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第5話 なので アゼット視点(1)
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「なので俺は彼女にいつも笑顔で居て欲しいと思っていて、そうなれるように――何があっても護れるように、フィーナに魔法を複数施していたんだよ。今回発動したのはその中の一つ、『光景保存』だ」
………………。
ジョルジュは7回も生まれ変わりを行っている、別の世界の住人で……。物語にしばしば登場する、魔法を実際に扱える……。
((荒唐無稽な内容……。だけれど……))
あり得ないことができる鏡を見た。この目で目撃しているのだから、信じるしかありませんわ……。
「そういえば、作戦を決行する前。踊り場でフィーナが、何か呟かなかったか?」
「そ、そんなものは、なにもな――っ! あった!! ありましたわ!!」
『両手で、ですね? 承知いたし――え?』
『……え? フィーナ様? どうされましたの?』
『ぁ、いえ、なんでもありません。承知いたしました』
あの女が急に、首を傾げていた!
「実を言うとフィーナの背後には常に不可視の球体が漂っていて、悪事を実行しようとした瞬間そいつが保存を始めるんだ。つまりアレはフィーナが魔法の発動に気付いたことによる反応で、その時からもうお前が悪事を働くと察していたんだよ」
「っっ!! あの女は何もかも知っていた!? 知っていて知らないフリをしていた――わたくしを罠にはめましたのね!!」
「最愛の人に隠し事なんてできないだろ? 交際を申し込む際に打ち明けて、それでもフィーナは変わらず受け入れてくれたんだよ」
ジョルジュは、斜め右後ろ――恐らくはフィーナが居る方角へと穏やかな微笑みを向け、視線が戻ると――っっ! わたくしには、嘲りの笑みがやって来た……!
「罠にはめる? 貴様が悪巧みをするから、仕方なく対応していただけだ。それに彼女は俺と違って誰にでも優しくて、温情を与えていた。貴様は大きなチャンスを棒に振ってるんだよ」
「チャンス!? そんなものどこにもありませんわ!? 一体どこにありましたの!!」
「さっきの映像の中で、『アゼット様。今ならまだ、取り返しがつきます。やり直せます。どうかおやめください』と言っていただろ? そこでやめるのなら、不問に付すつもりだったんだよ」
「なっ!! それがっ、温情!? チャンス!? そんなもの分かるはずがないでしょう!?」
温情やチャンスは、相手がちゃんと理解できるように示すものよ!! そんなの自己満足っ!! 聖人気分に浸って満足してるだけですわ!!
「こんなの納得できませんわ!! ちゃんと説明されていたら手を引いていますわ!! もう一度っ、今度はちゃんとしたチャンスを与えるべきで――」
「と、言うと思っていた。……こんな人間は絶対に、罪と向き合い更生なんてしないからな。そんなお前に、もう一つおまけだ」
正当な権利を訴えていると、ジョルジュが再び指を鳴らした。
おまけ……? な、なんなんですの…………!?
………………。
ジョルジュは7回も生まれ変わりを行っている、別の世界の住人で……。物語にしばしば登場する、魔法を実際に扱える……。
((荒唐無稽な内容……。だけれど……))
あり得ないことができる鏡を見た。この目で目撃しているのだから、信じるしかありませんわ……。
「そういえば、作戦を決行する前。踊り場でフィーナが、何か呟かなかったか?」
「そ、そんなものは、なにもな――っ! あった!! ありましたわ!!」
『両手で、ですね? 承知いたし――え?』
『……え? フィーナ様? どうされましたの?』
『ぁ、いえ、なんでもありません。承知いたしました』
あの女が急に、首を傾げていた!
「実を言うとフィーナの背後には常に不可視の球体が漂っていて、悪事を実行しようとした瞬間そいつが保存を始めるんだ。つまりアレはフィーナが魔法の発動に気付いたことによる反応で、その時からもうお前が悪事を働くと察していたんだよ」
「っっ!! あの女は何もかも知っていた!? 知っていて知らないフリをしていた――わたくしを罠にはめましたのね!!」
「最愛の人に隠し事なんてできないだろ? 交際を申し込む際に打ち明けて、それでもフィーナは変わらず受け入れてくれたんだよ」
ジョルジュは、斜め右後ろ――恐らくはフィーナが居る方角へと穏やかな微笑みを向け、視線が戻ると――っっ! わたくしには、嘲りの笑みがやって来た……!
「罠にはめる? 貴様が悪巧みをするから、仕方なく対応していただけだ。それに彼女は俺と違って誰にでも優しくて、温情を与えていた。貴様は大きなチャンスを棒に振ってるんだよ」
「チャンス!? そんなものどこにもありませんわ!? 一体どこにありましたの!!」
「さっきの映像の中で、『アゼット様。今ならまだ、取り返しがつきます。やり直せます。どうかおやめください』と言っていただろ? そこでやめるのなら、不問に付すつもりだったんだよ」
「なっ!! それがっ、温情!? チャンス!? そんなもの分かるはずがないでしょう!?」
温情やチャンスは、相手がちゃんと理解できるように示すものよ!! そんなの自己満足っ!! 聖人気分に浸って満足してるだけですわ!!
「こんなの納得できませんわ!! ちゃんと説明されていたら手を引いていますわ!! もう一度っ、今度はちゃんとしたチャンスを与えるべきで――」
「と、言うと思っていた。……こんな人間は絶対に、罪と向き合い更生なんてしないからな。そんなお前に、もう一つおまけだ」
正当な権利を訴えていると、ジョルジュが再び指を鳴らした。
おまけ……? な、なんなんですの…………!?
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