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第2・5話 行動していた、エリオット 俯瞰(ふかん)視点
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「…………………よし。あの様子なら、気付き始めてる」
フヤル邸の近くにある、物陰。そこで身を潜めていた、帽子を深くかぶりマスクをした少年――エリオット・ファムルは、走り去る馬車を眺めながら小さくガッツポーズをしました。
「よかった。散々走り回った甲斐があったぜ」
レオンの悪事を悟った直後から、エリオットはマインドコントロールについて虱潰しに調べていました。
睡眠時間を極限まで削り、国内外で昼夜問わず動き回る事3か月。その結果、レオンの留学先であるライズンで、有力な情報を手に入れていたのです。
とある秘薬と宝石と音を使った、洗脳術。
秘薬の効果で心を解きほぐし、宝石が反射する光や声を対象の瞳と耳に送り込むことによってその効果を増幅させる。その結果対象者は操り人形同然となり、使用者の好きなように思考を操れる。
本来これらはとある一族に代々伝わる、関係者の紹介がないと入手できないもの。そこでエリオットはレオンに仕掛けられた事実を活かし、彼の名前や術の詳細を出して接触。その上で目玉が飛び出るほどの大金を支払い、
秘薬を飲み宝石の光を直視し、使用者の声を聞いてしまったら、絶対に自然に解ける事はない。
もとに戻すには、他力と自力が必要。
宝石や声と似た刺激――強く反射した光を何度も見せるなどしてマインドコントロールを弱め、対象に違和感を覚えさせる。そうしてその違和感を辿っていく事で、やがては真実に気付く。
こういった、洗脳術の知識をさらに入手。レオンが一族と再び接触するまでに――エリオットの動きがバレて対処されるまでに、ルシィを救おうと動いていたのです。
「距離があるから、効くか心配だったが……。本当に、効果があってよかった」
ルシィの両親も操られている事もあって、ルシィ自身には勿論の事、ハーナン家の敷地にも少しも近づけません。そしてアリーの父親と母親のように意図して手を貸している者もいますし、意図せず手を貸している者もいるかもしれない――他に誰が操られているかも分からないため、協力者も作れません。
そこで方法を考え、幼馴染としての知識『窓から外を眺める日課』に着目。あの丘に行き、太陽光を反射させていたのでした。
「これでルシィは段々と気付いていって、用意してある『仕込み』を使えば、近々目を覚ます事ができる。……ルシィ。頑張ってくれ」
馬車の背中へと声援を送り、エリオットは次の仕込みの準備をするためその場を去る――去る前に、もう一度遠ざかる馬車を見つめます。
「思っていたよりも、光らせた効果が出るのが早かった。そうなったのは、無意識に抗ってくれてたからなんだよな」
洗脳術の仕組みを知った彼は、分かっていました。
ルシィが違和感を覚えていた理由は、幼馴染への好意が残っているから。彼女の中には長年エリオットを信じる心があったため、キスなどを阻止できていたのでした。
「そんなにも想ってもらえて嬉しいよ、ルシィ。必ず、あの日々を取り戻そうな」
エリオットは口元を緩め、くるりと反転。その事実に元気と気力をもらい、更なる用意を始めたのでした。
フヤル邸の近くにある、物陰。そこで身を潜めていた、帽子を深くかぶりマスクをした少年――エリオット・ファムルは、走り去る馬車を眺めながら小さくガッツポーズをしました。
「よかった。散々走り回った甲斐があったぜ」
レオンの悪事を悟った直後から、エリオットはマインドコントロールについて虱潰しに調べていました。
睡眠時間を極限まで削り、国内外で昼夜問わず動き回る事3か月。その結果、レオンの留学先であるライズンで、有力な情報を手に入れていたのです。
とある秘薬と宝石と音を使った、洗脳術。
秘薬の効果で心を解きほぐし、宝石が反射する光や声を対象の瞳と耳に送り込むことによってその効果を増幅させる。その結果対象者は操り人形同然となり、使用者の好きなように思考を操れる。
本来これらはとある一族に代々伝わる、関係者の紹介がないと入手できないもの。そこでエリオットはレオンに仕掛けられた事実を活かし、彼の名前や術の詳細を出して接触。その上で目玉が飛び出るほどの大金を支払い、
秘薬を飲み宝石の光を直視し、使用者の声を聞いてしまったら、絶対に自然に解ける事はない。
もとに戻すには、他力と自力が必要。
宝石や声と似た刺激――強く反射した光を何度も見せるなどしてマインドコントロールを弱め、対象に違和感を覚えさせる。そうしてその違和感を辿っていく事で、やがては真実に気付く。
こういった、洗脳術の知識をさらに入手。レオンが一族と再び接触するまでに――エリオットの動きがバレて対処されるまでに、ルシィを救おうと動いていたのです。
「距離があるから、効くか心配だったが……。本当に、効果があってよかった」
ルシィの両親も操られている事もあって、ルシィ自身には勿論の事、ハーナン家の敷地にも少しも近づけません。そしてアリーの父親と母親のように意図して手を貸している者もいますし、意図せず手を貸している者もいるかもしれない――他に誰が操られているかも分からないため、協力者も作れません。
そこで方法を考え、幼馴染としての知識『窓から外を眺める日課』に着目。あの丘に行き、太陽光を反射させていたのでした。
「これでルシィは段々と気付いていって、用意してある『仕込み』を使えば、近々目を覚ます事ができる。……ルシィ。頑張ってくれ」
馬車の背中へと声援を送り、エリオットは次の仕込みの準備をするためその場を去る――去る前に、もう一度遠ざかる馬車を見つめます。
「思っていたよりも、光らせた効果が出るのが早かった。そうなったのは、無意識に抗ってくれてたからなんだよな」
洗脳術の仕組みを知った彼は、分かっていました。
ルシィが違和感を覚えていた理由は、幼馴染への好意が残っているから。彼女の中には長年エリオットを信じる心があったため、キスなどを阻止できていたのでした。
「そんなにも想ってもらえて嬉しいよ、ルシィ。必ず、あの日々を取り戻そうな」
エリオットは口元を緩め、くるりと反転。その事実に元気と気力をもらい、更なる用意を始めたのでした。
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