11 / 29
第3話 あれから?時間後~ハーオット子爵邸では~ マルグリット視点(2)
しおりを挟む
「感情的になり、感情の赴くまま訴える。わたくし達は愚かな真似をしていたわ。あぁ、なんて貴族らしくないのかしら」
「それらは、教養も品もない平民が行う反応。我々は貴族、人間界の上流に生きる人間なのだからな。問題に直面した場合は、そのような対応をするべきではない。スマートに『搦め手』を使うべきだったのだよ」
おもわず口をパクパクさせていたら、お父様とお母様は揃ってオーバーに竦めて見せた。
わたしが気を失うまでは同じくらい狼狽えていたのに、こんな風になるだなんて。わたしが知らない間に、何があったの……?
「マルグリットが倒れたこともあり、我々は情けないことに怒りに任せてティナの部屋を滅茶苦茶にした。そうしてデスクやら何やらを壊している際に、偶然とあるものを発見するのだよ」
「コスモスやパンジーの押し花。あの子が以前とある領民からもらったプレゼント、を収納していたケースが目にしたの」
確か………………。ええと………………5年前? 6年前? だったかしら。何かしらの理由で大勢の領民たちと交流する機会があって、その際にそんなものを渡された記憶がある。
綺麗でもないし高価でもないからわたしは即捨てたけど、あの子はずっと持っていたのよね。
「ティナは『家』であり『領民』を大切にしていた。それを思い出し、ピンと閃いたのだよ」
「領民を盾にすれば言うことを聞かせれる。そう思い付いたのよ」
この支援を受けられなければラファオール家は大きなダメージを受けて、いずれは愛する領民にも影響が及んでしまう。そう理解させたら状況は変わる、お父様はお母様はそう気が付いたそう!
「故に我々は即座に動き出し今朝、早馬を使いティナに手紙を送った」
「あんな小汚いものを大事に保管し、嫁ぎ先にも持っていった程に想っているんだもの。手紙を読めば弊害があると気付き、大急ぎでクロードに支援のお願いをするわ」
「したがって明日中には、明るい返事がやって来るだろうな」
お母様が今言ったように、あの子にとって領民は大切な存在なんだもの。そんな人達に悪影響が出るのなら、絶対に守ろうとする!
「すごいわっ。さすがお父様とお母様だわっ! 逆転っ、大逆転だわ!」
「うむ。その通り。大逆転、なのだよ」
「だからわたくし達はニコニコしていて、だから――。3人で楽しく、その時を待ちましょうね」
その言葉に揃って頷き合い、早速わたし達は『勝利』を祝してパーティーを開催。高めのワインを飲んだり豪華な料理を楽しんだりして賑やかな時を過ごし、そうしていると――来た。翌日の夕方、ラファオール家から手紙が届いた。
「お父様、何が書いてあるのか気になっているのぉ。早く目を通してみて」
「急にラファオール家から、手紙だなんて。なんなのだろうなぁ? よーし、読んでみよう」
ふざけて笑い合ったあと、お父様は手紙を開封して中身を検め始める。そして、ふふふふふふっ。すぐに――
「なんだって!? 支援はしないだと!?」
――え……?
え……!?
「それらは、教養も品もない平民が行う反応。我々は貴族、人間界の上流に生きる人間なのだからな。問題に直面した場合は、そのような対応をするべきではない。スマートに『搦め手』を使うべきだったのだよ」
おもわず口をパクパクさせていたら、お父様とお母様は揃ってオーバーに竦めて見せた。
わたしが気を失うまでは同じくらい狼狽えていたのに、こんな風になるだなんて。わたしが知らない間に、何があったの……?
「マルグリットが倒れたこともあり、我々は情けないことに怒りに任せてティナの部屋を滅茶苦茶にした。そうしてデスクやら何やらを壊している際に、偶然とあるものを発見するのだよ」
「コスモスやパンジーの押し花。あの子が以前とある領民からもらったプレゼント、を収納していたケースが目にしたの」
確か………………。ええと………………5年前? 6年前? だったかしら。何かしらの理由で大勢の領民たちと交流する機会があって、その際にそんなものを渡された記憶がある。
綺麗でもないし高価でもないからわたしは即捨てたけど、あの子はずっと持っていたのよね。
「ティナは『家』であり『領民』を大切にしていた。それを思い出し、ピンと閃いたのだよ」
「領民を盾にすれば言うことを聞かせれる。そう思い付いたのよ」
この支援を受けられなければラファオール家は大きなダメージを受けて、いずれは愛する領民にも影響が及んでしまう。そう理解させたら状況は変わる、お父様はお母様はそう気が付いたそう!
「故に我々は即座に動き出し今朝、早馬を使いティナに手紙を送った」
「あんな小汚いものを大事に保管し、嫁ぎ先にも持っていった程に想っているんだもの。手紙を読めば弊害があると気付き、大急ぎでクロードに支援のお願いをするわ」
「したがって明日中には、明るい返事がやって来るだろうな」
お母様が今言ったように、あの子にとって領民は大切な存在なんだもの。そんな人達に悪影響が出るのなら、絶対に守ろうとする!
「すごいわっ。さすがお父様とお母様だわっ! 逆転っ、大逆転だわ!」
「うむ。その通り。大逆転、なのだよ」
「だからわたくし達はニコニコしていて、だから――。3人で楽しく、その時を待ちましょうね」
その言葉に揃って頷き合い、早速わたし達は『勝利』を祝してパーティーを開催。高めのワインを飲んだり豪華な料理を楽しんだりして賑やかな時を過ごし、そうしていると――来た。翌日の夕方、ラファオール家から手紙が届いた。
「お父様、何が書いてあるのか気になっているのぉ。早く目を通してみて」
「急にラファオール家から、手紙だなんて。なんなのだろうなぁ? よーし、読んでみよう」
ふざけて笑い合ったあと、お父様は手紙を開封して中身を検め始める。そして、ふふふふふふっ。すぐに――
「なんだって!? 支援はしないだと!?」
――え……?
え……!?
249
あなたにおすすめの小説
【完結】姉の婚約者を奪った私は悪女と呼ばれています
春野オカリナ
恋愛
エミリー・ブラウンは、姉の婚約者だった。アルフレッド・スタンレー伯爵子息と結婚した。
社交界では、彼女は「姉の婚約者を奪った悪女」と呼ばれていた。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
虐げられた令嬢は、耐える必要がなくなりました
天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私アニカは、妹と違い婚約者がいなかった。
妹レモノは侯爵令息との婚約が決まり、私を見下すようになる。
その後……私はレモノの嘘によって、家族から虐げられていた。
家族の命令で外に出ることとなり、私は公爵令息のジェイドと偶然出会う。
ジェイドは私を心配して、守るから耐える必要はないと言ってくれる。
耐える必要がなくなった私は、家族に反撃します。
醜い私は妹の恋人に騙され恥をかかされたので、好きな人と旅立つことにしました
つばめ
恋愛
幼い頃に妹により火傷をおわされた私はとても醜い。だから両親は妹ばかりをかわいがってきた。伯爵家の長女だけれど、こんな私に婿は来てくれないと思い、領地運営を手伝っている。
けれど婚約者を見つけるデェビュタントに参加できるのは今年が最後。どうしようか迷っていると、公爵家の次男の男性と出会い、火傷痕なんて気にしないで参加しようと誘われる。思い切って参加すると、その男性はなんと妹をエスコートしてきて……どうやら妹の恋人だったらしく、周りからお前ごときが略奪できると思ったのかと責められる。
会場から逃げ出し失意のどん底の私は、当てもなく王都をさ迷った。ぼろぼろになり路地裏にうずくまっていると、小さい頃に虐げられていたのをかばってくれた、商家の男性が現れて……
小石だと思っていた妻が、実は宝石だった。〜ある伯爵夫の自滅
みこと。
恋愛
アーノルド・ロッキムは裕福な伯爵家の当主だ。我が世の春を楽しみ、憂いなく遊び暮らしていたところ、引退中の親から子爵家の娘を嫁にと勧められる。
美人だと伝え聞く子爵の娘を娶ってみれば、田舎臭い冴えない女。
アーノルドは妻を離れに押し込み、顧みることなく、大切な約束も無視してしまった。
この縁談に秘められた、真の意味にも気づかずに──。
※全7話で完結。「小説家になろう」様でも掲載しています。
とある令嬢の優雅な別れ方 〜婚約破棄されたので、笑顔で地獄へお送りいたします〜
入多麗夜
恋愛
【完結まで執筆済!】
社交界を賑わせた婚約披露の茶会。
令嬢セリーヌ・リュミエールは、婚約者から突きつけられる。
「真実の愛を見つけたんだ」
それは、信じた誠実も、築いてきた未来も踏みにじる裏切りだった。だが、彼女は微笑んだ。
愛よりも冷たく、そして美しく。
笑顔で地獄へお送りいたします――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる