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第12話 知る、本音 アントワーヌ視点(1)
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「や、やく、たたず……? なにを言って……」
「なに? そんなことも理解できないの!? お前に言ってるのよ!! 役に立たないってね!」
リリナが俺を殴って……。役立たずと罵る……。
どうなってるんだ……?
「そ、そうか! 俺に発破をかけてくれてるんだね! そっかそっか――」
「どこまでもおめでたいわね。発破なんてかけるはずがないでしょ。わたくしはねえっ、お前のせいで人生を滅茶苦茶にされたから――長年の努力を水の泡にされたからっ、腹が立ってるのよ!!」
「な、長年……? 長年って……?」
「その方が余計にダメージを受けそうだし、教えてあげるわ。あのねぇ、アンタなんて微塵も愛していなかったのよ!!」
……………………。
俺に近づいたのは、自分の人生を良くするため……。
今までくれていた言葉は、全部が嘘で……。俺を愛してなんて、いなかった……。
「侯爵家の長男でなくなって『無』にするどころか、わたくしまで巻き込んでマイナスを生んだ……!! そのせいでこっちまで追放よ!? どうしてくれるのよ!!」
「それはこっちの台詞だ!! 何もかもお前のせいじゃないか!!」
リリナが近づいてこなければ、俺はリリナに執着しなかった。ルナミアスに冷たく当たることもなかったしっ、同棲計画を水面下で動かすこともなかったんだ!
「お前が恋をしているとか言い出したせいだ!! よくも騙しやがったな!! 責任をとれっ!! 今すぐ取れ!! さあ早く――ぎぁ!?」
「五月蠅い黙れ!! 誰が喋っていいっていったのよ!!」
こいつ……! また叩きやがった……!!
「ああもう、腹が立って仕方がない……!! こんなんじゃ全然足りないわ!! 顔を出しなさいよ!! もっと叩かせろ!!」
「ふざ、けるなよ……!! 調子に乗るな!!」
女が男に勝てると思うなよ。
本来の俺は紳士、暴力を振るような人間ではないが――こいつは別だ。雑巾のようにボロボロになるまで殴ってやる!!
「周りには誰もいない、もう謝っても遅いからな? 腫れてないところがなくなるまで殴ってやるからな!! 覚悟しやがれ!!」
遠慮なんてしない。俺は目の前にいる元凶を睨みつけ、両方の拳を固く握り締めて飛び掛かり――
「なに? そんなことも理解できないの!? お前に言ってるのよ!! 役に立たないってね!」
リリナが俺を殴って……。役立たずと罵る……。
どうなってるんだ……?
「そ、そうか! 俺に発破をかけてくれてるんだね! そっかそっか――」
「どこまでもおめでたいわね。発破なんてかけるはずがないでしょ。わたくしはねえっ、お前のせいで人生を滅茶苦茶にされたから――長年の努力を水の泡にされたからっ、腹が立ってるのよ!!」
「な、長年……? 長年って……?」
「その方が余計にダメージを受けそうだし、教えてあげるわ。あのねぇ、アンタなんて微塵も愛していなかったのよ!!」
……………………。
俺に近づいたのは、自分の人生を良くするため……。
今までくれていた言葉は、全部が嘘で……。俺を愛してなんて、いなかった……。
「侯爵家の長男でなくなって『無』にするどころか、わたくしまで巻き込んでマイナスを生んだ……!! そのせいでこっちまで追放よ!? どうしてくれるのよ!!」
「それはこっちの台詞だ!! 何もかもお前のせいじゃないか!!」
リリナが近づいてこなければ、俺はリリナに執着しなかった。ルナミアスに冷たく当たることもなかったしっ、同棲計画を水面下で動かすこともなかったんだ!
「お前が恋をしているとか言い出したせいだ!! よくも騙しやがったな!! 責任をとれっ!! 今すぐ取れ!! さあ早く――ぎぁ!?」
「五月蠅い黙れ!! 誰が喋っていいっていったのよ!!」
こいつ……! また叩きやがった……!!
「ああもう、腹が立って仕方がない……!! こんなんじゃ全然足りないわ!! 顔を出しなさいよ!! もっと叩かせろ!!」
「ふざ、けるなよ……!! 調子に乗るな!!」
女が男に勝てると思うなよ。
本来の俺は紳士、暴力を振るような人間ではないが――こいつは別だ。雑巾のようにボロボロになるまで殴ってやる!!
「周りには誰もいない、もう謝っても遅いからな? 腫れてないところがなくなるまで殴ってやるからな!! 覚悟しやがれ!!」
遠慮なんてしない。俺は目の前にいる元凶を睨みつけ、両方の拳を固く握り締めて飛び掛かり――
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