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第11話 現世での末路は~アルチュールの場合~ 俯瞰視点(2)
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「あ、あった……! よかった……! これで今日も死なずに済む……!!」
再び拘束されてから、一か月後。アルチュールの姿はザストール家が所有する島――無人島にあり、大きなキノコを手に取り嬉し涙を流していました。
「ここは、島……? なぜ、俺をこんなところに連れて来たんだ……」
「わたくしはアンタのせいで追放され、路頭に迷う羽目になった。腐った残飯を食べたり泥水をすすったりねぇ、それはもう酷い人生だったのよ」
「……………………」
「その人生を、アンタにも味わわせてあげる。……お前は一生ここからは出られない。死ぬまでここでサバイバル生活をするといいわ……!!」
自分がした苦労を――それ以上の苦痛を味わわせてやりたい。そんな理由でこの場所へと連れてこられ、ひとり放置されていたのです。
「た、助かった……っ。助かった……! 助かった……!! 大丈夫だ……! 俺は、死なない……。絶対に、死なない……! 寿命以外では絶対に――ぎゃああああああああああああああああ!?」
新たな住居となっている洞窟で焼いたキノコを食べていると、背後で物音がしたような気がしました。そのため思わず飛び上がってしまったアルチュールは、自作した松明を持って恐る恐る確認しにいくと――
「うぎゃあああああああああああああああああああ!? 化け物ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお――え? あ……。な、なんだ……。岩の、影か……」
――見間違いであり物音は勘違いだと分かり、失禁して濡れた股間部を抑えながら焚火のもとへと戻ります。
「よかっ、た……。よかった……。よかった……!」
火の前に座ったアルチュールは安堵の息を吐き、でも、すぐに再び顔が青ざめます。
「……………………あれは……。本当に聞き間違いだったのか……?」
実は自分が知らないだけで、この島には熊などの猛獣がいるんじゃないか?
だからミレーユ達はこの島を放置していて、無人島になっているんじゃないか?
そんな思いが、今夜も浮かんできます。
「ひっ! そ、そんなはずはない……。だ、大丈夫! だっ、だって! 同じ目に遭わせるって言っていたんだもんな!! 猛獣とかに殺されたら同じ目じゃなくなる! そっ、そうに決まってる! そうに決まってる!!」
悲鳴を上げたあと否定し自分に言い聞かせる――ものの、ミレーユが嘘をついている可能性は捨てきれませんでした。
なぜならば炭鉱で、すでに騙されていたのだから。
再び拘束されてから、一か月後。アルチュールの姿はザストール家が所有する島――無人島にあり、大きなキノコを手に取り嬉し涙を流していました。
「ここは、島……? なぜ、俺をこんなところに連れて来たんだ……」
「わたくしはアンタのせいで追放され、路頭に迷う羽目になった。腐った残飯を食べたり泥水をすすったりねぇ、それはもう酷い人生だったのよ」
「……………………」
「その人生を、アンタにも味わわせてあげる。……お前は一生ここからは出られない。死ぬまでここでサバイバル生活をするといいわ……!!」
自分がした苦労を――それ以上の苦痛を味わわせてやりたい。そんな理由でこの場所へと連れてこられ、ひとり放置されていたのです。
「た、助かった……っ。助かった……! 助かった……!! 大丈夫だ……! 俺は、死なない……。絶対に、死なない……! 寿命以外では絶対に――ぎゃああああああああああああああああ!?」
新たな住居となっている洞窟で焼いたキノコを食べていると、背後で物音がしたような気がしました。そのため思わず飛び上がってしまったアルチュールは、自作した松明を持って恐る恐る確認しにいくと――
「うぎゃあああああああああああああああああああ!? 化け物ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお――え? あ……。な、なんだ……。岩の、影か……」
――見間違いであり物音は勘違いだと分かり、失禁して濡れた股間部を抑えながら焚火のもとへと戻ります。
「よかっ、た……。よかった……。よかった……!」
火の前に座ったアルチュールは安堵の息を吐き、でも、すぐに再び顔が青ざめます。
「……………………あれは……。本当に聞き間違いだったのか……?」
実は自分が知らないだけで、この島には熊などの猛獣がいるんじゃないか?
だからミレーユ達はこの島を放置していて、無人島になっているんじゃないか?
そんな思いが、今夜も浮かんできます。
「ひっ! そ、そんなはずはない……。だ、大丈夫! だっ、だって! 同じ目に遭わせるって言っていたんだもんな!! 猛獣とかに殺されたら同じ目じゃなくなる! そっ、そうに決まってる! そうに決まってる!!」
悲鳴を上げたあと否定し自分に言い聞かせる――ものの、ミレーユが嘘をついている可能性は捨てきれませんでした。
なぜならば炭鉱で、すでに騙されていたのだから。
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