お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~

柚木ゆず

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エピローグその2 その後のティナとクロード~あの時、出来なかったこと~ 俯瞰視点(1)

「噂には聞いていましたが、実際に見てみると全然違いますね。綺麗……」
「ああ、想像以上だね。美しい」

 クロードが牢屋を訪れてから、1か月後。二人が結婚してから8か月後。ティナとクロードの姿は、木々や色とりどりの花の中に――『ロッカニール庭園』という、国内で有数の観光名所にありました。

 ――ここは貴族の間でとても人気のあるスポットで、所謂定番のデートスポットとなっていました――。

 そのためティナとクロードは一緒に訪れたいと強く思っていましたが、そうしてしまえば計画に支障をきたしてしまいます。ですのでずっと実行することが出来ず、けれど現在はもう演技をする必要はなくなりました。マルグリット達はあのような状態となったため、対策を講じる必要もなくなりました。
 そこで二人はやっと、訪れることができていたのです。

「緑や赤や白、黄色や紫、オレンジ。木やお花に包まれているみたいです」
「そうだね、まるで別の世界にやって来たみたいだ。……この景色を君と共有できて、幸せだよ」
「私もです、クロード様。幸せです、とても」

 まずはクロードが周囲を見回し、ティナを見つめて。次はティナが周囲を見回し、クロードを見つめて。今度は一緒に、穏やかな微笑みを浮かべます。
 そうして二人は喜びを分かち合い、そのあともたっぷりと悲願の時を満喫。様々な景色を最愛の人と共に楽しみ、こうして二人がずっと行いたかったことは終わり――には、なりません。

「楽しかったね、ティナ。来週はどこに行こうか?」

 二人が恋人になっていたのは、学院時代――1年半以上も、演技のため『我慢』をしていました。そのため『二人で行いたいこと』は、まだまだ沢山存在していたのです。
 なので美しい湖を訪れたり、夜空が綺麗な高台を訪れたり、隣国に存在する海を見に行ったり。ティナとクロードは次々と残る悲願を達成してゆき、そうしている間に4か月の時が流れました。

「……ティナ。行こうか」
「……はい、クロード様。参りましょう」

 そのため二人は手を取り合い、とある場所を目指します。
 純白のタキシードと純白のドレスを纏った、クロードとティナ。二人が向かうのは――

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