばれているのをすっかり忘れてた……。
 この書類は――支援するという提案には、裏があった。わたし達は意図的に、支援がなくなれば大変なことになる状況にされていた……。

「お互い同意しているのですから、その訴えが受理されることはありません。残念でしたね、お義父様・・・・お義母様・・・・お義姉様・・・・・
「おっ、お待ちくだされ! 先程は申し訳ございませんでしたっ!!」
「生意気な発言、お許しください!!」
「どうか、お恵みを!! ご支援がないと困るんです! どうかっ、どうかお考え直しをっっ!」
「困る状況にするためにそうしたのですから、考え直すはずがないでしょう? ……貴方がたとお話しすることは、もうありません。ティナ、さあ行こうか」
「はい、クロード様。…………お父様、お母様、お姉様。さようなら」

 クロード様は、わたし達を嘲笑して……。ティナは、他人行儀にカーテシーをして……。崩れ落ちたわたし達に背を向けて歩き出し、幸せそうに馬車に乗り込み去っていったのだった…………。

 そんな……。そんなぁ……。
 こんなことに、なるだなんてぇぇぇ……!

「わたし達は、どうすればいいのぉぉ……!? このまま、破滅を待つしかないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


 〇〇


「クロード様。上手くいきましたね」
「ああそうだね、作戦2の第1段階は完了した。ここからは、第2段階のスタートだ」

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