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プロローグ~リーズのプロローグ~ リーズ視点
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私リーズ・ハネットには、恋をしている人がいました。
その方はここ王立ティアテス学院の2年C組に属されている、フィラミス伯爵家のロベール様。ロベール様への気持ちが芽生えたのは、1年前のことでした。
「おっと危ない。お怪我はありませんか?」
私は貧血持ちなため眩暈に襲われてしまい、階段から落ちそうになっていたところを助けていただいたのです。しかもロベール様はそのまま保健室まで運んでくださり、今日は予定がないからと、調子が落ち着くまでお傍にいてくださりました。
「フィラミス様、ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。このたびは助けていただき、まことにありがとうございました」
「後者は受け取らせてもらいますが、前者は受け取れませんよ。これは、僕が好きで行ったことです。貴方が無事で本当によかった」
私達は所属するクラスが違いますし、伯爵家と子爵家で身分も違います。そのため面識はほぼなかったにもかかわらず、こんなにもお優しくしてくださったロベール様。誰に対しても平等で、紳士然とされているロベール様。落ち着いた温かな笑顔が素敵な、ロベール様。
知れば知るほどに、良い点だけが見えてくるロベール様。
そんな方ですので、そうなるのは必然でした。時間の経過に比例してロベール様が特別な方になってゆき、『好き』『大好き』という感情が生まれました。
ですから、こちらもまた必然的でした。
((ロベール様の、恋人にさせていただきたい))
昨夜『明日の放課後、この想いをお伝えしよう』と決意をし、朝から緊張をしながら登校しました。
ですが、そうすると――
「やあやあリーズ様ごきげんよう! 今日のランチは僕と一緒にどうかなっ?」
――ロベール様はこのような、前日までとはまるで違う方になってしまわれていたのです。
そのあまりの変化に、困惑してしまって……。私は固まってしまい、お気持ちをお伝え出来ずにいます。
いったい……。どうして、このようになってしまわれたのでしょうか……?
その方はここ王立ティアテス学院の2年C組に属されている、フィラミス伯爵家のロベール様。ロベール様への気持ちが芽生えたのは、1年前のことでした。
「おっと危ない。お怪我はありませんか?」
私は貧血持ちなため眩暈に襲われてしまい、階段から落ちそうになっていたところを助けていただいたのです。しかもロベール様はそのまま保健室まで運んでくださり、今日は予定がないからと、調子が落ち着くまでお傍にいてくださりました。
「フィラミス様、ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。このたびは助けていただき、まことにありがとうございました」
「後者は受け取らせてもらいますが、前者は受け取れませんよ。これは、僕が好きで行ったことです。貴方が無事で本当によかった」
私達は所属するクラスが違いますし、伯爵家と子爵家で身分も違います。そのため面識はほぼなかったにもかかわらず、こんなにもお優しくしてくださったロベール様。誰に対しても平等で、紳士然とされているロベール様。落ち着いた温かな笑顔が素敵な、ロベール様。
知れば知るほどに、良い点だけが見えてくるロベール様。
そんな方ですので、そうなるのは必然でした。時間の経過に比例してロベール様が特別な方になってゆき、『好き』『大好き』という感情が生まれました。
ですから、こちらもまた必然的でした。
((ロベール様の、恋人にさせていただきたい))
昨夜『明日の放課後、この想いをお伝えしよう』と決意をし、朝から緊張をしながら登校しました。
ですが、そうすると――
「やあやあリーズ様ごきげんよう! 今日のランチは僕と一緒にどうかなっ?」
――ロベール様はこのような、前日までとはまるで違う方になってしまわれていたのです。
そのあまりの変化に、困惑してしまって……。私は固まってしまい、お気持ちをお伝え出来ずにいます。
いったい……。どうして、このようになってしまわれたのでしょうか……?
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