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第3話 マーガレットという人間と、ユリウスに付き纏う理由 俯瞰視点
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『マーガレットは綺麗だな』
『マーガレット嬢はいつも美しい』
艶のある金髪。絶妙なサイズとバランスで配置された、瞳や鼻や口。メリハリのあるボディー。まるで美の女神の寵愛を受けたかのような容姿を持つ少女、マーガレット・リルファ。
彼女は幼い頃から周囲に絶賛され、同時に、自身も自分の姿を奇跡のようだと自画自賛。自分に勝る同性はいない、そう確信していました。
『わたくしは、なんて美しいのかしら。こんな美人と同じ時を生きられるなんて、今の人々は幸せ者ですわね』
デビュタントの時から、パーティーの中心人物はいつもマーガレット。その場にいる異性は全員が強い興味を示すため、彼女の自信は更に増幅していくことになりました。
『うふふふふ。公爵令嬢だって、王女殿下だって、美ではこのマーガレット・リルファには敵いませんわ。だってわたくしの姿を見たら、誰しもがあっという間に魅了されてしまうんですもの』
その日も、いつもと同じ。とある舞踏会に参加していたマーガレットは、大勢の異性にダンスを申し込まれ密かに高笑っていました。
けれど――。
しばらくすると、いつもと違うことがある、と気付きます。
((あら……? あの方、わたくしに近づいてきませんわね……?))
自分の姿は何度も視界に入っているはずなのに、一向に話しかけてこない。そんなおかしな行動が気になり、最後まで唯一接触を試みてこなかったことに腹が立ち――。ユリウス・ラーゼンという人間が、気になるようになりました。
((……ふふ、ふふふふふ。面白い方を見つけましたわ。ユリウス・ラーゼン様。貴方も魅了して差し上げますわ))
そうしてその日からユリウスの攻略が始まり、パーティーで会うたびにさり気なくアピールしていきました。
しかし――。
その時点でユリウスはクララに好意を持っており、彼は愛する人以外には全く興味を示さないタイプでした。
そのためマーガレットの努力はいつも不発に終わり、そんなことが一年以上続いてしまい――
((ムカつきますわ……っ。ユリウス様……っ。絶対に、わたくしのものにしてみせますわ……っ!))
そうしている間に、目的が変わってしまう。マーガレットは難攻不落のユリウスを落とすことが、最終目標になっていたのでした。
そして、今日。
初めてのデートで、デートさせしてしまえばこちらのもの。そう考え、勝利を確信していたマーガレットでしたが――
((あ、あら……? 1回目は、え……? ご、50クララ……!?))
予想外の評価を下され、愕然となっていたのでした。
『マーガレット嬢はいつも美しい』
艶のある金髪。絶妙なサイズとバランスで配置された、瞳や鼻や口。メリハリのあるボディー。まるで美の女神の寵愛を受けたかのような容姿を持つ少女、マーガレット・リルファ。
彼女は幼い頃から周囲に絶賛され、同時に、自身も自分の姿を奇跡のようだと自画自賛。自分に勝る同性はいない、そう確信していました。
『わたくしは、なんて美しいのかしら。こんな美人と同じ時を生きられるなんて、今の人々は幸せ者ですわね』
デビュタントの時から、パーティーの中心人物はいつもマーガレット。その場にいる異性は全員が強い興味を示すため、彼女の自信は更に増幅していくことになりました。
『うふふふふ。公爵令嬢だって、王女殿下だって、美ではこのマーガレット・リルファには敵いませんわ。だってわたくしの姿を見たら、誰しもがあっという間に魅了されてしまうんですもの』
その日も、いつもと同じ。とある舞踏会に参加していたマーガレットは、大勢の異性にダンスを申し込まれ密かに高笑っていました。
けれど――。
しばらくすると、いつもと違うことがある、と気付きます。
((あら……? あの方、わたくしに近づいてきませんわね……?))
自分の姿は何度も視界に入っているはずなのに、一向に話しかけてこない。そんなおかしな行動が気になり、最後まで唯一接触を試みてこなかったことに腹が立ち――。ユリウス・ラーゼンという人間が、気になるようになりました。
((……ふふ、ふふふふふ。面白い方を見つけましたわ。ユリウス・ラーゼン様。貴方も魅了して差し上げますわ))
そうしてその日からユリウスの攻略が始まり、パーティーで会うたびにさり気なくアピールしていきました。
しかし――。
その時点でユリウスはクララに好意を持っており、彼は愛する人以外には全く興味を示さないタイプでした。
そのためマーガレットの努力はいつも不発に終わり、そんなことが一年以上続いてしまい――
((ムカつきますわ……っ。ユリウス様……っ。絶対に、わたくしのものにしてみせますわ……っ!))
そうしている間に、目的が変わってしまう。マーガレットは難攻不落のユリウスを落とすことが、最終目標になっていたのでした。
そして、今日。
初めてのデートで、デートさせしてしまえばこちらのもの。そう考え、勝利を確信していたマーガレットでしたが――
((あ、あら……? 1回目は、え……? ご、50クララ……!?))
予想外の評価を下され、愕然となっていたのでした。
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